モーニングスターセミナー採録 今、ひそかに市場の注目を集める、太陽光発電ファンドの魅力に迫る!モーニングスターセミナー採録 今、ひそかに市場の注目を集める、太陽光発電ファンドの魅力に迫る!

第四部 講演

タカラレーベン・インフラ投資法人の特徴と戦略

  • タカラアセットマネジメント株式会社
    代表取締役社長 
    橋 衛氏

国内第一号の上場インフラファンド

 「タカラレーベン・インフラ投資法人」(証券コード:9281)は2016年6月にインフラファンド市場第一号ファンドとして上場した。当投資法人は4つの特徴がある。

  • (1)持続可能な成長戦略により、上場時の資産規模87.0億円が2年足らずで254.4億円と約2.8倍まで成長した。今後も資産規模の拡大を目指したい。
  • (2)全国に分散したポートフォリオに加えて、電力需要の多寡も考慮して投資を行っている。 現在、関東圏に85%を所有している。
  • (3)利益分配を重視した賃料形態を構築している。当投資法人は発電所を所有して賃貸し、賃料を得るスキームとなっており、賃料は最低保証賃料と実績連動賃料の2本立てとしている。業績予想の収益の大半を最低保証賃料で見込んでいるため、安定的なキャッシュフローを予測しやすいビジネスモデルだ。
  • (4)上場インフラファンドで唯一、日本格付研究所(JCR)より発行体格付けを取得している。長期発行体格付け「A−」、見通しとして「安定的」の評価を得ている。

 「自然エネルギーの活用を通じた価値の創造」を基本理念としている。再生可能エネルギーを提供することでCO2の排出削減につながる。投資主には社会貢献投資の機会を提供し、また安定したキャッシュフロー及び収益を維持することができる。

 上場当初は発電量17.8メガワット(10資産)だったが、徐々に資産を買い増してきた。手元資金による資産取得のほか、2017年6月1日には公募増資、同年12月1日には余剰資金及び借入金を活用して資産規模を拡大させた。その結果、最低保証賃料の増額、好天による発電量の増加に伴う実績連動賃料の増額等により、過去3回の決算ではいずれも増配の実績となった。

図表1:資産の取得による確実な成長

 ポートフォリオは、エリアの分散とともに、電力需要を考慮している。この資産の立地がまとまっていることに対するリスクについては、専門家より地震リスクを示すPML値レポートを取得している。 当投資法人の21物件ポートフォリオPML値は0.5%となっている。類似マーケットであるJ-REITでの各銘柄の平均PML値は3.0%だったので、地震リスクは極めて限定的だと考える。

発電事業の拡大による利益成長を重視

 当投資法人は、発電設備を保有し、これを賃借人(タカラレーベン)に賃貸して賃料収入を得る。売電事業などはオペレーター(タカラレーベン)が実施するので、たとえば、極端に天気が悪くて1カ月の売電収入がゼロとなっても、当投資法人は最低保証賃料を得られる仕組みになっているため、安定的なキャッシュフローが提供できる。収入を安定化させるための最低保証賃料に加え、予想を上回る実績が出た場合の実績連動賃料がある。そして、分配方針としては、純利益に基づく利益配当を重視する方針としている。

 本投資法人の分配金利回りは、2018年4月5日現在で表面利回りが5.93%だったが、超過配当を除くと5.26%になる。当投資法人の特徴としては、超過配当を除く利回り水準が高いことが特徴といえる。

 直近決算(2017年11月期)は、期首予想分配金は3,188円だったが、結果的に3,586円と398円増配した。主な増配要因は、昨年6月及び7月の空梅雨による実績連動賃料の増額、保有発電所の隣地取得や余剰敷地へのパネルの増設による固定賃料の増額等の増収が寄与した結果である。

 2017年6月に公募増資を実施し、その資金で7物件を取得した。そのうちのLS那須那珂川発電所は、栃木県那珂川町のゴルフ場の一部を活用した発電所であり、19.8メガワットの発電能力有する当投資法人初の特別高圧発電所である。

 パネルの増設は、保有発電所で余剰敷地や、隣地取得を行い手元の資金でパネルを増設している。これは、純利益に基づく分配金の増加に直接インパクトがあり、2018年5月期にはパネルの増設前に比べ1口あたり79円の増配となり、業績予想を修正した。

 新規資産の取得では、2017年12月1日に2資産、2018年2月28日に1資産を取得した。銀行からの借り入れと手元資金により取得した。増資を行っていないため、純利益の増加に寄与する投資だ。

 借入金の残高は第5期末時点で131億円となる予定であるが、借入残高は融資実行後17年でゼロになる計算だ。毎期元本の返済が行われるため、借り入れ余力が拡大する。この余力を使って新たな借り入れを起こして資産の拡大を図っていきたい。

年間約20メガワット〜40メガワット程度の規模で拡大を目指す

タカラアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 橋 衛氏

タカラアセットマネジメント株式会社
代表取締役社長

橋 衛氏

 外部成長としては、スポンサーであるタカラレーベンからの物件取得以外に、セカンダリ―マーケットからの取得も行っている。現在保有する21物件のうち、1物件はセカンダリーマーケットから取得したものだ。今後、年間約20メガワット〜40メガワット程度の規模での拡大を目指したい。

 また2018年1月12日に業績予想を修正した。これは、LS那須那珂川発電所において那珂川町企業立地促進条例に基づき、固定資産税・償却資産税相当額が企業立地奨励金として受領できることによるものだ。今後4年間にわたって1口当たり200円程度の増配に寄与する。

図表2:分配金予想と実績

 分配金の予想と実績について振り返ると、これまで毎期増配修正をしてきた。中でも重視しているのは純利益に基づく分配金の最大化だ。当投資法人の投資方針は機関投資家からも一定の評価を頂いている。

 今後も純利益に基づく配当金を重視した運用を進めたい。また、過去2年間で資産規模は約2.9倍になったとはいえ、依然として資産規模は小さいと感じている。流動性確保の観点からも、引き続き資産規模の拡大を図っていきたい。

<協賛>

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