文字サイズの変更

  • 小
  • 中
  • 大
新興国情報

カンボジアの投資環境の改善
2011/01/31

カンボジアの経済発展は順調に進みつつありますが、引き続き発展していくためには新たな「成長のエンジン」が重要になっています。最も重要なエンジンは、外国からの直接投資であると考えられています。途上国に投資を考えている日本企業の方々に伺うと、途上国では、投資環境について3つの不満があると言われています。それは、(1)情報の不足、(2)インフラの不足、(3)法律・制度の不足です。

情報の不足

これだけ情報社会になり、インターネットにも情報があふれているようですが、企業が海外への投資を決断するのに、本当に必要な情報を、簡単かつコストをかけずに収集するのは容易ではないようです。そこで、カンボジアと日本は協力して、日本語の「カンボジア投資ガイドブック」を作成しました。このガイドブックは、ウェブからも見ることが可能です。また、東京やバンコクで「カンボジア投資セミナー」を行っています。また、最近は日本からの投資ミッションも頻繁にカンボジアに来ています。カンボジア総合研究所でも、ブログやメルマガ、ツイッターなどで日本語によるカンボジア経済情報の発信を行っています。

インフラの不足

日本の支援で整備されたシアヌークビル港コンテナターミナル

カンボジアに進出される企業の方々の次の心配は、インフラの不足です。

まずは、電力ですが、カンボジアには、まだ大型の発電所も無く、料金も高いと言われています。カンボジア政府は、中国や韓国の民間活力を活用して独立電力事業者(IPP)による発電を奨励したり、タイやベトナムからの電力輸入を強化していますが、満足のいく段階には、まだもう少し時間が必要なようです。

運輸については、かなりの改善が図られています。主要港のシアヌークビル港は、日本の援助によりコンテナターミナルも整備され、今後も拡充される計画です。プノンペンと各地を結ぶ国道は、一ケタ国道(国道1号線−8号線)については舗装・改良が進んでいます。ホーチミン〜プノンペン〜バンコクを結ぶ大動脈となる「南部経済回廊」としての役割も大いに期待されます。

上水道については、プノンペンやシェムリアップでは日本の協力によって、これまでも整備されてきており、今後も順次拡張されていく計画です。

法律・制度の不足

カンボジアは、内戦によって多くの法律・制度が失われてしまいました。日本の協力によって基本法、裁判制度などが、順次確立されてきました。また、日本をはじめとして、世界銀行などの国際機関や各国も協調して、民間セクター開発のための法律・制度改善という課題にも取り組んできています。日本は官民共同でカンボジア政府側との協議を続けており、日本企業からの意見要望を取り入れて、投資環境整備のための法律・制度の改善に協力しています。

カンボジアも、タイ、ベトナムなどの近隣諸国の後を頑張って追いかけていますので、日本からの投資がさらに増加することを期待しています。

(鈴木 博)

鈴木 博サイトへのリンク

バックナンバー

閉じる

ページの先頭へ戻る