年末特別企画モーニングスターセミナー J-REIT市場の投資魅力年末特別企画モーニングスターセミナー J-REIT市場の投資魅力

第三部 講演

オリックス不動産投資法人の成長戦略と直近の実績について

  • オリックス・アセットマネジメント株式会社
    代表取締役社長 
    亀本 由高氏

過去10年にわたって東証REIT指数を上回る高い評価を獲得

 オリックス不動産(OJR)のJ−REITの中での位置づけは、株式の時価総額でみると、スポンサーのオリックスは時価総額が2兆5,456億円で、不動産大手の三井不動産と同等の水準。OJRは、時価総額が4,194億円でJ−REIT全59銘柄中8位の水準になる。時価総額には、企業の資産や利益を生み出す力、成長力など様々な評価が表れていると思う。

 1口あたり分配金は、13年2月期から17年8月期まで年平均7.3%成長で増額してきている。これは、同じ時期のJ−REITの平均成長率6%を上回る水準だ。また、この期間の投資口価格(株価)の推移は、東証REIT指数を上回っている。

図表1:分配金・投資口価格の推移

図表1:分配金・投資口価格の推移
  • (注1)本投資法人は2013年2月28日を基準日とし、2013年3月1日を効力発生日として、投資口1口につき5口の割合による投資口の分割を行っています。第22期(2013.2期)の一口当たり分配金については、当該期における分配金実績を当該期末の5倍の投資口数にて除した金額を、単位未満切り捨てて記載しています。
  • (注2)当該期の1口当たり分配金から、物件売却による売却益から圧縮記帳による圧縮積立金繰入額及び期限前弁済に係る費用の影響を控除した数値(売却相当額)を減じた数値を記載しています。
  • (注3) J-REIT平均の分配金成長は、Bloombergが提供する東証REIT指数の直近12か月分配金実績の値の2017年9月1日時点の数値と2013年3月1日時点の数値を比較し、当該期間における増加額の複利計算に基づいた年当たり平均成長率です。
  • (注4)第22期(2013.2期)の分配金実績と第31期(2017.8期)の分配金実績を比較し、当該期間における増加額の複利計算に基づいた年当たり平均成長率です。
  • (注5)投資口価格の推移は、2013年3月1日の本投資法人及び東証REIT指数の値を100として指数化したものです。

成長性・収益性・安定性をポイントに様々な用途の物件に厳選投資

 OJRには3つの強みがある。「総合型REIT」「ORIXシナジー」「運営力」だ。これらの特長を最大限に生かし、分配金の安定的成長をめざしている。

図表2:本投資法人の3つの強み

図表2:本投資法人の3つの強み
  • (注1)ORIXシナジーとは、OJRとそのスポンサーであるオリックスグループとが協力し合うことで生まれる効果のことをいいます。
  • (注2)ファンドマネジメントとは、外部成長戦略・内部成長戦略・財務戦略を駆使して投資主価値(1口当たり分配金等)の安定的成長を目指すことをいいます。

 6,348億円の運用資産の用途別比率は、約57%を占めるオフィスを中心に、商業施設、住宅、物流施設、ホテル等に分散している。物件を取得する時には成長性、収益性、安定性の3つの観点で分析し、厳選して投資している。

 現在、110物件を保有しているが、代表的な物件を紹介すると、成長性の面では、東京・秋葉原駅前にある「ラウンドクロス秋葉原」。16年1月に取得した時には、全11フロア中10フロアを周辺の賃料水準と比較して割安な価格で賃貸しており、3−5年をかけて賃料の引き上げをめざす方針だったが、17年12月に学習塾が退去したものの7フロアは空室期間なしで入れ替えができた。テナント入れ替えによって賃料が44%プラスになった。

対談用写真

オリックス・アセットマネジメント株式会社
代表取締役社長

亀本 由高氏

 安定性の代表としては、池袋駅2分のタワーマンション「ウエストパークタワー池袋」が高い稼働率を維持。また、ORIXグループが開発した「岩槻ロジスティクスセンター」は14年10月に取得し、その後、物流施設マーケットの取引価格が大きく値上がりした。

