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セッション1

米国株式投資におけるETFの有効な活用法とは

  • ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社
    取締役 マーケティング・ETFビジネス担当 
    ディビット A. コリンズ氏

聞き手

  • LIFE MAP,LLC代表
    ファイナンシャル・ジャーナリスト 
    竹川 美奈子氏

アメリカで初めてETFを組成したステート・ストリート

竹川氏:
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズについてご紹介いただけますか。
コリンズ氏:
米国ボストンにステート・ストリート・バンク・アンド・トラスト・カンパニーという親会社の銀行があります。昨年創業225周年を迎え、カストディ(有価証券の保管・管理等)業務における預かり資産は約3,700兆円という大きな銀行です。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズは、そのグループの資産運用部門です。
主に機関投資家向けに資産運用サービスを提供し、その分野では世界第3位。また、ETFマネージャーとしても運用資産残高は世界第3位です。1993年にアメリカで初めてETFを組成し、その米国初のS&P500に連動するETFであるSPY(SPDR® S&P 500® ETF)の純資産残高は約2,775億米ドル(約31.4兆円)と、世界最大のETFに成長しています。
対談用写真

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社
取締役 マーケティング・ETFビジネス担当

ディビット A. コリンズ氏

1998年から日本に拠点を設立し、現在約100名の従業員で、約14.5兆円(2017年12月末現在)の資金を運用しています。

主にSPDR®(スパイダー)のブランド名で展開している弊社のETFは約250本に及び、米国、ヨーロッパ、アジアの主要な取引所に上場しています。ETF資産高は約64兆円で、マーケットシェアは14%を占めます。資産クラスは、幅広く、株式、債券、商品、不動産などがあり、東京証券取引所にもS&P500に連動する米国株式、アジア債券、金(ゴールド)ETFの3本を重複上場しています。

世界最大の株式市場アメリカに投資するメリット

竹川氏:
米国株式に投資するメリットはなんでしょう?
コリンズ氏:
S&P500は約2,000兆円の規模がある世界最大の株価指数です。TOPIX(東証株価指数)はS&P500の4分の1程度の規模しかありません。続いて中国、英国などがありますが、米国はずば抜けて大きく、それによって様々な投資機会が生まれます。大型、中型、割安など、様々な投資機会にすぐに投資ができます。

図表1:世界の主要金融市場の規模比較

  • 出所:アジア国債以外:BIS、ブルームバーグ、GFMS、トムソンロイター、ICE、WGC等(入手可能なものに関しては2016年12月末、そうでない場合は直近に発行されたデータをもとに記載)金:金塊・金貨・金現物の裏付けのあるETPおよび公的セクターによる保有含む。
    アジア国債・公債:アジア開発銀行『 ASIA BOND MONITOR JUNE 2017 』 Table 1: Size and Composition of Local Currency Bond MarketsのEmerging East Asiaの合計からベトナムを除いたもの(2016年12月末現在)
コリンズ氏:
もう一つは、過去25年間で様々な株式市場の中で、米国が最も良いパフォーマンスになっています。意外なことに、成長市場と言われている中国のパフォーマンスはあまり良くありません。
竹川氏:
意外ですが、過去25年をみると中国のパフォーマンスが悪いのですね。米国に投資するメリットは、規模の大きさ、値動き、流動性の高さなどがあるわけですね。
米国の株式に投資するにはいろいろな方法があります。その中でETFを使うメリット、特徴についてお話しいただけますか?
対談用写真

