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欧州選挙から読み解く〜2017年のヨーロッパ経済〜 欧州選挙から読み解く〜2017年のヨーロッパ経済〜

2017年は欧州で様々な選挙が予定されています。口火を切った3月15日のオランダ下院議会選挙は、ルッテ首相率いる与党自由民主党が勝利しました。今後は、フランス大統領選挙及び議会選挙、イギリスの総選挙、ドイツでの議会選挙が行われる予定です。各国での政治イベント結果は、欧州経済にどのような影響を与えるのでしょうか。 ドイチェ・アセット・マネジメントのCIOオフィスから発行された、「欧州選挙ウォッチ」をもとに欧州選挙の振り返りと今後の見通しをお届けします。

各国政治イベント日程と注目ポイント

日程 注目ポイント
2017/3/29
英国EU離脱通知
  • 英国のメイ首相は3月29日、欧州連合(EU)からの離脱を正式にEU側に通知。
  • 今後は原則2年間の交渉が開始され、期間延長がなければ英国は2019年3月末に離脱することとなるが、英国とEUの交渉は難航することが予想される。
  • 離脱交渉における動向は、市場の変動要因となることが見込まれるが、欧州中央銀行(ECB)の金融政策や各種金融安定網が市場の下支え要因になるものと予測。
2017/4/23
2017/5/7
フランス大統領選挙
  • 4月23日が第一回投票、5月7日が決選投票。
  • 自国優先主義の極右政党「国民戦線」のルペン党首が中道系の独立候補マクロン氏を支持率で上回る。
  • ただし複数候補者にスキャンダルが相次ぐ等混迷を深めている。
  • ルペン氏勝利の際にはフランスのEU離脱が懸念される。
2017/6/8
英国、解散総選挙
  • 2020年に予定されていた総選挙を前倒しで実施予定。
  • メイ首相が掲げる「強硬離脱(ハードブレグジット)」について、国民からの信任を得ることで、政権基盤を安定・強化することが目的。
2017/9/24
ドイツ連邦議会選挙
  • 11年にわたり政権を担ってきたメルケル首相率いる保守系与党連合「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」とシュルツ氏率いる中道左派「社会民主党(SPD)」の支持率が拮抗している状態。
  • メルケル政権が財政均衡を掲げるのに対しシュルツ氏は投資拡大を優先。
  • ただしフランス等に比べ、政権交代が起きてもポピュリズムが台頭するような状況は免れるものと予想。
  • 出所:各種資料を基にドイチェ・アセット・マネジメント(株)が作成
  • ※データは記載時点のものであり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。

英国がEU離脱を正式に通知。今後の焦点は離脱交渉の動向に。

英国のメイ首相は3月29日、欧州連合(EU)からの離脱をEU側のトゥスク大統領に正式通知しました。今後、EUは3月31日までに交渉方針を定めた指針の素案を発表し、4月29日に英国を除く27加盟国によるEU首脳会談(サミット)を開き、指針案を決定します。但し、「EU側の統一した方針」の作成完了には4週間程度かかると見込まれることから、原則2年間の交渉が開始されるのは早くて5月末との見通しです。離脱通知はリスボン条約50条(EU基本条約)に基づいており、加盟国の同意があれば交渉期間延長が可能となっていますが、期間延長がなければ英国は2019年3月末に離脱することとなります。

また、同首相は、4月18日緊急声明を発表し、議会(下院)を解散し2020年に予定していた総選挙を6月8日に前倒しして実施する意向を表明しました。今後のEU側との交渉力を高めるためにも、国民に信を問い、議会での支持基盤を安定・強化させる必要があると考えている模様です。直近の世論調査では、メイ首相率いる与党保守党の支持率は44%とその他野党を上回っています。総選挙実施のためには3分の2以上の賛成が必要となりますが、既に最大野党労働党のコービン党首は賛成の意向を示しており、6月の総選挙は実施されるものと考えられます。

オランダ議会選挙結果を受けて
〜オランダ下院選挙は極右政党の躍進ならず〜

オランダ選挙管理委員会の公式発表によると、3月15日(現地時間)に行われたオランダの下院選挙(定数:150議席)の結果は、ルッテ首相率いる与党自由民主党(VVD)が33議席を獲得、ウィルダース党首率いる自由党(PVV)の20議席を上回り、第一党の維持が確定しました。

今回の選挙は、結果次第では今後フランスやドイツで行われる選挙を巡る世論にも影響が大きいとして注目されていました。特に、事前の世論調査では、ポピュリスト的政策を掲げ、反イスラム、反EUを唱える極右政党PVVがVVDと接戦となっていると伝えられていたことから、PVVがどの程度議席数を伸ばすかが焦点となっていました。 このため、今回の選挙でPVVが第一党とならなかったことは、ある程度市場の安心感につながりそうです。

今回の結果を受けてオランダでは今後連立についての協議が開始されることになります。各党ともPVVとの連立に対しては否定的な見方を示していることから、その他の政党間で連立協議が行われることになると見られますが、VVD以外の政党の議席数には大きな差が無いこともあり、連立協議に時間を要する可能性があると考えられます。

フランス大統領選挙

年初からの世論調査では、4月23日(日)に行われる大統領選第一回投票でマリーヌ・ルペン氏が25-27%を得票する見込みで、5月7日(日)の第二回投票に進むことがほぼ確実になると予想されています。父親の跡を継ぎ、国民戦線(FN)の党首となってからは党のイメージアップと若返りに尽力していますが、不法入国者の国外退去、大幅な移民制限については依然として強いスタンスを崩していません。経済政策に関しては自由貿易、自由市場、グローバル化、EUとユーロに懐疑的であり、仮にルペン氏が当選した場合、フランスがユーロ圏から離脱する可能性が高まることとなるでしょう。

ルペン氏に次いで人気を誇るのが若干39歳、今まで一度も公選職に就いたことのないエマニュエル・マクロン氏です。投資銀行のバンカーを経て、2014年から2016年にかけて経済大臣としてオランド大統領を支えました。減税、歳出削減、労働市場の自由化などを掲げ、最も親ヨーロッパな大統領候補といわれています。世論調査では第一回投票の予想得票率は23-25%で、第2回投票でルペン氏との一騎打ちになった場合、マクロン氏が59-62%の票を獲得し(ルペン氏は38-40%)当選すると見込まれています。

もう一人の有力な大統領候補は、元首相のフランソワ・フィヨン氏です。第一投票では19-21%を得票する見込みです。数週間前に発覚したスキャンダル(家族を議会アシスタントとして雇ったにもかかわらず、勤務実態がほとんどなかったこと)で窮地に落とされているものの、第一投票を勝ち抜いた場合、第二回投票でルペン氏にも勝つことが予想されます。

現時点の世論調査の結果でルペン氏の敗北を決め付けることは時期尚早です。今回の選挙では、特に、投票率が結果を大きく左右すると考えられています。ルペン氏の支持者は、投票する候補が既に固まっているケースが多く、その一方で、マクロン氏の支持者は、投票する候補がまだ決まっていない傾向があることが見受けられます。

マクロン氏は「新参者」として、地方では依然として知名度が低く、フィヨン氏はスキャンダルから立ち直れるかが焦点となりそうです。ルペン氏もいくつかの捜査の対象となっており、第一投票の前、そして第二投票まで様々なことが今後も起こり得ると見ています。

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