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資産運用セミナー「資産運用の新潮流 低コストで効率的な運用を」 | モーニングスターセミナー採録 資産運用セミナー「資産運用の新潮流 低コストで効率的な運用を」 | モーニングスターセミナー採録

第1部 パネルディスカッション
資産運用業界の潮流

SBI証券 執行役員 投信・債券部管掌
 橋本 隆吾

Fan 代表取締役
 尾口 紘一

モーニングスター プロダクト開発本部
ファンド分析部マネージャー
 坂本 浩明

「つみたてNISA」で
注目高まる積立投信

坂本:
「つみたてNISA」の口座申込受付が始まった。対象ファンドには信託報酬の上限が設けられるなど、コスト意識が一段と高まる方向にある。SBI証券での投資信託の取り扱い状況は?
橋本氏:
SBI証券では4年前に20万口座、約5,200億円だった投信の預かり残高が、現在では約40万口座、約1兆1,000億円と倍増している。投信業界全体では、この間の残高の伸びは23%増だったことと比較して倍以上に伸びた。
投信残高の内訳は、販売手数料無料のノーロードファンドが全体の78%を占めている。また、毎月分配型が減ってインデックスファンドが増えるという傾向がある。
また、毎月積立で投信を購入される方が増えている。4年前は毎月20億円程度だったが、現在では17.5万口座、71億円程度の資金が毎月購入されるようになっている。投信積立を利用されているお客さまは、30代、40代がそれぞれ30%台で中心になっている。
坂本:
投資環境は先行きが見通せない難しい環境といえる。リスクがある中で、どのような運用をすればよいのだろうか?
橋本 隆吾氏
SBI証券 執行役員 投信・債券部管掌
橋本 隆吾
橋本氏:
安く買って、高く売ることはプロでも難しい。長期、分散、積立が大事だと思う。
分散については、資産だけではなく、時間も分けて投資すると良い。そして、長期で保有することによって、投資結果のバラツキが減ってくる。海外株式や日本株式といったリスクの大きな資産に投資をしても、3年から10年へと投資期間が長くなると、大きくマイナスになることがなくなる。
そして、「ドルコスト平均法」といわれる、定期的に一定金額で購入すると、価格が安い時には購入口数が多くなることによって、平均購入単価を下げる効果があるといわれている。積立で資産形成することは、投資リスクを小さくするうえでも効果的だと言える。

一括投資と積立投資は
分けて考える

坂本:
プロでも相場は難しい。たから、地域や資産、時間などを分散して投資することが大事であるという話は納得できます。尾口さんの考えるリスクを抑えた運用とは?
尾口氏:
効率的な運用を考える上で、「価格変動を抑えた運用」と「ドルコスト平均法」を合わせて活用することが大事。
一括でまとまった資金を投資する時は、価格変動を抑えたローリスク・ローリターンの運用が重要だ。ヘッジ付き外債や絶対リターン型のファンドなどを使う。一方、積立投資など資産形成を行う場合は、ハイリスク・ハイリターンでドルコスト平均法の効果をめざす。
たとえば、投資元本100万円を、毎年5%ずつ値上がりする資産で20年間運用した場合と、1年ずつ50%上昇と40%下落を繰り返す資産で運用した場合を比較する。両方とも平均利回りは5%で同じだが、前者は265万円に増えるが、後者は35万円になってしまう。
資産の年間収益率を過去10年さかのぼって調べると、たとえば4資産に新興国の株式・債券、内外REITを加えた8資産に分散しても1年間で30%もマイナスになることがある。単純に分散するだけではダメで、価格変動を抑える工夫が必要だ。
たとえば、外債投資では為替ヘッジを行った投資法がある。ドル円は1年間で20%も動くことがあるので、その変動リスクを抑えた投資を考えてみる。
尾口 紘一氏
Fan 代表取締役
尾口 紘一

