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MSプレミアム=20年の上昇率ランキング
(12/29 16:41)
激動の1年となった2020年相場も残り2営業日となった。日経平均株価は28日時点で年初来で約13%上昇。コロナ禍に世界が振り回される中、3月を底に驚異的な急回復を見せた。個別でも新常態に乗り高騰する銘柄が目立った一方、厳しい事業環境に苦しんだ観光や外食の関連企業の株価は軟調な推移が続いている。
過去1年の株価の上昇率ランキング(表参照)を見ると、上位は新型コロナウイルスの感染対策銘柄や生活スタイルの変化が商機となった銘柄が多くを占めている。1位は「バーチャル株主総会」など動画配信の需要拡大でJストリーム<4308.T>が約7倍高と躍進。小売のEC(=Eコマース、電子商取引)展開支援のBASE<4477.T>、テレワーク関連の代表銘柄となるブイキューブ(=Vキューブ)<3681.T>も大幅に値上がりした。
感染対策ではサージカルマスクの川本産業<3604.T>をはじめ、ワクチンの低温輸送に絡んでツインバード工業<6897.T>、注射器への思惑から不二精機<6400.T>などが大相場を演じた。
このほか、菅政権の発足で一段と盛り上がった「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に関しては、チェンジ<3962.T>やエル・ティー・エス(=LTS)<6560.T>が浮上。米大統領選の影響もあり白熱した環境関連では、レノバ<9519.T>が関心を集めた。
一方、下落率の上位にはコロナ禍の打撃が特に大きかった観光や外食、イベント産業の銘柄が名を連ねた。政府の支援策の「GoToキャンペーン」も感染第3波の到来で腰折れした格好。効果が限定的だった。高級和食店の梅の花<7604.T>やクルーズ船のベストワンドットコム<6577.T>、礼服の青山商事<8219.T>などが低迷している。
ただ、足元ではワクチン接種が米国や英国で始まり、日本でも実施が見込まれる。来夏の東京五輪開催にもメドが立てば、苦境を余儀なくされてきた銘柄の巻き返し余地は大きい。
提供:モーニングスター社
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個別銘柄のひと口情報
(12/22 17:11)
川辺<8123.T>
ストップ高。21日、筆頭株主の一広(愛媛県今治市)による株式の公開買い付け(TOB)に賛同したと発表し、株価はTOB価格1300円にサヤ寄せする動きとなった。
日本ホスピス<7061.T>
大幅続落。今12月期業績予想を下方修正し、連結営業利益は従来の5億5000万円から3億3000万円(前期比34.1%減)に引き下げた。増益予想から一転して減益とした。新型コロナで病院の新規入院者数が減ったことから退院数が減少し、病院からの同社ホスピス施設への受け入れ数が減少した。
免疫生物研究<4570.T>
一時ストップ高。21日、韓国Abcontek社と合弁会社(持分法適用会社)を設立すると発表した。新型コロナ感染症治療薬について、ABCONTEKが手掛ける中和活性の高い治療用抗体医薬品候補の実用化を目指し、共同開発を開始する予定。さらに、新たな感染症に対する医薬品や診断薬などの開発も計画している。
ピープル<7865.T>
反発。11月度の連結売上高を発表し、前年同月比41.1%増の5億4561万円と大幅増収となった。玩具・遊具部門においてクリスマス商戦向けの流通積み込みが活性化した。
日本情報C<4054.T>
同社の賃貸物件総合管理システム「賃貸革命10」からじげん<3679.T>の賃貸情報サービス「賃貸スモッカ」へシームレスな物件掲載が可能となる物件データ連動オプション「スモッカ」をリリースした。株価は朝高後に値を消す展開。
Jストリーム<4308.T>
21日開催の体験型マーケティングイベント「BACKSTAGE2020」においてオンラインセッションのライブ配信を担当した。株価は朝高後に値を消す展開。
☆上記の記事には未確認情報が含まれています。
提供:モーニングスター社
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MSプレミアム=日本株、コロナ変異種に警戒―「ウィズコロナ」株に再度脚光も、Vキューブなど
(12/22 16:26)
