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新興国情報

カンボジアの証券市場開設へ高まる期待、IPOは個人投資家も参加可能になる見込み
2011/02/28

2010年11月、証券会社ライセンスが授与されました。日系ではSBIプノンペン証券がフルライセンスを獲得しました

カンボジアでも証券市場の開設の準備が進められています。開設は、当初2009年の予定でしたが、リーマンショックなどの影響で延期となってきました。現在の予定では2011年7月に開設される予定となっています。証券市場開設に向けて、第一に監督機関と証券取引所、第二に証券会社、第三に上場企業の準備が進められています。

カンボジア政府はまず、証券市場を監督する機関としてカンボジア証券取引委員会(SECC)を2008年に設立しました。SECCでは、証券市場に関する法律、規則を準備するとともに、証券取引所、証券会社などの認可を行います。証券取引所運営会社は、カンボジア政府と韓国証券取引所のジョイントベンチャーで、カンボジア証券取引所(CSX)が設立されています。証券取引所のビルはプノンペン北部のカムコシティに建設される予定でしたが、今年の市場開設に間に合いそうもないことから、当面はプノンペン初の高層ビルであるカナディアタワーに事務所を置くこととなりそうです。

2010年11月2日には、証券会社へのライセンス授与式典が行われました。4つの種類のライセンス(アンダーライター7社、ディーラー2社、ブローカー4社、投資アドバイザー2社)がキエットチョン経済財政大臣(カンボジア証券取引委員会委員長)から授与されました。日本からは、SBIプノンペン証券(SBIホールディングスが100%出資)にアンダーライター(フルライセンス)が授与されました。証券会社は、証券市場インフラの基礎であり、様々な取り組みが動き始めることが期待されます。

証券市場に上場する企業は、とりあえず政府系3公社が決定されています。プノンペン上水道公社、シアヌークビル港湾公社、テレコムカンボジアです。3公社とも、しっかりしたマネジメントに定評があり、収益状況にも問題がないことが選定理由とされています。3公社の新規株式公開(IPO)手続きは、これから開始されますが、ブックビルディングによる入札を経て、個人投資家にも売り出される見込みです。韓国のトンヤン証券が、プノンペン上水道公社とテレコムカンボジアの株式公開を担当する幹事会社となる見込みです。シアヌークビル港湾公社については、SBIプノンペン証券が主幹事に決定しました。上場を希望する民間企業としては、外資系企業や銀行(ACLEDAなど)、携帯電話会社(モビテルなど)、空港管理会社(CATS)、建設会社などの名前が取りざたされています。上場基準(予定)は、(1)資本金(50億リエル=約1億円以上)、(2)純利益(年間5億リエル=約1,000万円以上)、(3)過去3年黒字(3年間純利益合計10億リエル=約2,000万円以上)、(4)SECC認可の外部監査などです。

トンヤン証券とSBIプノンペン証券では、今年5月以降に個人の株式口座開設を始めたいとしています。最近は、日本からも個人投資家の方々がカンボジアを訪問されるようになっており、カンボジア証券市場への期待が徐々に高まりつつあることを感じます。

(鈴木 博)

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