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投信エキスポ2016投信エキスポ2016

特別講演 第2部

ピクテ211年の歴史と経験に学ぶ、資産運用の「今」

  • ピクテ投信投資顧問株式会社
    代表取締役社長 
    萩野 琢英氏

 ピクテ投信投資顧問代表取締役社長の萩野琢英氏は、「ピクテ211年の歴史と経験に学ぶ、資産運用の『今』」をテーマに講演し、同社が運用の信条とする「資産の保全を第一に考えた運用」について解説した。講演の要旨は以下のとおり。

211年間続くピクテの「資産保全の鉄則」

 1805年に創設、プライベートバンクをルーツとし、211年にわたって続く「ピクテ」の歴史は、一言でいうと「資産保全」の歴史だ。ハイパーインフレや戦争などの危機や混乱から資産を守って、2代、3代と引き継いでいくことが使命だ。このため、資産を守るためのノウハウを着実に蓄積してきた。

 ピクテが大事にしている「資産保全の鉄則」がある。まず、「グローバル分散投資を行う」こと。投資する際には、割安な資産、人口が伸びている地域、そして、イノベーションが起きている分野に投資を行うことが肝心だ。

図表1:資産保全の鉄則

図表1:資産保全の鉄則

 また、「物価上昇率を超える運用目標をたてる」。デフレ時代には国債など安定した金利収入が期待できる資産クラスが良く、インフレ時代は株式・不動産など物価連動性の高い資産クラスのパフォーマンスが良い。そして、デフレとインフレは繰り返すものなので、投資収益の目標としては物価上昇率を上回ることを基本に考える。

 そして、「預金を含む全体像での資産運用を行う」ことが重要だ。「現金70%、投資は30%」などと、預金を大きくした運用プランを聞くことがあるが、現金は長期には価値が下がっていく資産といえる。この現金にも少しでも働いてもらうことを考えたい。預金を含む資産全体を、「欲張らない投資」、「ちょっと欲張った投資」、「育てる投資」、「スパイス的な投資」に分けて考えることを提唱している。

日本人が資産を保全するために

 日本の政府債務はGDPの2.5倍に達し、世界で最悪の借金国。政府は毎年40〜50兆円の国債を新規に発行して借金の穴埋めを図っているが、現在、日銀が量的金融緩和によって、市場から大量の国債を買い上げている。日銀の国債買い上げは年率2%程度のインフレをめざす政策の一環だが、物価が上がることはGDPの規模拡大に直結し、相対的な債務比率の引き下げに役立つ。ただ、日銀が国債を買うという量的緩和は、いつまでも続けられる政策ではない。

 そして、日本は既に人口減少社会になっている。2020年以降には年間100万人が減少するといわれており、日本国内に魅力的な投資先がどんどん減少している。

対談用写真

ピクテ投信投資顧問株式会社
代表取締役社長

萩野 琢英氏

 さて、これからの日本に起こりうることを考えると、一つにはインフレがある。かつて日本では対GDP政府債務比率が高まった後でインフレが起こったことが2回ある。1904年の日露戦争による政府債務の拡大期の後、そして、1945年に終結した第二次世界大戦による債務拡大期だ。当時は大きなインフレが起こった。現在の日本の債務比率250%は、第二次大戦後の200%をも超えている水準。にもかかわらず、インフレ率は横ばいを続けている。

 一方、ドル円の価格推移をみると、1865年から基本的に1ドル=1円の時代が続き、第二次世界大戦の敗戦と、1946年〜47年の大幅なインフレによって、円の価値は100分の1に減価し、1ドル=360円の固定相場となった。そこから、1973年のオイルショックをきっかけに、40年続く円高になった。これから為替の価値がどちらに動くのかということもしっかり考えなければならない。

 資産を保全することを考えると、日本では「インフレへの備え」、そして、為替が円安に振れることによる「通貨の価値減価への備え」を考えておく必要がある。

図表2:預金を含む全体像

図表2:預金を含む全体像

資産を守るための分散投資は長期で考える

 経済成長にとって人口の伸び率は重要だ。日本の人口は、既に減少し始めている。ドイツも減り始めた。中国はピークアウトしつつある。米国は当面、伸び続ける予想になっている。人口がどの地域で伸びているかを見ていくことは重要だ。1カ国だけに集中して投資することは避けたい。まして、人口が減少している日本に集中投資することは避けたい。

 世界の人口は、伸び率こそ鈍化しているが引き続き拡大する見通しだ。したがって世界の経済は成長する。グローバルに分散投資することによって、世界の経済成長を取り込みたい。グローバルな分散投資を実践し、長期で保有することが、資産を保全するためには重要なことだ。

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