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新興国情報

テト明けのベトナム市場は金融株がけん引
2011/02/15

ホーチミンで最も高いファイナンシャルタワー。施工は韓国の現代建設。 写真撮影時は建設中だったが、2010年10月末に完成

ベトナムの上場企業である不動産大手ビンコム(VIC)の持ちビル

テト(旧正月)明けのベトナム市場は1月28日(テト前)のよい流れを受け継いで上昇。1月24日に付けたザラ場の年初来高値(525.70ポイント)を2月9日に一時更新(ザラ場高値529.20ポイント)するなど良い流れです。

相場をけん引したのは金融株でした。ホーチミン取引所の指数であるVN指数の寄与度が高いセクターは金融と不動産です。この2つのセクターが下落しながら、VN指数が上昇することはほとんどないと言っていいでしょう。特に金融は影響力が大きいので、大きな流れをつかむためにも、注意しておいた方がいいセクターだと思います。

不動産セクターも市場の環境が良ければ急激に上昇し、相場を押し上げるセクターです。インフレが抑えられて金利が低下(または上昇懸念が後退)すれば投資しやすいですが、上場銘柄数が非常に多いです。前回の記事でも少し触れましたが、少し景気が良いときに不動産開発・投資をする企業が結構ありました。そのような背景もあり、不動産の上場企業はかなりあります。不動産銘柄の上場が相次いだとき、ベトナムにいる私の証券担当が「不動産銘柄が多すぎる」とため息をついていたほどです。

ベトナムは共産主義国家なので、不動産銘柄をみるうえで(他の多くのセクターにも言えますが)国とのつながりはとても大切になってきます。ホアン・アイン・ザーライ(HAG)は大型の不動産ディベロッパーです。昔は安く仕入れた立地の良い土地を多く持っていたそうですが、ほとんど開発してしまいました。同社は民間企業のため、今後立地の良い土地を安く購入するのは難しいそうです。そのため、ゴム園や水力発電など収益源の多角化を目指しているとベトナムのアナリストが言っていました。大型の不動産ディベロッパーでさえ、国家とのつながりが強くなければ生き残りが厳しいのだと思います。

国家とのつながりが分かりやすい指標としては、政府の株式保有率や粗利益があります。注意深くみていきたいものです。

(大鳥 洋子)

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