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<新興国eye>ばんせい証券、スリランカ現地銀行に出資し債券の品揃え拡充

2013-05-23 16:46:00.0

 ばんせい証券が4月、スリランカの現地銀行であるパン・アジア銀行に出資。全体の15%を出資し村上豊彦社長が同行の取締役に就任するなど経営にも関わる。日本の金融企業がスリランカの銀行と本格的な資本・業務提携を結ぶのは初。

 同証は現在、国内個人投資家向けの現地通貨建てスリランカ国債の販売で事実上独占状態にある。12年7月からスリランカ国債の取り扱いを開始し、1年弱の期間でおよそ100億円を売り上げるなど実績を積み重ねてきた。現地銀行に資本参加し関係を強固なものとすることで、相対的な利回りの高さが魅力となるスリランカ債券の品揃え強化につなげる。「銀行が持つ磐石な企業調査部門を活用し、国債だけでなく社債にまで商品の幅を広げていく」(ばんせい証券・島本章夫常務)考えだ。

 同証では債券だけでなく、ゆくゆくはスリランカ株式の取り扱いも視野に入れる。また、子会社の投信運用会社では現在は新興国債券ファンドにスリランカ債券を一部組み入れるにとどまるが、今後スリランカ債券を主要投資対象とするファンドの設定も想定しているといい、希少性から投資家の関心を引く可能性は高い。

<物流拠点として存在感示すスリランカは高成長が継続>

 スリランカは高成長が売りだ。地理的にインド、中国の2大国と近く両国と適度な関係を保つうえ、近隣の海域では珍しく大型船舶が停泊可能な深い港を有す利点から物流拠点として存在感が増している。仏教徒が多い親日国でもあり日本から進出しやすい環境が整う一方、イスラム圏とも友好的でオイルマネーの流入期待が根強い。「アフリカまで含むインド洋全体がスリランカの経済圏。第二のシンガポールになり得る」(島本常務)といい、経済規模を国土面積の小ささで過小評価すると投資判断を見誤る。

 国民は識字率94%と教育水準が高く、インフラ面でも整備が進む。近年では特に観光産業の成長が目立つ。スリランカには8つの世界遺産があり、国内大手旅行代理店が大々的にツアーを組むなど日本での注目度も高まってきた。IMF(国際通貨基金)はスリランカ経済について今後5年間で6%以上の経済成長率が続くと予測するが、市場関係者からは現在整備中の港が開港すれば8%成長も堅いとの見方が出ている。

 ばんせい証券ではスリランカ国債が投資適格となるのに時間は掛からないと想定しており、将来見込まれる海外から資金流入加速に備える。スリランカ投資は投資妙味がある一方で情報不足がネックだったが、今回現地銀行に出資し緊密な提携関係を築いたことで同証の優位性がさらに高まりそうだ。

提供:モーニングスター社

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