投信フェア2018 in 福岡採録投信フェア2018 in 福岡採録

特別パネル対談 (長崎)

投資のプロが語る!つみたてNISAでのお金の育て方!

パネリスト

  • コモンズ投信株式会社
    代表取締役社長兼最高運用責任者 
    伊井 哲朗氏
  • セゾン投信株式会社
    代表取締役社長 
    中野 晴啓氏
  • 三菱UFJ国際投信株式会社
    プロダクト・マーケティング部長 
    吉田 研一氏
  • レオス・キャピタルワークス株式会社
    パートナー営業部
    深町 芳氏

コーディネーター

  • 親和銀行
    営業推進部 副部長 
    本 慎一郎氏

メリット多い「つみたてNISA」ながら、依然として認知度が低い

本氏:
今年1月からスタートした「つみたてNISA」は、積立預金のように、毎月一定額を、一定の条件を満たした投信で積み立てていく制度です。運用益は20年間非課税という特典があります。1年間に40万円まで、20年間で合計800万円が非課税枠として使えます。
三菱UFJ国際投信では、昨年9月から「つみたてNISA1万人調査」を実施しているということですが、その調査についてご紹介ください。
吉田氏:
昨年9月からインターネットを使って、つみたてNISAについての1万人調査を継続して実施しています。その調査結果によると、「つみたてNISA」の認知度は、昨年9月に19.1%でした。それが、今年7月には28.7%と、このデータでは過去最高になりました。ただ、比率になおすと3人に1人しかご存じないということです。まだまだ認知度は低いと思います。
図表1:
この制度のような非課税制度は、今は、どんどんなくなってきています。むしろ、税金や社会福祉関連費などの負担はどんどん増している現状です。この制度を使わない手はないと思います。
もうひとつ、積立投資をした人に、積立投資をして良かったですかと聞くと、67.2%の方が「よかった」と答えています。やらなければよかったと考える人は1.7%とほとんどありません。私たちは、つみたてNISAを使って積立投資を始めていただきたいと考えていますが、実際に積立投資をやった人たちの満足度も高いということをご紹介したいと思います。
対談用写真

三菱UFJ国際投信株式会社
プロダクト・マーケティング部長

吉田 研一氏

図表1:
本氏:
3分の2の人が、つみたてNISAを知らないということですが、レオス・キャピタルワークスの深町さんは、どう思いますか?
深町氏:
非常に残念に思います。私どもを含め、資産運用に携わる者が、努力不足で伝えきれていないということでしょう。
投資に縁遠い方は、「まとまったお金がないと投資はできない」と考えているようなのですが、つみたてNISAは、積立預金と同じ感覚で毎月5,000円、とか、1万円で始められます。利益には非課税というお得な制度ですから、もっともっとお知らせしなければならないと思います。
対談用写真

レオス・キャピタルワークス株式会社
パートナー営業部

深町 芳氏

つみたてNISAは年齢にかかわらず誰でも始められる

対談用写真

セゾン投信株式会社
代表取締役社長

中野 晴啓氏

中野氏:
つみたてNISAには積立投資でしか参加できないということですが、良く聞く話として若くないかたから、「自分はもう年寄りだから、積み立ては関係ない」と言われるのですが、積立投資は年齢に関係なく、全員の方にとって有効だということを是非知っていただきたいと思います。
一方で、たとえば銀行でも、つみたてNISAとは若い方に向けた制度であるという思い込みがあると思うのですが、70歳の方でもゆっくり積立をやっていく意味はあります。人生100年時代ですから、つみたてNISAの20年を終えても、まだ人生はあります。年齢に関係なく、つみたてNISAを始めていただきたいと思います。
積み立てでやる一番の意義というのは「心の安寧」だと思います。たくさんお金を持っているから、一度に大きく投資したいという方もいるでしょうが、一括して投資すると、その翌日から相場が気になって寝不足になってしまいます。積立で少しずつ投資を続けていると、相場が上がろうが下がろうがまったく気にならなくなります。そして、3回、4回と積立で投資していると、自分がいくらで買ったのかも分からなくなります。そうすると、本当に気にならなくなって、気が付けば20年の長期投資を続けてしまったということになります。そして、積み立てた結果が意外と大きな金額になっているというのが積立投資の醍醐味です。
自分でできる範囲で、つみたてNISAを始めていただきたい。心が安らかなまま長期投資ができる。忘れていて気が付くと、こんなに増えているんだと嬉しいビックリがある。是非、全ての人に始めていただきたいと思います。
対談用写真

