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新興国情報

ベトナムで5年に一度の共産党大会が閉幕
2011/01/28

1月の12−19日にかけて、首都ハノイで5年に一度のベトナム共産党大会が行われました。今回の共産党大会で大きな決定事項としては、試験的に解禁される資本家の入党と党内序列第1位である中央委員会書記長の人事です。

「資本家や民間企業経営者は労働者階級ではない」という理由で、今まで入党は許されていませんでした。中国では2002年に民間企業家の入党許可が党規約に盛り込まれました。その中国が2002年以降も好調な発展をしたことを受けて、試験的に解禁に踏み切ったと思われます。試験的といえども、資本家や民間企業経営者の入党が解禁したことで、「経済分野での自由化の加速」や「外資誘致の拡大」につながる可能性などが期待されているようです。

党内序列第1位の書記長にはグエン・フー・チョン氏が就任。チョン氏は保守穏健派と言われており、社会主義の研究をしている理論家で中国とのパイプが強い人物です。社会主義色の強いチョン氏が書記長に就任したことで、ドイモイ政策にブレーキがかかるのではと懸念する声も多少あります。しかし、ベトナムはトロイカ体制(権力が書記長一人に集中するのを防ぐため、書記長・国家主席・首相に権限を分散させた集団指導体制)を敷いている国で、中国や北朝鮮ほど党内権力の集中はないとされています。政策を推し進めてきたグエン・タン・ズン首相の留任が決定したことで、今後も政策に大きな変更はないという見方が大半です。

また今回の大会では◆2011−2015年までの経済成長目標を年平均7−7.5%、2011−2020年までの経済成長率は年平均7−8%とする高成長を維持すること、◆20年までに1人当たり国内総生産(GDP)を2010年の2.6倍に当たる3,000ドル(約25万円)に拡大すること、◆2020年までに貿易収支を均衡させること(2010年度は124億ドルの赤字)――などの政策目標を発表しています。

これら一連の出来事を好感し、VN指数は共産党大会の開幕した12日から21日まで8連騰し、8.8%の上昇を記録しました。具体的な政策は未定なものの、かなり期待感が高まっていることは間違いなさそうです。

(大鳥 洋子)

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