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資産管理のキホン

不動産投資は怖くない?

2015-09-04

 今回のコラムでは、投資初心者の方々を対象に、REITを易しく学ぶ機会を作り、資産運用の一つとして不動産投資を検討する際に注意すべきポイントや、これまでのREITの実績、REIT投資の基礎知識についてお話していきたいと思います。

 まず初めに、不動産投資というと特に不動産バブルを経験されている方は漠然と「怖い」というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。

 1980年代後半のバブルは、いわゆる「土地神話」と言われ、不動産を所有していれば価値が上がると期待されていました。超低金利政策によって、本来不動産会社ではない企業も余剰資金で不動産を購入し、更に株高によって有力な融資先を失った金融機関が貴重な貸出先として不動産に積極的に融資を行なった結果、実体の価格とは懸け離れた不動産取引が横行しました。その後バブルがはじけ、巨額の不良債権が発生したことは皆様ご存じのことと思います。

 もしかしてまたこのような状況になるのではと不動産投資に抵抗感をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。

 しかしこの「失われた20年」の間に不動産の取引において3つの大きな変化がありました。

 1つめは、不動産の評価方法です。バブルの頃は立地が不動産価格を左右していましたが、現在は不動産の収益力がその不動産価格を評価するという手法へ大きく変化しました。例えば、隣り合わせで新築と築40年経過の2棟の建物があった場合、バブル期は同じ立地条件であれば売買価格に大きな違いは生じなかったかもしれません。しかし、現在の評価手法では、賃貸した場合の収入や修繕費等の費用から不動産の価値を測ります。一般的に新築の方が人気があるため稼働率が高いことや、古い建物の方が多くの修繕費が掛かること等から、新築の方が価値が高くなります。

 2つめは、利回りの考え方です。不動産を収益力から評価することで、利回りという金融商品の考え方が浸透しました。利回りを用いることによって不動産の価値を比較でき、これが不動産価格の高騰を抑える要素に繋がりました。また、利回りによって他の金融商品との比較も可能になりました。

 3つめは、不動産の情報開示です。2001年にREIT市場が創設されると、これまで一部の不動産業者しか知り得なかった不動産の価格や収益が広く開示されたことで、不動産事業の透明度が格段に上がりました。例えば、六本木ヒルズが評価額に対し幾らで取引され、テナントが払う賃料は幾らなのか、利回りはどの程度なのか、誰もが知ることが出来ます。

 もちろん投資に100%の確実性はありませんので、不動産価格が下落したり、得られるはずの賃料が得られないリスクもあります。しかし、これら3つの変化によって、バブルの頃と比較すると不動産投資の確実性・信頼性は格段に高くなったと言えるでしょう。

藤浪 容子【ふじなみ ようこ】

アイビー総研株式会社

経歴:
不動産会社にて不動産の賃貸・管理業務を担当。その後不動産証券化に関する情報サイトを立ち上げ、REIT創設時よりREITの記事執筆及び 分析を行う。
2007年アイビー総研株式会社設立に参画し、不動産投資ポータル「JAPAN-REIT.COM」の設立・運営を担当。

保有資格:
不動産証券化協会認定マスター

活動歴:
月刊プロパティマネジメント(綜合ユニコム刊)にて「J-REIT MONTHLY DATA FILE」連載。

不動産投信情報ポータル「JAPAN-REIT.COM」
アイビー総研株式会社ホームページ

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