LIFE MAP,LLC代表
ファイナンシャル・ジャーナリスト

竹川 美奈子氏

コリンズ氏:
ETFには分散効果があります。1銘柄だけに投資するとリスクが大きくなりますが、分散して銘柄の数が増えると、だんだんリスクが小さくなります。より多くの銘柄に分散投資する例として、株価指数があります。S&P500は500銘柄に投資します。
竹川氏:
成長銘柄を選んで1銘柄に投資すると投資妙味がありますが、一方でリスクもあります。個別株に投資するリスクについてはどう考えたらよいですか?
コリンズ氏:
たとえば、最近の事例として3月中旬にフェイスブックに悪いニュースが出ました。2016年の米大統領選挙でフェイスブックのWebサイトがロシアによって悪用されたというロシア疑惑です。これによって、フェイスブックの株価は183ドルから152ドルまで17%下落しました。このようなリスクはいつ表面化するか予測ができません。
竹川氏:
17%というのは大きな下げ幅ですね。例えば、すでに個別株に投資をしている方でも、資産形成のコアの部分についてはETFを活用する、あるいは、これから米国株に投資したいと考えている方は、まずはETFに投資をするという方法もありますね。
コリンズ氏:
コア・サテライトの考え方で、コアの部分にETFをお使いいただきたい。インデックス運用は、株価指数に連動した投資成果をめざす透明性が高い投資方法です。私たちは、S&P500であれば、指数を構成する500銘柄全てに投資しています。
500銘柄全銘柄を買って持つので分散効果が高くなります。また、運用コストは大切なポイントですが、ETFはコストが安い。なぜかといえば、個別銘柄を分析・調査したり、頻繁に売買しないので、その節約できるコストを還元しているのです。インデックス連動型ETFは上場しているので、株式と同じように売買することができます。

上場25周年を迎えた「SPY」

竹川氏:
代表的な商品というとS&P500に連動するETFでしょうか?
コリンズ氏:
S&P500に連動するETFは、米国ETF第1号で、今年は米国上場25周年を迎えました。世界最大の純資産総額を持ち、世界で最も流動性が大きいETFです。
運用手法は、S&P500そのものの実績を実現し、お客さまに提供することを目標としています。総経費率は0.0945%ですので1万円あたり手数料は約9.45円になります。運用実績は1993年1月22日の設定来から2017年12月末までは年率9.56%という実績になっています。
竹川氏:
S&P500指数は、中身がかなり入れ替わっています。1993年1月29日の構成銘柄のトップ10と、25年が経過した2018年1月29日の構成銘柄トップ10をみると実に9銘柄が入れ替わっています。そのうち1社だけ、同じ会社が残っています。それは、エクソンモービル、コカ・コーラ、ウォルマートのうち、どの会社でしょうか?(会場の人に挙手してもらう)
コリンズ氏:
答えは、エクソンモービルです。S&P500の良いところは、常に新鮮な銘柄で構成されていることです。お客さまは、SPYを持ち続けるだけで、自動的に新鮮な銘柄に投資することができます。
竹川氏:
そして、会社の分散ができているだけではなく、業種の分散もできていますね。
コリンズ氏:
S&P500は11業種で構成され、分散効果が高いことが分かります。
竹川氏:
ここまで米国株のETFについてお話してきましたが、個人は複数のETFを組み合わせて投資をすることも可能です。その辺はいかがでしょうか?
コリンズ氏:
私たちは、国際分散投資を提唱しています。現在、東京証券取引所に重複上場している3本のETFの「SPDR® S&P500® ETF」、「SPDR®ゴールド・シェア」、「アジア国債・公債ETF」が重複上場しており、この3本を使ってポートフォリオを組んでみたいと思います。

図表2:東証上場シリーズを使った国際分散マルチ・アセット・ポートフォリオ

コリンズ氏:
株式60%、債券30%、金が10%という組み入れ比率が基本です。それぞれの資産の相関は、米国株式を1とすると、アジア債券は0.3、金は0.1となり、3つの相関性が低いです。この3つを組み合わせると「マルチ・アセット・ポートフォリオ」ができ、組み合わせることで、安定的な価格推移になります。
海外証券取引所にある同じETF3本を使って運用すると、円安の影響でパフォーマンスが少し下がります。2011年4月から2017年3月まで、円はドルに対し37%下落しました。東証上場の3本で作ったポートフォリオは累積リターン68.74%、年間平均11.45%でしたが、海外上場3本では累積33.36%、年間平均5.56%でした。為替の影響は非常に大きいといえます。
竹川氏:
分散投資することによって、特別に良いパフォーマンスが出るというよりも、安定的に運用ができるという側面があると思います。最後にメッセージをお願いします。
コリンズ氏:
国際分散投資において、米国株式は大変魅力的な資産クラスです。ETFは分散効果が大きく、かつ、コストも低い投資手段になります。弊社が日本で提供する計32本の外国籍SPDR® ETFや、東証に上場する3本のETFでポートフォリオを組んで頂くと、皆さまの資産形成のお役に立てると思いますので、是非ご活用ください。

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