コモンズ投信
代表取締役社長兼最高運用責任者

伊井哲朗氏

伊井氏:
積立投資の具体例を紹介したいと思います。私は周囲の人に、投資信託の積み立ては一生やってくださいと言っています。当社では直販もやっていますので、つみたてNISAにお申込みいただいた方の申込書を見ていますと、93歳の方からのお申込みもありました。コールセンターからご本人にご意向の確認の連絡をしたところ、息子さんがコモンズで積み立てをして資産を増やしているので、自分もやることにしたということでした。ご自身は証券会社で、売ったり買ったりしているが、なかなか増えないので積立で増やしたいということでした。
また、積み立てで具体的にどのくらい増えるのかについて、2011年から「コモンズ30」で毎月2万円の積立を7年半やったとしましょう。180万円の積立をしたことになりますが、実際には335万円になっていました。年率15%くらいの成長です。この間には、東日本大震災、75円まで行く円高、政権の交代がありました。それから、イギリスがEUを離脱するというので日経平均が1日で1000円下がるようなこともありました。このようなことを気にせずに、積み立てを続けることで、資産は増えたのです。誰しもが普通に投資信託の積み立てで資産を作ることができます。

じっくり長期で投資するメリット

本氏:
時間をかけてじっくり投資することのメリットは?
吉田氏:
投資をすると、なぜリターンが得られるのでしょうか? そこから考えてみたいと思うのですが、今、使わないお金があるとします。毎月1万円という余裕資金だとします。この使わないお金を、誰かに託すというのが投資です。誰かにお金を託すことの見返りがリターンです。
投資のリターンについて、学術的には、何らかのリスクを負うことに対する見返りだとされています。ここでポイントは、リスクを負うのですが、できるだけマイナスにしないようにするため、プラスになって返ってくる確度を高めるにはどうすれば良いのかということです。その時に、一番重要になるのは時間です。投資している時間をできるだけ長くすることが重要です。長く時間を取るほど、リスクの見返りとしてのリターンが得られることになります。
つみたて投資も、7年、10年、20年と時間をかけるほど、その間、我慢していたリスクに対するリターンが返ってきます。時間を味方にする、時間をかけることによってリターンを得る確率が高くなります。
本氏:
投資を始めるタイミングについて気にする人も多いですね。マーケットの環境は気にしないでも大丈夫ですか?
吉田氏:
マーケットの環境については、知ることは大事だと思います。私が運用会社に就職したのは、やはり、どうやったら投資で勝てるのかを知りたいという関心があったからです。しかし、長くこの仕事をしていると、やはり当て続けることはできないということが分かります。プロでも5分5分だと思います。ですから、市場に詳しくなければ投資できないということではなく、投資は金融市場にずっと居続けるかどうかが問題です。投資の時間を長くすることでリターンが返ってくると思います。マーケットを見て投資のタイミングを考えるのではなく、投資をしたいなと考えた時に始めるということをオススメしたいと思います。
本氏:
私も銀行に入って国際業務という外国との取引をする業務を長くやっていて、毎日、上がったり下がったりする相場を見ていると、どう動くのか予測するのは難しく、いつ売り買いすればいいのか怖くなってしまっているという部分があります。
深町氏:
積立という方法を考えた時、同じ金額を積み立てていきますと、下がった時にはたくさん買えているということになります。高い時には少ししか買えないということを繰り返していくことになります。ですから、相場が下がったらたくさん買えていると思っていただきたい。下がったから買おう、上がったから少し売ろうなどというようなことは、コツコツと積み立てを進めていく上では、あまり必要はないと思います。
本氏:
私たち日本人は、欧米と比べると投資について馴染みが薄いといわれています。投資というと「怖い」「ギャンブル」というように感じる人もいますが、この点をどう思いますか?
中野氏:
投資というと、多くの人がイメージするのは、「怖い」「損しそうだから嫌」ということではないでしょうか? 20世紀であれば、それでよかったのです。しかし、それだけでは資産を育てていくことはできないということは、すでにみなさん分かっていらっしゃると思います。
投資が、なぜ怖いと思うかというと、無意識にマーケットと対峙しているからだと思います。値動きを追いかけていって、相場で勝負することが投資だと思ってしまっているのです。
さきほど吉田さんの話にもありましたが、投資とは、自分のお金を経済活動に参加させる行為です。産業界が必要とするお金を、少しでも投資して、そのお金が産業界で使われて、企業が一生懸命に働いて、われわれに日々の豊かさや幸せを返してくれる。そこに必要なお金を回すのが投資という行為の本質です。相場で勝負するということと投資は関係がないのです。
世の中に幸せや豊かさをもたらす事業が、世の中に大きな付加価値を生み出し、それが経済成長につながり、そこから投資成果のリターンを受け取るというのが長期の投資です。相場で勝った負けたというではありません。投資とは社会に豊かさをもたらす素敵な行為なのです。
ただ、投資をすると、たとえば会社が倒産すると資金がゼロになることもあります。これをいかに避けるかということを考えなければなりません。これが資産運用です。投資という行為について合理的に損失可能性を極小化することです。これを簡単に、誰でも実現することができるのが投資信託です。このような視点で投資信託をみていただきたいと思います。

