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モーニングスターカンファレンス2015〜2015年の投資環境〜採録モーニングスターカンファレンス2015〜2015年の投資環境〜採録

第5部 特別講演「中長期的な拡大基調が続くアジア・オセアニアリート市場」

第5部 特別講演「中長期的な拡大基調が続くアジア・オセアニアリート市場」

2050年には世界経済の半分以上を占めるアジア・オセアニア地域

 第6部講演は、三井住友アセットマネジメントの「アジア好利回りリート・ファンド」を運用する同社株式運用グループ シニアファンドマネージャー 秋山悦朗氏(以下、秋山氏)が登壇した。国内運用会社が海外資産を運用する場合、現地の運用会社に外部委託することが多いが、秋山氏は蓄積されたノウハウを活用し、自身で運用を行っている。

 秋山氏は冒頭、「21世紀はアジアの世紀であると考えている」と述べた。アジア各国は高い経済成長率を誇っており、アジア開発銀行によると2050年には世界のGDP(国内総生産)の50%以上をアジアが占めると予想されているという(図表11参照)。また、オーストラリアはアジアと地理的に近いこともあり、貿易の結びつきが強く、アジアの成長の恩恵を受けやすいと説明した。

図表11:2050年の地域別GDPシェア

■経済の持続的な成長によって、アジアは2050年に世界のGDPの50%以上を占め、「アジアの世紀」の到来が予想されています。
■成長率の高いアジア各国・地域は、「中所得国の罠」※に陥る可能性も指摘されていますが、それぞれの抱える問題(政治の安定、経済政策、技術革新、格差の解消)の克服に向け対応を進めることで、持続的な成長の達成を実現していくと期待されます。

※「中所得国の罠」とは、新興国が高成長を実現し、中所得国の仲間入りを果たした後、経済が停滞し、なかなか先進国のレベルまで到達できない現象を指します

図表11:2050年の地域別GDPシェア

※ 2050年の各国・地域のGDPはアジア開発銀行の予想。GDPはMER(Market Exchange Rate)ベース。
※ 四捨五入の関係で、円グラフの合計が100%にならない場合があります。
※ 上記グラフは過去の実績および将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
出所:アジア開発銀行「Asian 2050 Realizing the Asian Century」のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

中間所得層の拡大でアジア・オセアニアの不動産市場が成長

 秋山氏は、アジア・オセアニアの不動産市場について、「経済成長による中間所得層拡大の恩恵を受ける」とみている。香港やシンガポールはいまや東京と変わらない生活水準となった。2030年にかけてアジア地域の生産年齢人口が拡大基調となる中、中間所得層の割合も年々増加し、これに伴いオフィスビルや商業施設、物流施設などの需要拡大が期待できるという(図表2参照)。

図表12:アジアの所得階層別人口の推移

■長期的な個人消費の拡大を支えていく要因として、豊富な労働力や中間層の増加が挙げられます。
■アジアでは、生産活動の中核をなす生産年齢人口が増加しており、長期にわたり豊富な労働力が供給され続けていく見込みです。また、消費性向が高いとされる中間層の割合も年々増加しており、今後も高い消費の伸びが見込まれています。

図表12:アジアの所得階層別人口の推移

※ 2015年以降は予想値。(左グラフ)
出所:国連「World Population Prospects: The 2012 Revision」のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成(左グラフ)

※ 富裕層は35千米ドル超、中間層は5千米ドル超35千米ドル以下、低所得層は5千米ドル以下の世帯年間可処分所得。(右グラフ)
出所:経済産業省「通商白書2013年」のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成(右グラフ)

※ 上記グラフは過去の実績および将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。

アジアの成長を取り込み循環的に上昇するアジア・オセアニアリート

 秋山氏が運用する「アジア好利回りリート・ファンド」はアジア・オセアニアリートの中でも流動性が高いシンガポール、香港、オーストラリアのリートに投資する。その中でも、国・地域別構成比率が最も高いシンガポールのリートは、「自国の物件だけでなく、ニュージーランドやインドネシア、日本など他のアジア・オセアニアの国の物件にも投資しており、アジア・オセアニア全体の成長を取り込むことができる」とされる。

 また、当ファンド最大の組入銘柄で、香港上場のアジア最大規模を誇る「リンク・リート」については、「商業施設をリニューアルして賃料を高めて成長する事業を行っており、新しく物件を買うためのコストが不要。借入比率は10%と他の香港リートの30〜50%と比べて低い水準だ」と財務健全性が高い点を強調した。「2005年の上場から2014年まで1口当たりの配当金を毎年10%増やしている」と株主還元の面でも魅力があるとした。

対談用写真

三井住友アセットマネジメント株式会社
株式運用グループ シニアファンドマネージャー

秋山 悦朗氏

 秋山氏は最後に、「アジア・オセアニアリートは経済が大きく成長する中での循環的な上昇が期待できるため、長期投資のスタンスで挑むことが重要だ」と述べた。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

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