当社が提案する資産運用法

当社が提案する資産運用法

投信選びの基本は
「シンプル」と「低コスト」

坂本:
具体的な投信の選び方はどうすれば良いのか?
橋本氏:
運用内容がシンプルでわかりやすいことはポイントだ。そして、絶対に裏切らないのがコストだ。たとえば、年間10%のリターンがあって、年1%のコストであれば、手取り9%になるが、コストが0.3%だった場合、最終リターンは9.7%になる。コストは良くチェックしたい。
SBI証券では、投資信託の選択を助けるために「パワーサーチ」という検索ツールを提供している。どんな資産に投資したいのか、コストの水準はどうなのか? また、「AI(人工知能)」などのキーワードを使って関連ファンドを絞り込んで調べることができる。
坂本:
債券投資の魅力とは?
尾口氏:
リスクを抑えた資産運用では、債券を使った運用を考えたい。ただ、国内債券では利回りがとれない。劣後債やドル建て債など、利回りの取れる債券を選んで投資したい。債券の特徴は、基本的に半年に1回など定期的な利息収入が入る。また、償還まで持っていれば、額面で償還される。途中でも売却が可能だが、途中売却の場合は金利情勢によっては額面割れになることもある。また、通貨、年限、利回りなど様々な選択肢があるので、良く調べて投資するようにしたい。
坂本 浩明
モーニングスター プロダクト開発本部
ファンド分析部マネージャー
坂本 浩明
ドルコスト平均法には注意点がある。投資商品の価格が下がった後に上昇するという場合はメリットが出るが、価格が一本調子に上がる場合は一括投資の方が良い。過去10年間の日本株式はリーマンショックで一度大きく下落した後で、価格が戻っている。これに対し、国内債券は右肩上がりで緩やかに上昇している。国内債券には一括投資が有利。国内株式は積立投資が有利だった。
セミナー風景
坂本:
最後にメッセージを。
橋本氏:
投信はシンプルで低コストの商品を選ぶようにしたい。ただ、足元の日本等先進国の金利水準から、債券はアクティブファンドに魅力がある。株式は、コア資産はパッシブで、サテライトはアクティブを選ぶという方法がある。ブレはあっても、中長期的に高いリタ−ンを達成してきたアクティブファンドは、積立投資で有効という考え方もできる。
SBI証券では、投信積立で買付手数料をキャッシュバックする実質ゼロ円の投信積立サービスを実施している。是非、ご活用いただきたい。
尾口氏:
国内債券には一括投資が有利。国内株式は積立投資が有利だった。金融商品ごとに投資方法を考える必要がある。
fanでは東京丸の内に「投資信託相談プラザ」を設けて資産運用の相談を受け付けている。また、全国で投資セミナーを開催している。独立系のアドバイザーIFAのご活用をご検討いただきたい。

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第2部 パネルディスカッション
世界情勢からみる運用戦略

SBIボンド・インベストメント・マネジメント
代表取締役社長 堀井 正孝

ピムコジャパンリミテッド
シニア・バイス・プレジデント 海野 有子

ピムコは世界最大の
債券アクティブ運用会社

堀井氏:
SBIボンド・インベストメント・マネジメントはSBIグループとピムコ社が合弁で設立した会社で、債券を中心に運用するファンドを設定・運用している。
海野氏:
ピムコは1971年に米カリフォルニアに設立された運用会社。債券のアクティブ運用に特化した会社で運用資産残高は約162兆円と、債券運用では他の運用会社を圧倒している。
ピムコの運用の特徴は、全ての運用戦略に共通のマクロの経済予測がある。年4回、全社的な経済予測会議があり、年に1回、3−5年の見通しを検討する長期経済予測会議がある。この長期経済予測会議には、前FRB議長のベン・バーナンキ氏をはじめ、そうそうたるメンバーが参加し、ゲストスピーカーにも参加していただいて、徹底的な議論を行っている。
堀井氏:
ピムコ社の経済予測会議は、米国住宅ローンバブルや欧州債務危機なども事前に予測するなど大変、精度の高い予測をすることで知られている。足元の市場見通しは?
海野氏:
短期的には、安定しているが、安全とは言い難い。08年のリーマンショック以降は、欧米も新興国も、どこも良くなってきて世界で悪いところがない。中国経済への不安はあるが、この半年、1年では大丈夫だろう。
長期の見通しは、安定的だがその持続性には懸念あり。中長期的なリスクは中国における不動産価格の動向や過剰債務問題、先進国の高齢化、政治の問題などがある。これまでは、世界的な金融緩和が問題の表面化を抑えてきたが、今後、金融政策の効果が少なくなる中でリスクが表面化することもあるだろう。
堀井 正孝氏
SBIボンド・インベストメント・マネジメント
代表取締役社長

