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投信エキスポ2018投信エキスポ2018

パネルディスカッション

探そう!「人生100年時代」にふさわしい投資信託

パネリスト

  • レオス・キャピタルワークス株式会社
    代表取締役社長 最高投資責任者 
    藤野 英人氏
  • バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社
    投資戦略部長 
    塚本 俊太郎氏
  • コムジェスト・アセットマネジメント株式会社
    代表取締役 
    高橋 庸介氏

コーディネーター

  • モーニングスター株式会社
    代表取締役社長 
    朝倉 智也

各社の社名の由来は?

朝倉:
今回のパネルディスカッションには、パッシブ運用の王道をゆくバンガード・インベストメンツ・ジャパンの塚本さんを挟んで、日本株のアクティブ運用会社としてレオス・キャピタルワークスの藤野さん、そして、パリのアクティブ運用会社であるコムジェスト・アセットマネジメントの高橋さんを迎えた。
まずは、各社の社名の由来から、自己紹介をお願いする。
藤野氏:
レオスについては、「レオ」=ライオンをイメージされる方が多いのだが、実際には、「RHEOS」と綴り、ギリシャ語で「流れ」を意味している。レオス・キャピタルワークスとは、文字通り「資本を流して働かせる」といった意味合い。企業理念である「資本市場を通じて社会に貢献する」ということを表した社名だ。
塚本氏:
バンガードは、ロゴマークに船の形を使っているが、その由来は、ネルソン提督が率いていたイギリスの最強の艦隊のフラッグシップの名前から来ている。また、フランス語の「アバンギャルド」を語源として、「前衛的」という意味もある。
1975年にインデックスファンドを最初に立ち上げた際、創業者のジョン・ボーグルは、株価指数に連動するだけのファンドにどんな付加価値があるのかと批判され、「ボーグルの愚行」と言われた。今では、多くの方がインデックス運用のメリットを感じていただけている。前衛的な行為を踏み切ったことが良かったと感じている。
対談用写真

レオス・キャピタルワークス株式会社
代表取締役社長 最高投資責任者

藤野 英人氏

高橋氏:
コムジェストはフランス・パリに本社のある運用会社だ。「コム」はフランス語でカンパニー(会社)、「ジェスト」は経営する、管理するという意味で、この2つの言葉をくっつけて作った造語。フランスで初めての独立系運用会社で、ベンチマーク運用を否定し、株式100%のアクティブ運用に徹するという強い思いでつくった運用会社だ。

長期投資のポイントは?

朝倉:
9月15日は、リーマン・ショックからちょうど10年目の節目になる。10年間というと長期投資と言ってもいいと思うが、藤野さんは良く「小さく、ゆっくり、長く」という言い方をしているが、それぞれの程度を教えてほしい。
藤野氏:
「小さく」というのは、その具体的な金額は本人次第だ。手に汗をかかない金額と考えてほしい。100万円を持っている人が、100万円全部を投資する場合は、手に汗をかいてしまうと思う。ところが、1億円の資産を持つ人が100万円を投資しても、大きな金額とは感じないだろう。
「ゆっくり」というのは、一気にやらないということだ。少しずつ、月々投資することが大事だ。リスクが分散される。そして、「長く」というのは、思い立ったらすぐに初めて気長に続けてほしいということ。最低3年は投資してほしい。3年あれば、景気サイクルの小さな波を経験できる。
投資に慣れていない方は、現預金の10%くらいから始めることを提案している。
対談用写真

バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社
投資戦略部長

塚本 俊太郎氏

朝倉:
バンガードはパッシブ運用の王道を行っている会社だが、たとえば、ETFを使って短期にインデックスを売り買いするという使い方もできるが、バンガードの考える投資とは?
塚本氏:
バンガードの投資哲学は、長期、分散投資を低コストで継続するということ。長期とは10年以上を指し、できれば生涯にわたって投資を継続していただきたい。
投資にはコストが重要になってくる。バンガードは1981年から2017年まで36年間で平均0.61%だった運用コストを0.11%に引き下げてきた。他の運用会社が平均0.5%程度にあることと比較すると、バンガードの優位性が際立つ。ETFだけに限ると、現在は0.08%になっている。
対談用写真

