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11/25
16:50
株価指数の「JPX日経インデックス400」について、直近の決算発表の内容を踏まえた来年の銘柄入れ替え予想のアップデートが証券各社から報告されている。新たな採用候補をマークしたい。
時価総額や業績指標、社外取締役の有無で選別するJPX日経400の構成銘柄の入れ替えは毎年8月上旬に発表され、同月末に実施される。今年は31銘柄が採用され、28銘柄が除外された。選定の基準の一つである営業利益などの計画修正を受け、アナリストが洗い直しを行った。
SMBC日興証券は21日付リポートで25銘柄の採用を予想。アコム<8572.T>やJR九州<9142.T>、三菱自動車<7211.T>などを候補に挙げている。みずほ証券ではそれらに加え、シャープ<6753.T>を有力視。また、三浦工業<6005.T>や森永乳業<2264.T>、ジャストシステム<4686.T>を新たに採用候補に追加した。
大和証券は定性的要素を含まない参考情報としながらも、定量分析でアコムやJR九州のほか、スシローグローバルホールディングス<3563.T>を採用期待の上位銘柄としてピックアップした。
一方、除外候補としては、コロプラ<3668.T>やハーモニック・ドライブ・システムズ<6324.T>、三井海洋開発<6269.T>などを各社が挙げている。みずほ証では松井証券<8628.T>や日立金属<5486.T>などを除外候補に追加した。
JPX日経400をベンチマークとする指数連動型ファンドは多く、銘柄入れ替えは大きな需給インパクトをもたらすことがある。なお、今年8月の除外・採用銘柄の値動きを確認すると、採用銘柄の株価は発表前の1〜5月にかけて大きく上昇した半面、除外銘柄は年初から緩やかに下落するなど、先取りする傾向がある。
JPX日経400 主な新規採用・除外候補
新規採用 除外
アコム<8572.T> コロプラ<3668.T>
JR九州<9142.T> ハーモニク<6324.T>
ふくおか<8354.T> 三井海洋<6269.T>
シャープ<6753.T> DeNA<2432.T>
三菱自<7211.T> 日立金<5486.T>
伊藤園<2593.T> ペプチドリム<4587.T>
スシローGH<3563.T> しまむら<8227.T>
アサヒHD<5857.T> 日新電<6641.T>
東映アニメ<4816.T> サイバー<4751.T>
TOYO<5105.T> グリコ<2206.T>
HIS<9603.T> ヒロセ電<6806.T>
東建コーポ<1766.T> 東プレ<5975.T>
*証券各社の予想を基に株式新聞作成
提供:モーニングスター社
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11/18
14:06
決算発表ラッシュを通過し、各社の今年度の下期の為替前提が出そろった。ドルレートについては時価を下回る1ドル=105円に設定している企業が多く、計画比での利益拡大余地が生まれている。それぞれの動向をチェックすることで、増額修正期待銘柄が浮かび上がる。
<1ドル=105円最多、100円は6社>
主な2、3月決算企業の為替前提を調べた。下期分を開示しているか、推測が可能なおよそ180社の平均は、上期実績より2円超円高の1ドル=106.5円となった。通期ベース(314社平均)では同108.5円だ。
気になる個別企業の状況を見ると、下期に1ドル=105円としているケースが最も多く全体の4割強の約80社が集中した。同100円の保守的な水準をもとに収益予想を設計している企業も日立建機<6305.T>やファナック<6954.T>、三ツ星ベルト<5192.T>など6社(うち1社は10−12月計画)ある。
次いで多いのは1ドル=108円で全体のほぼ4分の1。同110円は1割強で、通期では約34%を占めた。対ユーロの平均は1ユーロ=119円と時価並みだ。なお、9月調査日銀短観の事業計画の前提レートは1ドル=108.7円だった。
下期に1ドル=105円を想定する場合、一定以上の感応度(1円円安ごとの年間利益の増減額の試算)があれば交易や換算差による業績予想の増額が視野に入る。仮に1ドル=110円で推移した場合、感応度の大きいトヨタ自動車<7203.T>の連結営業利益は下期の計画(9957億円)に1000億円超が上積みされ、通期では2兆5000億円台(計画は2兆4000億円)に乗る計算だ。
もちろん、他の通貨の変動や数量面の好不調にも業績は左右されるため円安=上方修正と決めつけるわけにはいかない。ただ、株価にとって強力な期待要素であることは間違いない。
<新光電工やササクラ注目>
1ドル=110円での利益計画の想定増額率が大きいのは新光電気工業<6967.T>や小森コーポレーション<6349.T>、ジャムコ<7408.T>など。新光電工は感応度が10億円を超えるとみられ、今3月期の利益水準の見込み(連結営業利益予想は通期12億円、下期22億円)を踏まえると影響は絶大。主力の半導体パッケージも次世代品の貢献が本格化する。
海水淡水化装置のササクラ<6303.T>は、やや確度が落ちるものの円安が連結経常利益段階での強い追い風になる。海外のプラント顧客への外貨建て売掛金の換算に作用するため、期末レートが円安であれば為替差益が発生する。同社によればその額は1円あたり7000万―8000万円と試算されるため、1ドル=110円で着地すれば、理論上は今3月期の経常利益の計画(1億円)が5億円前後まで跳ね上がることになる。
<下期平均1ドル=110円での利益上積み率が大きい主な企業>
銘柄(コード) 下期ドル前提 対計画増益率
ササクラ<6303.T> 105円 375.0%
新光電工<6967.T> 105円 218.8%
小森<6349.T> 105円 22.5%
