リソー教育グループ モーニングスターアナリストが注目する銘柄 岩佐相談役へのインタビューや最新決算から先行きを徹底分析

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リソー教育は、進学個別指導塾のTOMASを首都圏中心に展開している。
従来は「補習」がメインとされた個別指導塾を、「進学」向けとした先駆者で、同社の進学実績は高い。
個別指導塾は、先生1人が数人の生徒を指導する塾も多いが、同社は完全1対1。
徹底した研修を背景としたクオリティの高い講師や各個人に合った「百人百様のカリュキュラム」の提供など、
質の高いサービスを提供している。

SPECIAL INTERVIEW

岩佐相談役に聞く
リソー教育の強みと戦略について
~事業拡大期へ突入~ 第2次ゴールデン成長期

厚生労働省の人口動態統計によれば、2015年の出生数は100.8万人となり、2000年から15%減少した。
一方で、総務省の家計調査によれば、教育費に占める補習学習の比率は2015年で23.4%と
2000年の22.6%から小幅ながら上昇傾向にあり、1人当たりにかける教育費は増加傾向にあるといえる。

そのような事業環境でも実績を出している、リソー教育の強みと今後の展望を株式会社リソー教育の岩佐相談役に伺った。

少子化時代において過去最高の売上を出す
リソー教育の圧倒的な強み

朝倉: 前回インタビュー(2016年8月)のとき、売上と利益の計画について伺いましたが、その計画をしっかりと結果を出されています。
2017年2月期決算を終えて、創業以来過去最高の売上207億、経常利益27億円達成ということで、大変すばらしい決算でした。数字を上げられた秘訣を教えていただきたいのですが、御社の特徴から伺えますでしょうか?

岩佐氏:業績のバックにある要因ですね。
少子化の流れがあり、業界全体としては、マイナスという捉え方が一方ではあります。逆に我々は少子化が進めば進むほど、一人にかける教育費が増えていくと考えています。

例えば、安価でできる1:2指導や1:3指導などの中途半端な教育サービスでなく、完全に1:1、百人百様の合格カリキュラム、そしてしっかりした合格実績を出すという本物のサービスを求める流れが確実にあります。
そういったところでうちは吸い上げられたのだと思います。

費用の面でも、国の税務支援対策により祖父母が孫のために経済支援を行うケースも増えています。そういう面でも、少子化の流れが、我々には追い風となっていると思います。
決算はその結果だと思います。

朝倉:まさに時代の先を見据えた経営をされていますよね。以前であれば、ものでもサービスでも大量消費時代ということで、「画一化されたもの」を大量に売っていた時代から、これからはまさに「個」の時代になって、それぞれにカスタマイズされたものを提供していくことが必要となっています。教育も同じく、まさにそういうことですよね。

岩佐氏:創業以来、漠然と仕事をして、事業を成功させたい、利益を上げようということではなく、本当にいいものをつくって感謝されるビジネスをして、成功させたいと思ってきました。そういう願望が一つの形になったと思っています。

朝倉:まさに顧客のためということですね。

岩佐氏:まだまだですが、そういう気持ちでやってきました。

朝倉:それが背景にある中で、個別具体的に事業を伺えますでしょうか?

リソー教育を加速させる5つの新規事業と
追い風を生む社会的背景

岩佐氏:今後の当社の見通しについては、5つの新規事業を期待しております。

個別指導塾「TOMAS」READ MORE

首都圏既存校67校の再建がほぼ終了しました。首都圏だけでも相当なマーケットが残っていますので、当社としては、生徒数では120名程度の中小型教室をサテライト校として60校程度つくことが新たに決まりました。これにより、首都圏だけでも130~150校程度できることになっています。今期も既に4校開校しましたのでいいスタートを切りました。だいたい年に5校~12校開校していく予定です。

家庭教師センター「名門会」READ MORE

首都圏以外の47都道府県に、2~3校開校していく予定です。既存校と合わせると、120校程度の教室ができます。教室名はTOMEIKAIとして展開していきます。

託児英才事業「伸芽会」READ MORE

ご存知の通り、4~6歳の就学前の幼児を対象とした、名門小学校のお受験教室ですが、こちらも再建が終わりました。いよいよ年齢を1歳まで下げて託児事業、さらに小学校1~3年生むけの学童授業を本格始動しています。ご存知のようにマーケットは順番待ちの状況です。開校と同時に教室が満席になるという状況で、託児校だけで6校、学童校で12校開校しています。

