

出所: ブルームバーグの2001年以降の日次リターン・データ
(米ドルベース、2011年8月末現在)
「フロンティア市場への投資リスクは低下傾向にあるが、これはマーケットのボラティリティ(変動性)の面だけではなく、実体経済の面においても言える。経済成長は持続可能なものとなってきている。さらに近年では、先進国の格付けが引き下げられる傾向にある一方、アジアのフロンティア諸国の格付けは引き上げられている。また、豊富な労働人口も魅力だ。アジアのフロンティア市場は3億人の消費人口を抱えている」
「ポートフォリオの構築においては、消費とコモディティ、インフラという3つの長期的なテーマに基づいて銘柄をピックアップする。組み入れ比率はそれぞれ53%、38%、8%となる。投資対象国としては特に3つのマーケットに重きを置いている。スリランカとバングラデシュ、モンゴルだ。スリランカとバングラデシュは消費、モンゴルはコモディディの銘柄を探すうえで最も有望だ」


「スリランカのセイロン・タバコだ。成長を続けるスリランカのタバコ市場において同社は唯一、法的にタバコの製造が認められている会社であり、市場を独占している。また、英国のブリティッシュ・アメリカン・タバコが同社株式の84%を保有。先進国の企業が親会社であることからコーポレートガバナンスの面でも問題がないと思われる。時価総額の15%に相当する現金を保有し、負債はゼロ。12年の予想配当利回りが8.7%と非常に高い点にも着目している」
「バタ・シューズ・バングラデシュも注目度が高い。バングラデシュの靴メーカーでは最大手の企業だ。世界で6番目の労働人口を誇る同国において、消費関連株として投資価値があるとみている。過去5年間の利益成長率は年平均25%と高い伸びを示している。評価されていない広大な土地を保有していることも重要で、将来的に大幅な値上がり益が期待できる。また、筆頭株主は世界的な靴メーカーであるバタ・シューズ・スイスであり、セイロン・タバコと同様にコーポレートガバナンスに関しては安心できる」

「その通りだ。代表的な新興国である中国を例に考えてみると、投資家の多くは中国の市場にアクセスするために香港上場の企業に投資している。しかし、世界各国の金融市場の関係性が強まるなかで、香港ハンセン指数と先進国の株価指数の相関性も高まり、優に0.5を超えている(1が完全相関)。一方、フロンティア市場と先進国市場の相関性はまだ低い水準にとどまっているため、分散投資先として有効だ」
「先進国市場は非常に効率的であり、エマージング市場も投資の参加者が増えるに従って効率的になっているが、フロンティア市場はまだ十分に調査が行われていないため、効率性は低くなる。こうした非効率性があるからこそ、セイロン・タバコやバタ・シューズ・バングラデシュのように市場で適正な評価をされていない銘柄に投資することが可能になる」
「例えば、自分がビジネスをすると仮定して、中国の賃金が上がってきたことにより、新しい工場を建設する場所を探したり、商品を売り込むための新しい消費市場を調査しているとする。そのときに浮上するのが、多くの人がまだ発見していないフロンティア市場ということになる。大手の投資会社がまだ手をつけていない市場に先回りするのがわれわれのファンドだ。そうでなければ、配当利回りが8%で毎年25%の利益成長を続ける会社を見つけることはできない」
「エマージング市場の多くはETF(上場投資信託)でも投資できるが、ETFでフロンティア市場に幅広く投資することはできない。フロンティア市場においてボトムアップの手法で魅力的な銘柄を選別するわれわれのファンドを、ETFで真似することは不可能だ」

「確かに過去3カ月のマーケットのボラティリティは08年の金融危機を思い起こさせるものだった。この3カ月にエマージング市場の株式(ドルベース)は13%以上も下落した。一方、アジアのフロンティア市場の株式の下落率をみると、ベトナムが1.39%、スリランカが2.20%、モンゴルが2.91%、バングラデシュが1.35%と小幅にとどまっている。これらは、フロンティア市場では依然として海外の投資マネーの出入りが少ないことの表れと考えられる」
「さらに注目されるのは、このようなボラティリティが高い時期においても、ハーベスト アジア フロンティア株式ファンドのモデルポートフォリオに組み入れているバングラデシュやベトナムの株式は過去3カ月でプラスのリターンを達成していることだ。株価上昇率はバングラデシュが8.69%、ベトナムが2.07%となっている。また、下落相場においても消費関連株を選ぶことでプラスのリターンを上げることができた。特にベトナムの日用品大手であるベトナム・デイリーの株価は大幅に上昇した」
出所: Vina Securities、ブルームバーグ