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勝ち組だけが知っている先物取引のテクニック〜年末年始の金・プラチナ相場展望〜 勝ち組だけが知っている先物取引のテクニック〜年末年始の金・プラチナ相場展望〜

株高・ゴールド安はいつまで続く?
トランプ政権発足後に注目
ゴールドとの価格逆転に沈むプラチナは売られ過ぎ
ICBCスタンダードバンクPlc 
東京支店長 池水 雄一氏

 2017年、米国大統領の交代や、金利利上げの可能性が高まることにより世界経済の先行不透明感が強くなる中、有効な投資手段として金やプラチナなどにも注目が高まっている。ICBCスタンダードバンクPlc東京支店長の池水雄一氏は、「ゴールドとプラチナの現状と見通し」について講演し、「トランプ大統領決定後に起きた16年の年末の株高とドル高は、2017年もそのまま続くとは考えにくい。株高・ドル高の影で下落しているゴールドが脚光を浴びる局面が再び巡ってくる。そのひとつのポイントが年末年始にある」と語った。講演の要旨は、以下のとおり。

株高・ゴールド安はいつまで続く?

 2016年のゴールドは、年初に約1050ドルで始まって、過去経験したことがないようなラリーとなり、6月には1375ドルの高値を付けた。Brexit(英国のEU離脱)の時は、国民投票の開票結果で、離脱決定までにゴールドの価格は100ドル上がって、その後、1375ドルの高値に進んだ。

 その後、トランプショックの時には、「もし、トランプ氏が勝ったら、ゴールドは急騰するだろう」と言われていた。実際に、開票速報でトランプ氏の優勢が伝えられると、ゴールドは1300ドルを超えて上がったものの、選挙の決着がついてからは、ゴールドの価格は下がり始めた。

 マーケットの変わり身は早く、トランプ勝利でトランプ氏が選挙中に言っていた良い面を取り上げ始め、ドルが上がり、株価が上がりはじめた。たとえば、規制緩和に反応したのが金融株。民主党政権時代は、金融機関に様々な規制をかけて、金融機関が自己でリスクを取れない状態にしてしまった。この規制を止めると言っていたので、金融機関にビジネスチャンスが広がると期待され、株価が大きく上昇した。

 また、アメリカ第一主義で、財政出動して公共投資を増やすと言っていたので、景気拡大の期待が高まり、株が買われ、そして、ドルも買われた。このような株高・ドル高はゴールドにとってはマイナス要因なので、トランプ期待相場の中、ゴールドはずっと売られ続けている。1カ月足らずで1300ドル超から1200ドル割れの水準になった。

図表1

 一方、円建てのゴールドの価格は4300円前後でほとんど横ばい。トランプ氏の勝利の後で、ゴールドは売られたものの、円が売られて相殺され、ほとんど値動きがなかった。ドル円を振り返ると、15年12月には120円を超えていた。現在よりも円安だったが、日米の金利差は、今の方が大きくなっている。したがって、ドルは円に対して弱くなりにくいといえる。

 この株高・ゴールド安はいつまで続くのだろう? トランプ氏が言っていた「孤立主義」「保護主義」ともいえる通商政策を考えると、今のトランプフィーバーが続くとは考えにくい。

 英国のEU離脱も、イタリアの国民投票も孤立主義的な国民感情が強まっていることを感じさせる結果になった。17年にはフランスの大統領選挙や、ドイツの総選挙がある。国際政治に不安感が台頭するなかで、はたして株高は続くのだろうか? 現在のゴールドの下げは、良い買い場を提供しているように感じる。

 ゴールドのETFの残高は、過去1年間で1400トンから2000トンに増え、トランプ氏の当選以来、残高は200トンほど減少した。金からドル、金から株への資金シフトの影響が明確に出ている。しかし、トランプ政権の政策が、本当に世界経済の繁栄に寄与するのだろうか? それに対する世界の投資家の見方が、ゴールドETFの残高に現れてくるので注目したい。

 過去5年ほど、年末年始がゴールド相場の転換点になっている。顕著だったのは2015年末で、年末年始でV字型にゴールド価格が下がって、年明け以降に歴史的な上昇になった。ちょうど、昨年の12月には米FOMCがQE3以来初の利上げを実施した。利上げ発表の時にFRB議長は、16年は3回−4回の利上げを計画していると言っていた。その後、追加利上げはなかったが、この12月に再び、利上げを実施する。去年の年末と同じ動きだ。

 ゴールドの産出コストは直近で890ドル。現在の1200ドル割れの水準でも、なおコストを大きく上回っている。それだけ、ゴールドには下げ余地があるという見方もできる。また、それだけ鉱山会社が儲かっているということもあらわし、2016年は鉱山株が大きく値上がりした年でもあった。

プラチナ価格がゴールド価格を下回るのは歴史的な安値

 プラチナの生産コストは980ドル。現在の価格は940ドル台なので、コスト割れしている。貴金属は必ずしも生産コストが価格のボトムになるわけではない。コスト割れしても生産が止まることはない。生産再開のコストが莫大であるためだ。ただ、いずれは、生産コストと市場価格の関係は転換する。