投資信託を選ぶポイントは?

本氏:
投資に馴染みのない方、これから投資を始める方にも分かりやすい投資信託の選び方のポイントを教えてください。
深町氏:
日本の投信は6,000本以上あります。玉石混交というところがあります。そこから積立で何十年付き合っていこうと思える商品を選ぶのは大変なことです。ただ、つみたてNISAは金融庁が基準を設けて150本くらいにしているので、選びやすくなっています。一般に投資信託には手数料がかかりますので、コストが安いものを選ぶというのも方法です。
対談用写真

親和銀行
営業推進部 副部長

本 慎一郎氏

投信を運用の手法によって、市場全体の動きに合わせて動く「インデックス型」と運用会社の独自の判断で投資先を決める「アクティブ型」に分かれます。インデックス型の方がアクティブ型よりも、運用のコストが安いということがあります。ですから、コストだけで選ぶと、インデックス型を選ぶという方もいらっしゃると思います。
ただ、コストだけが選択の基準ではありません。運用実績も大事です。過去の実績も良く見て、自分が長く付き合えると思える投資信託を見つけていただければと思います。
伊井氏:
金融庁が出している資料で、アメリカの個人の金融資産が、この20年間で3倍強になっています。イギリスも2.7倍になっているのに、日本だけが、ほぼ横ばいです。アメリカ人もイギリス人も日本人も、今買える金融商品には、まったく差はありません。金利も同じように低いので、条件は変わりません。
では何が違うのかというと、一言でいうと、投資信託の積み立てをやっているかどうかです。日本の個人の方が持っている投資信託は、個人資産全体1,880兆円のうち70兆円くらいです。アメリカは個人の金融資産は8,500兆円くらいで日本の5倍弱くらいですが、投資信託は30倍の2,000兆円くらい持っています。この違いです。
アメリカでは投資信託2,000兆円を持っているうち、7割の人は積立をやっています。4割の人は積立しかやっていません。ですから、アメリカの人たちが24時間経済ニュースをみて、しっかり売り買いして資産を増やしているということではないのです。半分の人は、投資信託の積み立てをやっているだけです。それだけで違うのです。ですから、アメリカ人と日本人の違いということではなく、皆さんが、投資信託の積み立てをするかしないかなのです。
本氏:
相場を気にせず、プロに運用を任せて、ゆっくりと資産を育てていくということですね。本当に、諸外国のように投資信託の積み立てが広がっていけば良いと思います。
三菱UFJ国際投信からは、バランス型のファンドをご提供いただいていますが、資産の分散の重要性について教えてください。
吉田氏:
投資してリターンをプラスにしていく確度を、どうやって上げていくのかということで、一つは、時間を長くとることが大事だと話ましたが、もうひとつは、あまり少ない会社・国に資金を回してしまうと、もし、そこがつぶれてしまった場合、資金がゼロになってしまうので、分散することが大事です。
分散投資をする際には、たとえば、日経平均採用銘柄全部を買うような分散でインデックス投資を買うという方法もありますが、一方で、資産クラスを買うというやり方もあります。株式、債券、リートなどを幅広く分散することも大事です。株式は、国内もあれば外国のものもある。債券も同じです。資産事態をばらつかせることが重要です。
バランス型というのは、資産運用のパスポートのようなものだと思います。資産運用を始める時には、バランス型のファンドを1本、是非、持っていただきたい。これを基盤にして次の投資を考えていただきたい。たとえば、私はもっとリスクがとれると思う場合は、バランスファンドに加えて株式ファンドを買うというやり方があります。このように、土台とトッピングのように投資の仕方を考えた時に土台となるのがバランス型ファンドだと思います。