新規事業「スクールTOMAS」READ MORE

学校の中にTOMASという塾を開校するスクールTOMASの事業については、現在29校開校しています。こちらも新しい事業として営業強化を行い、年15~20校ペースで開校展開を考えております。目標は100校です。

「ハローe先生」READ MORE

学校の中に英会話のマンツーマン教室をつくる事業ですが、2020年に大学の選考基準が変更となります。選考基準として、マークシートだけでなく、自己表現力等を重視するもの、また英会話力にたけているかどうかというものです。ところが、学校ではその準備がほとんどできていません。ですので、当社のこの事業はタイミングとしても成長が期待できると思います。当社にとってはいい流れが続くと期待しています。

朝倉:昨年8月と比べると、すさまじいスピードで変化していますね。

岩佐氏:大学入試制度の選考基準が変わるということは大賛成です。
なぜかというと、知識中心の詰め込み教育等の集団指導の在り方を否定して、個性豊かな生徒たちを育てたいというのが、当社の考え方です。ですので、表現力や文章力を重視される教育はまさに、個性豊かな教育が必要となります。
また英会話力重視を打ち出された今回の発表は、まさに学校の中マンツーマン英会話教室を作るという当社の計画にタイミングぴったりなんです。

朝倉:TOMASをメインに、いままでは首都圏の主要ターミナル、そこからサテライトに展開、地方ではTOMAIKAIの展開と、全国津々浦々に地域をカバーしていくことになるんですね。さらに年齢層も幅広く1歳児から対応していくということで、マーケットを拡大されていますね。

岩佐氏:そうですね。囲いこんで子供たちを教育していくという形が整いました。囲い込む形が絵になったということはとても大きいかと思います。

朝倉:そしてまた、岩佐さんの思想というのが浸透していますよね。
一人一人の個性を引き出すのが必要だということが、お客さんから信頼を得て、支持されているんでしょうね。

社員への思いから見るリソー教育の強み

岩佐氏:我々は研修教育にいかに力を入れるかというのが大事だと思っており、これは一般企業でいう商品開発というものと同じだと思っています。
やはり研修教育で鍛えられるということですね。またリーダーに向くのか向かないのかなどの適性などもしっかりみています。
そのようにコツコツまじめに日頃から研修を続けて、採用募集においても継続するということが重要だと思っています。
人がいなくなったから募集するということはいい方法ではないと考えています。人がいても募集を続けるように言っています。限りなく、優秀な人材との巡り合いを追求しないと、会社は伸びないのではないかということで一貫しています。

朝倉:そうした岩佐さんの考え方をお聞きできたことは私にとっても非常にうれしいですし、これを見られている皆さんにとっても岩佐さんの思想をよくお分かりになったと思います。
社仮説法ですが、事業のベースとなる強みというのは、1年1年の試みではなく、働く人たちがいかにトップの考え方をしっかり理解しているか、お客さんのことを思っているか。こちらが浸透されているから業績にも反映しているのでしょうね。

岩佐氏:創業以来何が重要ですかと聞かれるんですが、人を大事にするということですね。
人が足りないから残業を強いるとか、人を不要に解任したりという労働問題が最近騒がれていますが、企業は人を採用した以上はその責任があると思います。本人が辞めない以上は、その会社で仕事をやっていけるレベルまでは、最大限指導をするという義務があると考える必要があると思っています。
ご年配の方々がどういう人生になっているかというのを若い方は見ていますからね。

株主還元について

朝倉:岩佐さんの考え方というのはとても分かりました。また、株主還元も100%とは素晴らしいですね。

岩佐氏:昔から株主第一という考え方で、ROE経営を目指してきています。今後もその観点から頑張りたいと思います。

朝倉:今期の予想売上は231億、経常利益は24億と。

岩佐氏:目指す先はまだまだ先です。序の口ですね。

朝倉:序の口ですか。素晴らしいですね。一つ一つの考え方が、社員に浸透しているのではないかと思いますね。

岩佐氏:社員たちがリーダーを信頼してくれている限り大丈夫かと思います。

朝倉:業績も株価も順調ですので、引き続き頑張ってください。本日はどうも、ありがとうございました。

岩佐氏:ありがとうございました。

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