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資産管理のキホン

自分の老後は自分で守る!を目指してコツコツ自分年金にチャレンジ

2015-10-23

 こんにちは、心とお財布を幸せにする専門家 ファイナンシャルプランナーの山中伸枝と申します。

 老後に不安・・・

 なんとなくそう思っている方も多いですよね。そもそも年金なんてもらえないんじゃないかと思っている方も多いのではないかと思います。

 つい先日も新聞、テレビで「年金の世代間格差」をしきりに報道していました。これは厚生労働省が「厚生年金の場合、1945年生まれの70歳の世帯は、支払った保険料の5.2倍が給付されるが、1985年生まれの30歳以降の世帯では2.3倍」と発表したことが発端でした。

 確かに、この数字は衝撃的です。

 世代間格差が生じるのは、時代背景も違うので、どう判断して良いのか正直分かりにくいと思いますが、支払った保険料の2.3倍の年金がもらえることは、そんなに悲観すべきことなのでしょうか?

 どうも気になったので、今の20歳の方が以下の条件で年金制度に加入したらどうなるのかを検証してみました。

 計算の前提:夫20歳、会社員 60歳までの平均給与は40万円と仮定、妻20歳、専業主婦(第三号被保険者)、ともに今後40年間条件が変わらないと仮定。

 保険料負担額(厚生年金保険料は個人負担9%とする)は、給与40万円に対し36,000円ですから、40年間の保険料負担額は1,728万円となります。

 その後65歳から年金を受け取るわけですが、現在厚生労働省が提示している老齢厚生年金の算出の計算方法:平均給与×5.481÷1,000×厚生年金加入月数からすると、この場合老齢厚生年金は105万円となります。

 また夫が受け取る老齢基礎年金(国民年金)は平成27年度と同額と仮定すると78万円、第三号の妻の老齢基礎年金も同額の78万円です。結果夫婦で受け取れる老齢年金の合計額は216万円ということになります。

 65歳から20年間受け取るとすれば、5,220万円の年金を国からもらえるということです。40年間で負担した保険料は1,728万円でしたから、受け取り額は負担額のざっと3倍ということになりますね。

 仮に夫婦共働きであれば、妻が負担する保険料が夫と同条件であれば、二人合わせた保険料総額が、3,456万円。妻が受け取る老齢厚生年金は夫と同額105万円となりますから受取年金額は366万円、こちらを20年受け取るとすれば7,320万円です。負担した保険料の2倍ですね。

 しかも夫が先に亡くなれば、夫がもらっていた老齢厚生年金の75%を妻は生涯受け取りができますから、老齢年金の他遺族保障、そして障害年金という側面もあるので、やはり日本の年金制度はかなり「ありがたい制度」だと思うのは私だけでしょうか?

 日本の年金制度は「賦課方式」、現役世代の保険料が高齢世代の生活保障になっているので、少子高齢化で支え手の負担がどんどん重くなっていくのは明らかです。それでもやっぱり長寿の国である日本は、お年寄りの生活を支える義務もあるでしょうし、私たちはまず「支え手」としての認識をしっかりもち、果たすべき役割を果たし、求むべき権利は主張するべきではないかと思うのです。

 とはいえ、年金だけで老後に不安なく生活ができるかどうか、やはり多くの方は不安を抱くでしょう。試算上、夫婦共働きであれば年間200万円程度の年金がもらえそうであるということが分かりますが、物価の変動を加味すると、夫婦二人で200万円の年金が十分であるとは言い切れないでしょう。

 仮に年間100万円が不足すると仮定すると、20年間の老後につき2,000万円が老後の生活の不足額となります。これは間違いなく「自分で準備」しなければならないお金です。

 仮に30歳の人が60歳までの30年間でこのお金を準備しようとすると、月55,555円の積立が必要であることが分かります。でも10年この行動を先送りして40歳で積立を始めると、月に必要なお金は83,333円です。さらにまた10年先送りをすると、月の負担166,666円と、一目数字を見ただけで「ギブアップ!!」と叫んでしまいそうになります。

 老後の不安に打ち勝つには、まず「年金について正しい情報を得ること」が必要です。今後どのような働き方をするといくらくらいの年金がもらえるのか試算をすることです。この試算は「ねんきんネット」と検索していただけると、日本年金機構のシミュレーションサイトが使えますので、一度やってみることをお勧めします。

 そのうえで、自分で準備しなければならない金額を把握し、将来の自分への仕送りを一日も早く実行することが賢明です。

 その中で活用したい仕組みの一つが、「確定拠出年金」です。何しろ自分で自分のための貯金をするのに、おまけで節税ができるという超スグレた制度だからです。

 またそういう優れた仕組みを使うとともに、自らのスキルとして磨きたいのが資産運用の知識です。

 例えば、30歳の方が30年間で2,000万円を貯めようとすると、月55,555円の将来の自分への仕送りが必要でしたが、利回り1.5%で運用ができれば月の積立額が45,000円になるのです。

  利回り1.5%というのは、日本国内の債券に投資をする投資信託の利回りがおおよそそのくらいですから、十分期待できる利回りだと考えられます。もちろん、ここで投資信託って何?債券って何?ってなってしまうと先に進めないので、こちらの解説ページをご覧くださいね。

 もちろん確定拠出年金って何?って方についても、こちらの解説ページをご覧くださいね。

 自分の老後は自分で守る!

 まずは、この意識がものすごく大切です。そのための第一歩、正しい年金知識を持つ、そして将来の自分への仕送りを後回しにせず即実行する、同時に運用スキルを身に着ける!

 これらはこれからすべての人に対し、求められることであるかと思います。

山中 伸枝【やまなか のぶえ】

株式会社アセット・アドバンテージ代表取締役

経歴:
1966年 岩手県宮古市出身
1993年米国オハイオ州立大学ビジネス学部卒業
「心とお財布をハッピーに!」をモットーに、お客様のお金の不安に丁寧にむき合ったコンサルティングを中心に活動、得意分野は年金と資産運用

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