長期の投資先を見出すポイントは?

本氏:
レオス・キャピタルワークスからは「ひふみプラス」を提供していただいています。投資先を選ぶポイントは?
深町氏:
「ひふみプラス」は日本株で運用してきましたが、昨年から一部外国株に投資を始めています。運用のテーマは、「守りながら増やす」ということです。
リスクを抑えるとリターンがあまり取れない、リターンを目指すとリスクが高まるものです。できるだけリスクを抑えてリターンを得たいと、どなたも考えられると思います。それに挑戦しています。
投資する企業を選ぶポイントは、コンスタントに成長する企業に投資するということです。運用のメンバーは、社長の藤野をはじめ10人いますが、年間2,000社ほどの会社を訪問し、決算数字だけでは分からない企業理念など聞き取って、熱い思いを持った企業に投資しています。人の可能性を見ながら企業の選択をしています。
本氏:
「コモンズ30」では、30年投資ということを言っています。この意図は?
伊井氏:
「30年目線」で企業を選ぶのですが、株式投資のご相談をいただくことがあるのですが、そうすると今、「AI(人工知能)でいい銘柄ありませんか?」「自動運転では?」などと言われます。このような株式投資の仕方ももちろんありますが、私たちは、子どもが生まれた時に、1銘柄だけ企業を選んでプレゼントすると、どの銘柄を選ぶのだろうと考えます。ここには条件があります。20歳になるまで売れません。そして20歳になった子どもに対し、なぜこの銘柄を選んだのか説明をするという2つの条件があります。そうすると、AIでといって何が良いのかわからなくなります。自動運転も20年後の姿は今から予測ができません。
そうすると、たとえば世界の人口75億人で、毎年1%程度の7,000万人くらい増えていっています。人類が必要とする商品やサービスを提供している会社で競争力が高い会社は、どんな時代でも成長を続けているといえるでしょう。人類は2100年にかけて100億人くらいまで増え続けるといわれています。
もうひとつ、この間のトヨタ自動車の決算は史上最高決算だったのですが、豊田社長はそのことを言いませんでした。むしろ、100年に1度といわれる自動車の大変革期に、いかに改革をして勝ち残っていくのかという話をしました。外部環境が変わっても進化を続けて残っていく強い会社を選ぶ。
20歳になった子どもの説明をするという観点では、たとえば、子どもから「この会社、ブラックだよね」と言われたら立場がないです。反対に、「環境に配慮してて、世界で最初にストローを使うのを辞めた会社だよね」といわれると誇らしい気持ちになります。これを金融では「ESG」といわれますが、環境・社会・ガバナンスがしっかりした会社ということになります。
このように子どもが20歳になるまで売れない、そして、子どもに「いいね」といってもらえるような会社に投資するということが、私たちの運用だと思っています。
本氏:
最後に中野さんからつみたてNISAについてお話しください。
中野氏:
つみたてNISAがなぜ20年間という長い非課税期間を設けたのか? 過去の統計から、20年積立で投資を続けた人は、全員がプラスの結果を得られるというデータがあるからなのです。誰でも簡単にできることですから、一緒に始めましょう。

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