 収益性の点では、東京ディズニーリゾートのオフィシャルホテルにも指定されている「サンルートプラザ東京」は、客室稼働率は95%、東日本大震災の時にも78%を維持した底堅い需要のあるホテル。賃料はほぼ固定化されており、安定性と収益性に注目した取得事例である。

 また、浜松駅直結で地域のランドマークでもある「浜松アクトタワー」は、オフィス、ホテル、商業の複合施設であり、総合型REITだからこそ保有できる物件だ。16年4月に賃貸NOI利回り9%程度で取得し、更に利回り水準の向上ができている。

 このように、個々の物件ごとに個別判断して成長性、安定性、収益性という特徴を考えた上で厳選して取得している。ポートフォリオ全体としてバランスのとれた資産配分になっていると思う。

オリックスグループとのシナジーと「ダイレクトPM」

 オリックスグループは、金融サービスを中心に多岐にわたる事業を展開しているが、その広範囲なネットワークと知見が、OJRの物件取得、テナント誘致、運営などで活きている。グループとしても不動産事業は柱の一つに位置づけられ、オフィスビル、住宅、ホテル、商業施設など様々な開発を行っている。これらグループが開発した物件を、物件取得の際の選択肢のひとつに加えられることは大いにメリットになっている。

 運営力という点では、OJRの運用会社であるオリックス・アセットマネジメントが、自らテナント誘致や物件のバリューアップを含むPM(プロパティ・マネジメント)を行う「ダイレクトPM」を実施している。テナント誘致などを自ら行うことで、賃料の増額などを実現している。たとえば、「オリックス池袋ビル」のテナント入れ替え時に1階・2階の商業区分を分割することによって賃料の増額を実現した。

特長を活かした外部成長・内部成長・財務戦略

 現在、大都市のオフィスを中心に空室率は低水準で、賃料が緩やかな上昇傾向にある。一方で、外部環境として主に3つの懸念材料がある。「物件の取得競争が激化し物件価格が上昇し、優良物件の適正な価格での購入が難しい」「東京圏に大規模なオフィス供給計画があり、既存物件からのテナント退去リスクがある」「将来的な金利上昇リスク」の3点である。

 まず、外部成長につながる物件の取得については、オリックスグループとのシナジーを活かして優良物件の取得を進めていく。グループは、賃貸不動産3,500億円、ホテル等の運営事業資産を2,100億円規模で保有している。OJRが13年8月期から新規に取得した3,160億円の物件のうち約90%がスポンサーからの取得であった。

図表3:スポンサーによる豊富な保有物件と活用実績

図表3:スポンサーによる豊富な保有物件と活用実績

 今後も外部環境やOJRの状況に応じた多様な物件取得を進めたい。総合型REITとしてスポンサーが多様な用途の不動産事業を展開していることはメリットになる。また、将来的な物件競争力等を考慮して保有物件の売却も行っていく。

 内部成長としては、現在のオフィスの稼働率は98%を超えて非常に好調な状況にあり、これを維持していく。また、既存のテナントの契約更新において、賃料改定を行ったケースの99%で増額改定を実施している。そして、17年8月期実績で、オフィス・商業施設のテナントを入れ替えた際の賃料は14%増、既存テナントの賃料改定では7%増という実績だった。

 たとえば、東京の湾岸部にあるシーフォートスクエアでは8,400uを借りていただいている大口テナントが退去する予定だが、空室期間なしで埋戻しができる見込みである。ダイレクトPMの実績でもあり、新たに入居いただくテナントは3社となりテナント分散にも寄与した。現在、オフィスの契約賃料が最大のテナントでも、その賃料の割合は運用資産全体の2%未満であり、大口退去のインパクトは低減している。

図表4:内部成長の実績

図表4:内部成長の実績

 最後に財務戦略を紹介する。平均の資金調達コストは年々低減し、直近では1.01%になっている。借り入れ期間の長期化と、固定金利化を進めている。現在、固定金利比率は95%超となり、金利上昇のリスクを抑えている。格付けではAAを取得している。

図表5:財務戦略の実績

図表5:財務戦略の実績

 今後も、「総合型」「ORIXシナジー」「運営力」を活かし、1口当たり分配金の安定的な成長をめざしていく。

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