ジャムコ<7408.T> 105円 21.6%
FDK<6955.T> 105円 21.4%
日産自<7201.T> 105円 18.8%
SUBARU<7270.T> 105円 12.8%
三菱自<7211.T> 107円 12.5%
日東電<6988.T> 105円 10.6%
日立建機<6305.T> 100円 10.5%
日精樹脂<6293.T> 100円 9.4%
川崎汽<9107.T> 108円 9.2%
コマツ<6301.T> 100円 7.9%
住精密<6355.T> 105円 7.8%
デクセリアル<4980.T> 108円 7.6%
NTN<6472.T> 107円 7.5%
ローム<6963.T> 105円 7.4%
*下期の為替が平均で1ドル=110円となった場合に想定される各社の利益計画の上積み率を、下期の為替感応度(推定含む)を基に株式新聞が試算。利益は営業利益(ただしササクラと川崎汽は経常利益)。
提供:モーニングスター社
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11/15
09:38
◎野村証券(3段階・Buy>ニュートラル>リデュース)
電通<4324.T>――「Buy」→「Buy」、4300円→5200円
朝日インテク<7747.T>――「Buy」→「Buy」、3300円→3600円
京成<9009.T>――「Buy」→「Buy」、4500円→5000円
高砂熱<1969.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、1830円→2060円
グリー<3632.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、530円→500円
マイクロニ<6871.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、846円→989円
カシオ<6952.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、1600円→2000円
三菱自<7211.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、475円→450円
サイバダイン(CYBERDYNE)<7779.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、700円→770円
福山通<9075.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、4400円→4600円
◎大和証券(5段階・1>2>3>4>5)
マツモトキヨシ<3088.T>――「1」→「1」、4700円→5000円
テルモ<4543.T>――「1」→「1」、4100円→4400円
エンジャパン<4849.T>――「1」→「1」、4890円→5930円
リクルートH<6098.T>――「1」→「1」、4400円→4460円
共英製鋼<5440.T>――「2」→「2」、2300円→2400円
H2Oリテイ<8242.T>――「2」→「2」、1400円→1450円
NTT<9432.T>――「2」→「2」、5520円→6070円
KDDI<9433.T>――「2」→「2」、3040円→3500円
ソフトバンク<9434.T>――「2」→「2」、1600円→1650円
NTTドコモ<9437.T>――「2」→「2」、2800円→3160円
ソフバンG<9984.T>――「2」→「2」、6050円→5500円
キリンHD<2503.T>――「3」→「3」、2500円→2700円
日立化成<4217.T>――「3」→「3」、1990円→3100円
ロート<4527.T>――「3」→「3」、2800円→3460円
提供:モーニングスター社
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11/12
08:18
三菱自動車工業<7211.T>は11日、高知県、高知三菱自動車販売と災害時協力協定を締結したと発表した。
災害時協力協定の締結は、災害発生時に改めて自治体と必要事項を確認する時間的ロスをなくし、給電などに活用できるプラグインハイブリッド電気自動車「アウトランダーPHEV」などの電動車をタイムリーに被災地・避難所などへ届けすることを目的としている。
11日終値は、前週末比7円高の509円。
提供:モーニングスター社
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11/11
16:36
20年3月期第2四半期(7−9月)決算を前日取引時間中に発表したトヨタ自動車<7203.T>は、この日も年初来高値を更新した。好業績への評価が改めて高まった格好。1万円近辺の目標株価(8日終値は7905円)も増え始めた。
7−9月は新型「RAV4」が好調な日米欧の市場を中心に収益を伸ばし、連結営業利益は6623億円(前年同期比14%増)に拡大した。下期の減産観測の影響が懸念されていた通期の業績予想(営業利益2兆4000億円、前期比3%減)も維持されるなど、セクター内での強さが光った。
トヨタ以外の自動車メーカーをみると、マツダ<7261.T>や三菱自動車<7211.T>は20年3月期の業績見通しの下方修正を余儀なくされている。野村証券はトヨタの7−9月期について、「底力の違いを見せる好決算」とリポートで評価。目標株価を従来の8750円から9700円に引き上げた。
SMBC日興証券も決算を受けて1万円の目標株価を継続。継続的な自社株買いなどの株主還元も市場心理を支え、この日は前日比2.8%高の7949円まで上昇し昨年1月の高値(7806円)を奪回。新局面に入った。
提供:モーニングスター社