モーニングスターセミナー採録 今、ひそかに市場の注目を集める、太陽光発電ファンドの魅力に迫る!モーニングスターセミナー採録 今、ひそかに市場の注目を集める、太陽光発電ファンドの魅力に迫る!

第一部 基調講演

今知っておきたいインフラファンドの基礎知識

  • モーニングスター株式会社
    プロダクト開発本部 ファンド分析部 マネージャー 
    坂本 浩明

■利回りが高く安定した値動きのインフラファンド

 インフラファンドは、新しい市場で関心が高まっているが、情報が少ない。本日は、上場している4ファンドのうち、3ファンドからプレゼンいただける良い機会になった。

 マーケットの状況を振り返ると、昨年の株高が一変して2月初旬から不安定な市場が続いている。株価が下落したきっかけは、米国の金利上昇だった。その後、落ち着きを取り戻すかにみえたが、トランプ大統領の貿易を巡る発言や米国の輸入関税策を材料に、再び株価が大きく揺れている。

 この状況は、2016年に環境が似ている。当時は日銀のマイナス金利導入などによって、円高が進み、加えて、中国の景気減速という外部要因によって国内市場が動揺した。この場合、国内資産に資金が還流するという動きが起きた。16年当時は、国内REIT(不動産投信)に資金が向かった。相対的な利回りが高いREITが注目された。

 今年の状況で考えると、金利は依然として低いままで、J−REITもインフラファンドも利回りの水準は相対的に高い。ともに国内資産であり、為替等による影響が小さい。分散投資先の一つとして、インフラファンドも注目されている。

■投資先は再生可能エネルギー、その中心は「太陽光発電」

 インフラファンドとは、太陽光発電や港湾開発などインフラ事業に投資する資金を一般に募ってファンドとして投資するものだが、ポイントは「太陽光発電」だ。上場している4ファンドも太陽光発電が軸になっている。したがって、ファンド分析の前に、太陽光発電についての知識が必要になる。

 ファンドのメリットは、通常の投資信託などと共通するものだ。(1)分散投資ができる。太陽光発電も、ファンドにすることで、全国の様々な地域の発電施設に投資することが可能になる。(2)運用のプロにまかせられる。太陽光発電は、立地によって日照条件が変わってくるので、地域差の見極めが必要だ。

 (3)個人では投資することが難しい資産に投資することが可能になる。個人の資金では、全国の太陽光発電施設に分散投資することは難しいが、ファンドにすることによって、個々人の投資資金は小口でも分散投資が可能になる。

■なぜ、今、インフラファンドが注目されているのか?

 インフラの維持・更新には、大きな資金が必要であり、民間の資金を活用しようとしている。2015年4月に東京証券取引所にインフラファンドの市場が創設され、2016年6月に第1号ファンドとして「タカラレーベン・インフラ投資法人」が上場し、これまで4銘柄が上場している。まだ、上場ファンドの銘柄数も時価総額も小さいが、それだけ伸び代(のびしろ)が大きな市場ということができる。

 たとえば、J−REIT市場は2001年9月に2銘柄でスタートした。時価総額は2500億円だったが、現在は60銘柄、12兆円の市場になった。この間、J−REITそのものも大きくなってきたが、J−REITに投資する公募投信もできて、多くの資金を集めて成長してきた。

 インフラファンドは、政府の後押しがある。株式市場でも「国策は買い」という言葉があるように、国が力を入れて伸ばそうとしている分野は、成長力が強いといえる。たとえば、原発が止まった2013年の国内の電源は、天然ガスと石炭が中心だった。水力を除く再生可能エネルギーは全体の2.2%に過ぎなかったが、政府の方針では2030年には水力以外の再生可能エネルギーの比率を13.4%に高めようとしている。7%は太陽光発電が占める見通しだ。ここに大きな成長のチャンスがある。

図表1:再生可能エネルギー市場は拡大へ
  • 出所:経済産業省平成27年7月「長期エネルギー需給見通し」
  • (2030年の見通しはレンジで示されている場合下限に基づく)

 現在4つのファンドが上場しているが、4つとも太陽光発電に投資している。インフラファンドとREITの違いは、REITが直接的に不動産物件を所有して賃貸収入を得ていることに対し、インフラファンドにはオペレーターが存在し、ファンドはオペレーターに発電施設を賃貸して賃貸収入を得る仕組みになっている。

 インフラファンドの収益は、太陽光発電設備に投資し、その設備の発電量を収益源にしているため、収益は日照時間によって変動する。株式のように景気変動の影響を受けにくいという特徴がある。また、国は再生可能エネルギーの普及のために固定価格での買い取り制度を実施しているため、20年間にわたって安定した収益が期待できる。また。利益の90%以上を分配することで実質的に法人税が免除されるため、インフラファンドの配当利回りは高くなっている。

図表2:相対的な利回りの高さが魅力
  • ※各資産の利回りは国内債券が長期金利、国内株式がTOPIX(実績配当利回り)、J-REITが東証REIT指数(実績配当利回り)、インフラファンドは「カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人」除く3社の分配金利回り(実績ベース)の単純平均
  • ※2018年3月末時点
  • 出所:モーニングスター作成

安定収益を期待し、年金などの長期の投資家も注目

 実際の利回りは、3月末現在でインフラファンドは分配金利回りが6.97%になっている。国内株式の配当利回り1.89%、J−REITの3.91%より高い。

さらに、インフラファンドは借り入れによる投資など、レバレッジを効かせた投資を実施しているため、投資家の得られる利回りを高めることもできる。

また、値動きもしっかりしている。今年1月からの株価の推移をみると、TOPIXが2月から崩れる中で、インフラファンドは価格がしっかりしている。

プロダクト開発本部 ファンド分析部 マネージャー 坂本 浩明

モーニングスター株式会社
プロダクト開発本部 ファンド分析部 マネージャー

坂本 浩明

 20年間にわたる固定価格での買い取り制度によって、長期にわたって安定的な収益が見込まれるということで、年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)など年金資金が、インフラファンドに注目し、ポートフォリオの一部に組み入れるようになっている。皆さんも、分散投資の一つの候補としてインフラファンドをご検討ください。

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