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アナリストの視点(ファンド)

“普通の”アクティブよりインデックスファンドで3ツ星以上を獲得

2015-04-28

 市場平均(ベンチマーク)への連動を目指すインデックスファンドは、市場平均を上回るリターンを目指すアクティブファンドと比べて、結果的にはどのような運用パフォーマンスの実績を残しているのか。モーニングスターが算出しているスターレーティングをみてみよう。

 スターレーティングとは、ファンドのリターンとリスクを総合的にみて、同じカテゴリー(モーニングスターカテゴリー)に属する他のファンドと比べて運用成績が良かったのか悪かったのかを相対的に評価したものだ。1ツ星から5ツ星まで5段階のランクがあり、星の数が多いほど過去の運用成績が良かったことを示す。

 国内資産では、国内株式の日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)にそれぞれ連動する「日経225連動型」と「TOPIX連動型」のインデックスファンドのスターレーティング平均値が3ツ星と4ツ星の間で推移しており、概ね平均以上のパフォーマンス成績を残している(図表1)。どの国内株式ファンドに投資すべきか迷った場合、インデックスファンドにすると、手堅く平均以上のリターンを得ることができると言える。一方で、国内債券のインデックスファンドである「NOMURA−BPI(総合)連動型」は特段、優位であるとは言い難い。これは、国内債券のアクティブファンドのコスト(信託報酬等)が低水準に抑えられており、インデックスファンドとのコスト差が少ないことが理由の一つと考えられる(図表2)。

図表1:インデックスファンドのスターレーティングの平均値の推移(国内資産)

図表1:インデックスファンドのスターレーティングの平均値の推移(国内資産)

※ 期間は2014年4月から2015年3月まで
※ 2015年3月末時点の類似ファンド分類
※ 国内公募追加型株式投資信託(確定拠出年金向け、ファンドラップ向け、ETF、通貨選択型等 除く)が対象
※ 使用したスターレーティングは運用期間3年以上のファンドのみを対象とした「総合レーティング」
出所:モーニングスター作成

図表2:アクティブとインデックスの信託報酬等(税抜)の差(国内資産)

図表2:アクティブとインデックスの信託報酬等(税抜)の差(国内資産)

※ 2015年3月末時点の類似ファンド分類
※ 国内公募追加型株式投資信託(確定拠出年金向け、ファンドラップ向け、ETF、通貨選択型等 除く)のうち、モーニングスターレーティングが付与されているファンドが対象
※ 信託報酬等は監査報酬やその他費用など含む
出所:モーニングスター作成

 海外資産では、先進国株式である「MSCIコクサイ(円ベース)連動型」のインデックスファンドは4ツ星の水準と高評価を獲得している(図表3)。先進国株式のアクティブファンドは高配当株や業種別のテーマ型ファンドが多いものの、投資対象地域に関しては米国中心で、インデックスファンドと似ているケースが目立つ。そのため、コスト(信託報酬等)が低いインデックスファンドが優位となっており、先進国債券の「シティ世界国債(除く日本、円ベース)連動型」でも同様の傾向となっている(図表4)。一方、新興国株式のアクティブファンドは中東やアジア地域など、テーマに沿った特定地域への投資に特化したファンドが多くあり、マーケットの影響による優劣が大きくなる。インデックスファンドは、地域分散をしていることで、平均の3ツ星付近を手堅く維持しているが、4ツ星などの高評価は得ていない。

図表3:インデックスファンドのスターレーティングの平均値の推移(海外資産)

図表3:インデックスファンドのスターレーティングの平均値の推移(海外資産)

※ 期間は2014年4月から2015年3月まで
※ 2015年3月末時点の類似ファンド分類
※ 国内公募追加型株式投資信託(確定拠出年金向け、ファンドラップ向け、ETF、通貨選択型等 除く)が対象
※ 使用したスターレーティングは運用期間3年以上のファンドのみを対象とした「総合レーティング」
出所:モーニングスター作成

図表4:アクティブとインデックスの信託報酬等(税抜)の差(海外資産)

図表4:アクティブとインデックスの信託報酬等(税抜)の差(海外資産)

※ 2015年3月末時点の類似ファンド分類
※ 国内公募追加型株式投資信託(確定拠出年金向け、ファンドラップ向け、ETF、通貨選択型等 除く)のうち、モーニングスターレーティングが付与されているファンドが対象
※ 信託報酬等は監査報酬やその他費用など含む
出所:モーニングスター作成

 特徴的なアクティブファンドへの投資はインデックスファンドと異なる値動きをすることから、分散投資の観点でも有効な手段と言える。しかし、投資対象資産や地域などに特徴がない“普通の“アクティブファンドに投資するなら、コストが低いインデックスファンドに投資するのが賢明だと言える。

(平賀 優一)

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