師走相場を控えて中・小型株がテーマ株物色に乗る動きが加速している。この日は、植物由来の次世代素材ＣＮＦ（セルロースナノファイバー）に絡んで東亜合成<4045.T>がストップ高したほか、引き続きＥＶ（電気自動車）銘柄も強い。有力材料への意識がさらに広がりそうだ。

　２７日は、ＣＮＦの価格を従来の２割に抑える技術を開発したと報じられた東合成が値幅制限いっぱいの１５０４円（前日比３００円高）を付けたほか、関連株の星光ＰＭＣ<4963.T>も大幅高となった。ＥＶではモーター大手の日本電産<6594.T>が調整後で初めて１万３０００円台に乗せた。

　また、新型コロナウイルスのワクチン開発期待をきっかけに、注射器や注射針を手掛ける企業の人気も根強い。レノバ<9519.T>が高値を更新するなど、再生可能エネルギーの関連銘柄の物色も続いている。

　こうした中、次の材料として鳥インフルエンザに注目したい。新型コロナのニュースの陰で、こちらも感染が広がりつつある。１０月に北海道紋別市の野鳥のふんから高病原性鳥インフルエンザのウイルスが２年ぶりに検出され、１１月には香川県でも確認された。福岡県や兵庫県でも相次いで報告され、農林水産省は２６日に対策本部を設けた。

　鳥インフル対策の本命は、防護服のアゼアス<3161.T>。２６日には今４月期の連結営業利益の予想を２億円から４億円（前期比１５％減）に引き上げた。株価は１月の年初来高値１９９５円からいったん６００円台まで調整し、足元では底打ちの気配を強めている。

　このテーマではほかに、飛沫（ひまつ）防護ガウンやフェースシールドの松屋アールアンドディ（＝松屋Ｒ＆Ｄ）<7317.T>、日本乾溜工業<1771.FU> 、噴霧器の丸山製作所<6316.T>などが浮上する。

提供：モーニングスター社

プラマテルズ<2714.T>
リアルワールド<3691.T>
Ａｂａｌａｎ<3856.T>
東合成<4045.T>
不二硝<5212.T>
東京綱<5981.T>
モリテック<5986.T>
アライドアキ<6081.T>
ハイアス＆Ｃ<6192.T>
不二精機<6400.T>
シライ電子<6658.T>
ダイヤＨＤ<6699.T>
松尾電機<6969.T>
リード<6982.T>
ＨＫＳ<7219.T>
ジオコード<7357.T>
ミクリード<7687.T>
協和コンサル<9647.T>
東京ドーム<9681.T>

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プラマテルズ<2714.T>
リアルワールド<3691.T>
Ａｂａｌａｎ<3856.T>
東合成<4045.T>
不二硝<5212.T>
東京綱<5981.T>
モリテック<5986.T>
アライドアキ<6081.T>
ハイアス＆Ｃ<6192.T>
不二精機<6400.T>
シライ電子<6658.T>
ダイヤＨＤ<6699.T>
松尾電機<6969.T>
リード<6982.T>
ＨＫＳ<7219.T>
ジオコード<7357.T>
ミクリード<7687.T>
協和コンサル<9647.T>
東京ドーム<9681.T>

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　東合成<4045.T>―植物由来の次世代素材「セルロースナノファイバー（ＣＮＦ）」の価格を従来の２割に抑える技術を開発したと報じられる。３９円高の１２０４円。

　ＨＫＳ<7219.T>―エコカー減税で自動車重量税が一律免税となる「次世代自動車」の対象を燃料電池車（ＦＣＶ）、天然ガス車に絞ると報じられ、天然ガスエンジンへの改造事業を手掛ける同社株に思惑買い。４００円ストップ高の２１１０円。

　ジーンズメイト<7448.T>―ＴＶアニメ「鬼滅の刃」の追加企画の第３弾を２７日より同社公式通販サイトおよび全国の実店舗にて順次販売開始。８０円ストップ高の３５８円。

　テラ<2191.T>―ＣＯＶＩＤ−１９重症患者の治療法プロメテウスに関する、メキシコイダルゴ州での記者会見を延期。２９円安の７０７円。

　ニーズウェル<3992.T>―新株予約権の発行を発表、先行きの権利行使に伴う希薄化・需給悪化を懸念。１５０円ストップ安の７６１円。

◎未確認情報などが含まれており、株式の売買は自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

提供：モーニングスター社

　東亜合成<4045.T>が後場一段高し、一時４５円高の１２１０円を付けた。植物由来の次世代素材「セルロースナノファイバー（ＣＮＦ）」の価格を従来の２割に抑える技術を開発した、と日本経済新聞・電子版が報じ、材料視された。

　ＣＮＦを樹脂に混ぜると鉄並みに強度が高まるため、自動車部品などを軽くできる。環境規制の強化で自動車の軽量化が急務となるなか、普及への課題だったコストを下げて実用化を急ぐとしている。

提供：モーニングスター社