コムジェスト・アセットマネジメント株式会社
代表取締役

高橋 庸介氏

塚本氏:
パフォーマンスは、インデックスファンドが投資信託の平均リターンを上回った割合をみると、1年では58%とやや有利だが、10年では90%になる。インデックス運用が投資のコアになるべきだと考えている。
朝倉:
パフォーマンスやリスクを事前に予測することはできないが、コストは自分でコントロールできる費用だ。年率0.1%の違いがあれば、10年間で1%の差が生まれる。高橋さんの長期投資の考え方は?
高橋氏:
株式市場は、そもそもなぜ存在するのか? 成長していく企業に資本を投入し、会社の成長を応援していくこと。その企業の利益の成長によってリターンを得る。企業は一朝一夕には成長しない。10年、20年、30年と成長の過程で、少しずつ大きくなる。この長期的な成長を捉えて付き合っていくことが長期投資の本来の姿だと考えている。投資コストは高いが、それを上回るリターンを提供できると確信している。
当社が投資対象にする銘柄は、少なくとも5年以上にわたって、EPS(1株当たり利益)が10%以上成長することが見込まれる銘柄のみだ。株価は短期では、市場の環境によってブレるが、長期では企業利益に収れんしていくものだ。長期で2ケタ成長できる銘柄を徹底して掘り下げて調査し、投資している。
対談用写真

モーニングスター株式会社
代表取締役社長

朝倉 智也

バンガードのインデックスファンドは、投資コストが6分の1になった

朝倉:
バンガードは、コストが6分の1になったということだったが、なぜ、そのようなことができる?
塚本氏:
バンガードの哲学は、常にお客さまを中心に考えている。全てのお客様を大事にし、投資目標が達成できる可能性を可能な限りひきあげるというものだ。これには、バンガード独自の会社構造がある。一般の運用会社は、投資家とは別に株主がいて、株主還元を心掛けている。バンガードの株主は、ファンドで、ファンドの受益者の皆さんが株主になっている。したがって、会社の利益は全てファンドを持っている皆さんに還元する。すなわち、継続的にコストを引き下げることにつながっている。
朝倉:
アクティブファンドの中でも特徴がある運用をしているかどうかを見ていかなければならないと思う。運用コストについては、レストランやホテルのように、サービスの価値が高ければ、それにふさわしいコストを払っても良いということになると思う。藤野さんは運用コストについて、どう考える?
藤野氏:
コストは大事だと思う。日本株のアクティブファンドの中には、不当に高いコストを求めていると感じるものもある。コストは適正にいただいて、いただいた以上の価値を提供することが本当だ。
「ひふみ」は、直販ではノーロードで、5年間は年1%の手数料をいただく。アクティブファンドの平均の1.5%よりも低いが、ここからさらにコストを引き下げる仕組みを入れている。5年以上保有していただいた方には、0.2%を口数で戻している。さらに、10年以上保有していただくと、さらに0.2%を戻すので、10年以上保有していただくと年0.6%と、インデックス投信並みの運用コストになる。
「ひふみ」は2018年10月1日で設定から10周年を迎える。この間、平均年率18%のリターンになっている。昨年は40%のリターンだったが、マイナス3%という1年もあった。この平均18%というリターンは手数料控除後のリターンだ。