 価格の異常さでは、ゴールドの価格に対し、プラチナが下回っている。すでに2年間程度、この異常な価格になっている。ゴールドの生産は年間3500〜3600トン。プラチナは160〜200トンしか採れない。希少性では15倍くらいの価値がある。実際に、過去30年間の平均では、プラチナ価格はゴールドを200ドルほど上回っていた。

 なぜ、プラチナが安いのか? 一つには、「投資家は金を買う」ということ。ファンドも機関投資家も中央銀行も、金融不安が高まると金を買う。欧州金融危機以来の不安の連続で、ゴールドが買われた。

 また、プラチナは産地が南アフリカに70%と集中している。ゴールドの産地が世界中に分散していることとの大きな違いだ。南アフリカのランドは、過去5年で価値が半分になった。1ドル=7ランドだったものが、現在は14ランドだ。これは、南アフリカの産出者にとっては、プラチナを輸出するインセンティブが働くので、プラチナにとってはマイナスの要素になっている。

 さらに、プラチナの需要の30%を占める宝飾品の8割は中国が消費しているが、中国の需要が弱いということもプラチナ価格が上がらない原因の1つだ。

 ただ、ゴールドに対して大幅に安くなっているプラチナは、価格的に魅力がある。もし、トランプ政権が上手くいって、株高が続き、ドルが上がれば、ゴールドが売られ、プラチナが上がるという局面になるかもしれない。

図表2

「勝ち組」が選ぶ「投資対象」「取引手法」、そして、
「口座管理」のポイント
カネツ商事 柿沼伸夫氏

 カネツ商事 本社ブロックの柿沼伸夫氏による「勝ち組だけが知っている先物取引のテクニック」の講演要旨は、以下のとおり。
「勝ち組」といわれる人は、少数に過ぎないが、その方々に共通しているのは、(1)しっかり投資対象を選ぶ、(2)正しい市場と取引方法を選ぶ、(3)ライフスタイルに適した戦略を選ぶ――ということができている。

安全資産、インフレヘッジ資産としての「金」の魅力

 投資対象として「金」は相応しいのか? 金は原油と並んでインフレのモノサシとして活用されてきた。また、金への投資は、地金、コイン(金貨)、金ETF、鉱山株、先物取引など、様々な手段があることも魅力になっている。

 近年、世界経済の先行きに不透明感が高まる中、安全資産、インフレヘッジ資産としての金が注目を集めている。注目される要因は、たとえば、今年11月にOPECが8年ぶりに減産で合意した。米国がトランプ政権のインフラ投資で財政出動する。また、欧州の政治イベントが続いて、金融不安が高まっているなど。このため、世界の年金資金や、ソブリンウェルスファンド、オイルマネーなどが金に向かっている。

先物取引のレバレッジ効果の魅力

 市場としての商品先物市場は、法改正によって24時間取引が可能になり、多くの点で投資家に馴染みやすい市場になってきた。今では、債券、株式、為替と並んで商品の4つの市場が国際金融市場として並び立っている。

 また、金の魅力に投資する場合、複数の金鉱株の中から、どれかを選ぶより、金そのものを直接購入する手段を選んだ方がわかりやすい。

 そして、先物取引は、株式の信用取引やFX取引などのようなレバレッジ効果があり、少ない資金で効率的に運用できるメリットがある。たとえば、金の地金取引と先物取引の違いでは、金1キログラムを地金取引では約460万円の資金が必要になるが、先物取引では9万円の証拠金でエントリーできる。価格が100円動いた時の利益10万円は、どちらの取引でも同じだ。コストパフォーマンスで、先物取引の魅力がある。
(証拠金額は2016年12月の講演当時の金額で、現在は異なります。)

口座管理でリスク回避の手段を講じることの重要性

 正しい投資対象を選んで、適正な市場で投資をした上で、口座管理をしっかりすることが重要になる。

 たとえば今年10月以降に買いエントリーした場合、11月11日の週末に利益確定するか、それとも、保有を続けるかというのは難しい判断だった。多くの人が、NY市場の動きを確認した上で、週明けに判断しようと、そのままにしてしまったものだ。しかし、NY市場は一夜のうちに60ドルも値下がりし、週末を挟んで東京市場では208円も下落するという結果になった。

 この場合、NY市場の変調を察知したら、夜間取引でリスク回避の手段を講じることもできた。

 カネツ商事では、証券や為替も投資アドバイスできるスタッフが昼夜を問わずにアドバイスをする体制にある。11月11日の市場でもテクニカル市場で過熱を示すシグナルが出ていたため、NY市場の動きには常にも増して注意していて、何かの変化が起こった時には、リスク回避の動きをあらかじめするようなアドバイスも行っていた。夜間取引にまで目を配って適切な情報を提供するアドバイザーをパートナーとして活用することも、是非この機会に検討していただきたい。

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