新型コロナウイルスをめぐる期待と懸念に、株式市場が一喜一憂している。ワクチンの接種開始が好材料視される一方で、欧米での「変異種」の登場が警戒感につながり、21日は日経平均株価が前週末比229円安まで売り込まれる場面があった。東京都の新規感染者数はこの日も392人と高水準が続き、リモートや衛生、巣ごもり消費といった物色テーマの息が長くなっている。
これまでに英国と米国で米ファイザーなどが開発したワクチンの接種が始まっている。また、米国では同国のモデルナのワクチンも許可された上、与野党が9000億ドル(約93兆円)規模の追加経済対策にも合意した。しかし、直後の日本株の好反応は限定的。高まる「第3波」にマーケットが逃げ腰になっている。
新型コロナの変異種については未確認情報が多いものの、感染力が極めて強いとされている。また、既存のワクチンの効力を不安視する見方もあり、市場の楽観論を吹き飛ばしかねない。
こうした中で底力を示しつつあるのが、ブイキューブ<3681.T>などのいわゆるウィズコロナの本命格だ。Vキューブの株価はこの日、軟調の地合いにあらがい前週末比3.6%高まで買われた。クリーンルームの日本エアーテック<6291.T>も下値を切り上げる動きを維持している。
EC(=Eコマース、電子商取引)店舗支援のBASE<4477.T>や、デリバリーの出前館<2484.T>も新型コロナ第1波、2波で大きく上昇し、このテーマの主力級の位置付けだ。
Jストリーム<4308.T>も有力銘柄の一つ。同社は企業向けに動画配信プラットホームを展開しており、インターネットを利用した「バーチャル株主総会」やネット展示会など、企業のIR(投資家向け広報)支援で商機をとらえる。高値圏でもちあう株価は新局面に入る可能性がある。
このほか、サージカルマスクの川本産業<3604.T>や、ビジネスチャットのChatwork<4448.T>、「業務スーパー」を展開する神戸物産<3038.T>なども継続してマークしておきたい。
コロナ対策関連株の上昇率
銘柄名・コード 上昇率(21日現在)
BASE<4477.T> 1179.1%
Jストリーム<4308.T> 790.3%
出前館<2484.T> 658.6%
Vキューブ<3681.T> 545.5%
山王<3441.T> 493.5%
ギグワークス<2375.T> 488.2%
ライトアップ<6580.T> 462.9%
GMOペパボ<3633.T> 435.1%
ヤーマン<6630.T> 394.0%
ツインバド<6897.T> 361.2%
川本産業<3604.T> 308.9%
エムスリー<2413.T> 303.7%
ITM<2148.T> 297.4%
ストリーム<3071.T> 282.6%
cotta<3359.T> 276.7%
PCNET<3021.T> 271.1%
IRJHD<6035.T> 270.3%
スノーピーク<7816.T> 260.2%
提供:モーニングスター社
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<きょうの材料と有力銘柄>新型コロナ変異種警戒、英国で都市封鎖―関連銘柄に連想買いも
(12/21 08:41)
英国で感染力の高い変異種の新型コロナウイルスが広がっているもよう。同国では20日に新規感染者数が3万6000人近くに上り、1日当たりの過去最多を更新。首都ロンドンなどでロックダウン(都市封鎖)と同等の警戒レベルが導入された。
新型コロナ変異種は感染力が従来型より7割高いともされ、イタリアや豪州でも確認されているという。ロックダウン関連銘柄のVキューブ<3681.T>、Jストリーム<4308.T>、感染対策の川本産業<3604.T>、エアーテック<6291.T>、ウシオ電機<6925.T>、重症者対応で人工呼吸器関連のフクダ電子<6960.T>などに連想が向かう可能性も。
提供:モーニングスター社
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<きょうの材料と有力銘柄>大阪万博はバーチャル積極活用へ―関連銘柄をチェック
(12/10 08:32)
政府が2025年の大阪・関西万博の基本方針として、会場を「未来社会の実験場」に位置付ける案をまとめたと伝わった。デジタル技術の積極を促し、リアルとバーチャルを融合させて世界中から多くの人々が参加できるようにするという。
展示会のバーチャル化に絡んでは、シャノン<3976.T>、ITM<2148.T>、Jストリーム<4308.T>、Vキューブ<3681.T>などが注目される。
提供:モーニングスター社