コムジェストは最低5年間2ケタ成長する企業にのみ投資する

朝倉:
アセットマネジメント業界は、これからはパッシブか、超アクティブしか残らないと思っている。アクティブファンドと言っていても、運用の中味はパッシブファンドとほとんど変わらないようなファンドもある。それで1.5%のコストは高すぎる。特徴のある運用ができないと、これからはアクティブとして生き残れないと考えられる。コムジェストの運用の特徴は?
高橋氏:
ド・アクティブといえる。アクティブシェアという指標があって、0%だとインデックスと同じ運用をしていることになるが、コムジェストでは90%程度を維持している。これは、ポートフォリオを作る際に、インデックスを一切見ないことが背景にある。クオリティの高い成長企業を厳選している。最低5年は2ケタ成長という見通しのない企業には投資をしない。日本株式、グローバル株式、新興国株式で、40銘柄に厳選して投資している。
投資銘柄の決定には時間をかけている。たとえば、新興国を調査しているマネージャーは18人いるが、新規に銘柄を組み入れる際には、この18人が全員賛成することが前提になっている。様々な角度から、考察されることになり、検討期間は2−3年、あるいは、5−6年かかるものがあるが、それでいいという考えだ。半永久的に保有することを考えて組み入れている。
また、ファンドには「見えないコスト」がある。ファンドでの銘柄の入れ替えや売買に関するコストだが、われわれは長期保有で、ほとんど売買しないので、非常に低く抑えられている。
朝倉:
ポートフォリオを組むにあたっては分散も大事だが、バンガードの考え方は?
塚本氏:
長期投資すべきだという考えのもと、低コストであるべきだということと合わせて、広く分散することが大事になる。長期に投資すると、破たんするリスクもある。幅広く分散投資することによって、破たんの影響を極力小さくすることができる。
たとえば、「VT」として知られるトータルワールドストックETFは、この1本のファンドで47カ国の8000銘柄に投資している。経費率は0.1%で、運用資産残高1.9兆円だが、8000銘柄保有しているので、安心して保有し続けられるファンドといえる。
朝倉:
アクティブファンドの評価のポイントは、運用者自身が、そのファンドを保有しているかという点がある。藤野さんは、ひふみに自分の資産を投資しているということだし、コムジェストのファンドについてもモーニングスターの定性評価では「ゴールド」の最上位の評価だ。運用者が自身の資金を投資していることが確認できる。運用者と投資家と利害が一致していることが大事だ。

「ひふみ」の成長株投資は分かりやすく着実な成長の実績をみる

朝倉:
藤野さんに、成長する銘柄の見分け方を教えてほしい。
藤野氏:
良い会社は、いろいろな顔をしているので、一言で言い表すことは難しい。大事なことは実績があることだ。実績がなくても「これから頑張ります」という会社より、3年−5年と2ケタ成長を続けている会社の方が良い。5年連続で増収増益を続けている会社は、6年目も増益を確保できる確率が7割−8割ある。株価は長期的に利益と一致する。長期的に利益をあげている会社に投資をすることが、妥当な方法になる。
たとえば、富山県の印刷会社があるが、この会社は薬関係の印刷でシェアが60%という会社だ。薬の印刷には、薬機法による決まりがあって、専業の会社のみができる。少子高齢社会を考えると、薬の消費量は増える一方だろうし、それに伴って薬の印刷も増える一方だろう。魅力的なIT企業のように、爆発的に利益成長するような企業もあるが、分かりやすく着実に業績が伸びていくような企業を選んで投資することが結果的に良い投資になると思っている。
朝倉:
コムジェストは、ESG(環境・社会・ガバナンス)に強いという定評がある。欧州ではESG投資が進んでいるが、ESGも含めてポートフォリオをつくる特徴は?
高橋氏:
ESGは2006年に国連が提唱してから、企業の持続的成長を捉える重要なファクターとして注目されている。欧州で長期投資をめざす運用会社は、ESGがリターンやリスク管理に役立つと確信している。日本でも、これから長期投資が浸透していく中で極めて重要なキーワードになると思う。

自ら運用ファンドに投資し投資家と利害が一致する運用会社

朝倉:
最後に、自分のお金をどのように運用しているのかという話が聞きたい。
塚本氏:
楽天投信投資顧問と一緒に「楽天・バンガード・ファンド」のシリーズを提供しているが、私自身はつみたてNISA口座で「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」に100%積立している。このファンドは、先ほど紹介した「VT」に投資するファンドだ。
また、現在3歳の子どもがいるが、この子は将来は、アメリカに留学することも選択肢だと考えているので、ジュニアNISAの口座で「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を積立している。
高橋氏:
コムジェストは4兆円の運用資産があるが、そのうち半分はエマージングで運用している。私自身は、資産の80%を新興国株ファンドで運用し、残り20%は日本株の成長企業に投資するファンドに投資している。
朝倉:
セゾン投信の「達人ファンド」にコムジェストのファンドは3本も採用されている。
藤野氏:
私はほぼ100%ひふみに投資しているが、資産という点では、私の資産の大半はレオスの株式になっている。また、一部で未上場の株式にも投資している。これから頑張っていくという起業家の応援もしている。
朝倉:
3社それぞれに投資家と利害の一致する会社だということが分かった。

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