堀井 正孝

過去の金利水準より低い
利回りしか期待できない

堀井氏:
忘れがちなリスクを忘れずに意識しておくことは重要だ。ところで、米国は利上げを始めている。この利上げが債券投資にはマイナスなのでは?
海野氏:
米国の利上げは、過去になかったようなゆっくりしたペースで続いている。FRBがもっとも恐れているのは、景気の腰折れだ。景気に過熱感がないので、利上げによって、景気が押し下げられることのないように慎重に利上げをしている。
インフレ率が低い。また、先進国を中心に長期の過剰債務状態が続いているので金利を引き上げにくい状況にもある。長期的に中立的な政策金利を維持したいと考えるだろう。これまでの中立金利は4−5%の水準だったが、これからは、2−3%の水準にとどまるというのがピムコの見方だ。

米国は利上げサイクル入りも、金利上昇は緩やかなものにとどまる見通し

米国は利上げサイクル入りも、金利上昇は緩やかなものにとどまる見通し
  • 2017年6月30日現在
  • 出所: ブルームバーグ、PIMCO、見通し及び意見は予告なく変更されることがあります。
堀井氏:
景気が回復してきているのであれば、株式への投資に利があるのでは?
海野氏:
これまでの景気回復局面と今回は異なる。現在の資産価格の上昇は、量的緩和の支えがあって実現している。すなわち、将来の成長を先取りした水準ということができる。このため、2011年〜14年にあったような上昇は、今後は期待しにくいと考える。
2011年の資産価格は割安だった。現在は、割安とは言えなくなっている。リスクの取り方を変える必要があると思う。着実に稼げるインカムゲインを中心に考えて、不確実なキャピタルゲインには期待しない。17年以降はキャピタルゲインが目減りする環境になっていくと思う。
ただし、現在の利回り水準は低いので、債券の投資先を賢く選んで、相対的にレベルの高いインカム収益を狙うようにしたい。
海野 有子氏
ピムコジャパンリミテッド
シニア・バイス・プレジデント

海野 有子

ピムコの運用力を活かした
「ベタイン」と
「ベタイン・バランス」

堀井氏:
ピムコの債券運用力を活かしたファンドとして「SBI-PIMCO ジャパン・ベターインカム・ファンド(愛称:ベタイン)」を昨年6月に設定して提供している。「ベタイン」の3つのポイントは、(1)日本企業が発行したドル建ての社債に投資する、(2)為替リスクはヘッジする、(3)信託報酬は低くする――。ピムコが運用するメリットは?
海野氏:
日本企業のドル建て社債市場は小さい。投資する人も少ないため割安になりがちだ。また、ドル建て債券なので、ドル金利の予測が重要になるが、ここではピムコの経済調査力が活きる。
堀井氏:
新たに設定した「SBI-PIMCO ジャパン・ベターインカム・バランス・ファンド(愛称:ベタイン・バランス)」は、債券部門をピムコの「PIMCO日本債券コアプラス戦略」という非常に優れた日本債券ファンドで運用し、ときどき株式にも投資する。株式を組み入れるのは、ボラティリティ指数が落ち着いている時で、100のうち40では、株式を持たずに100%債券で運用する。
セミナー風景
海野氏:
「ベタイン」は、株式ほど大きなリスクは取れないが、国債の利回りが低くて魅力がないので、社債という中リスクの商品に投資するという考え方。
「ベタイン・バランス」で債券部分の投資対象になっている「PIMCO日本債券コアプラス戦略」は、日本債券で主に運用しながら、追加的に海外債券を組み入れる運用をしている。リスク量は日本債券と同等で、リターンはヘッジ外債並みという商品になっている。
世界的に金利水準が低いなかで、相対的に高いリターンをめざすアクティブ型の債券ファンドとして、ぜひ、ご検討いただきたい。

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