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資産管理のキホン

大学生の子供の国民年金保険料を払ってあげるなら付加保険料も払ってあげよう

2015-11-24

学生の国民年金保険料納付状況

 20歳になると原則として国民年金の第1号被保険者となり、保険料を納付しなければなりません。保険料を納付する余裕がない場合には、申請により在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」という制度があります。厚生労働省年金局の「平成23年国民年金被保険者実態調査結果の概要」によりますと、学生の保険料納付状況は、学生納付特例者が62.1%、納付者が23.4%、滞納者が12.3%、その他免除・猶予者が2.1%となっています。

 とりあえず学生納付特例制度の申請をしておいて卒業後に保険料を追納しようと考えている方が最も多くなっています。一方、納付者は23.4%ですが、学生の経済状況を考えるとそのほとんどは学生の親がその保険料を負担しているものと思われます。

付加保険料とは

 付加保険料とは、国民年金第1号被保険者ならびに任意加入被保険者が定額保険料に上乗せして納めることで、受給する年金額を増やすことができるものです。付加保険料は月額400円で、将来増やすことができる付加年金額は、「200円×付加保険料納付月数」となります。納めた保険料は2年の受給で元がとれる大変お得な制度です。

学生時代の付加保険料はこれだけお得

 子供が大学入学時に浪人をしていなければ一般的に20歳から大学卒業時までの国民年金第1号被保険者の期間は2年1月から3年の期間になります。この間付加保険料を納付したとすると付加保険料の総額は、400円×25月=10,000円から400円×36月=14,400円です。これだけの追加で将来の年金額を200円×25月=5,000円から200円×36月=7,200円増やすことができます。大学院に進学した場合には保険料の納付期間が延びますので将来の年金額をもっと増やすことができます。

 さらに、子供と生計を一にしていれば親が支払う付加保険料は、社会保険料控除として全額親の所得控除の対象となります。たとえば、所得税率20%の所得区分の所得を減らすことができる場合には住民税、復興特別所得税合わせて30.42%の税金を減らすことができます。付加保険料の総額が10,000円であれば、10,000円×30.42%=3,042円、14,400円であれば、14,400円×30.42%=4,380円の税金が減ります。実質的な負担は、10,000円-3,042円=6,958円から14,400円-4,380円=10,020円で済む計算になります。

 付加保険料は申し込んだ月分から納付となり、学生納付特例を受ける場合には納付することができません。また、大学卒業後会社員になった場合には厚生年金に加入することになり国民年金の第2号被保険者となりますので付加保険料を納付することはできません。(それはそれで老齢厚生年金として老齢基礎年金に上乗せされることになりますが。)つまり大学卒業後会社員になる方にとって20歳から卒業までの期間は付加保険料を納付できる限定された期間となります。

 会社員の方は直接関係がないので付加保険料についてご存知ない方も多いと思いますが、子供の国民年金保険料(定額保険料)を払ってあげる余裕があるのであればほんの少し上乗せして付加保険料も払ってあげてはいかがでしょうか。

犬山 忠宏【いぬやま ただひろ】

経歴:
1959年生まれ。神奈川県藤沢市出身。犬山忠宏税理士事務所/FPオフィスp.1代表。機械メーカーを早期退職後税理士・FPとして独立。税務だけでなく企業の経理から個人の家計管理、資産運用まで幅広くトータルなアドバイスを行っている。

保有資格:
税理士東京地方税理士会会員 横浜南支部所属 登録番号 121498
CFP®認定者日本FP協会会員 License No. J-90081466
CFP®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。
宅地建物 取引主任者登録番号(神奈川)第079479号
マンション管理士登録番号第0002032987号

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