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新興国情報

ベトナムの4月CPIはさらに加速――追加金融引き締めに注意
2011/04/26

ベトナムの4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前月比でハノイ市が3.28%、ホーチミン市が3.16%といずれも3%を上回るとの見通しが発表されました。特に上昇が目立つのは輸送(ハノイが5.82%、ホーチミンが5.77%)と食品関連(ハノイが5.06%、ホーチミンが4.56%)です。4月のCPI上昇率が前月比3%以上となれば、前年同期比で上昇率が17%を超えるとのこと(注:ベトナムの4月CPIは24日に発表され、前月比プラス3.32%、前年同月比プラス17.51%となりました)。

ベトナムのCPIは春節前後の2月、3月にピークを迎え、7月、8月にかけて下落する傾向があります。ドン切り下げや電気料金・ガソリン価格の値上げでCPIが上昇するのはある程度仕方ないものの、前年同月比で17%の上昇は許容できる範囲を超えていると考えています。他の東南アジア諸国の上昇率(3月は前年同月比でインドネシア6.65%、フィリピン4.30%、タイ3.14%、マレーシア3.00%)と比較してもかなり高い水準であることは一目瞭然です。

中央経済管理研究所は4月上旬に「4月と5月のCPI上昇率が高水準で推移するなら、中央銀行は預金準備率の引き上げに踏み切るだろう」との見解を示しています。現状を考えると預金準備率の引き上げまたは、基準金利の引き上げ(現在9%)をせざるを得ないでしょう。タイミングとしては4月のCPIが正式発表された数日後に行われるのではないかと思っています。

最近のVN指数は450−470ポイントの狭いレンジでもみ合っている状況です。それはVN指数への寄与度が高いバオベトグループ(BVH)、ビンコム(VIC)、マサングループ(MSN)などの大型銘柄の一角が好調であるためで、中小型株は年初来安値を更新している銘柄が多くあります。

テクニカル的には450ポイントが支持線となっています。これを割ってしまうと好調な銘柄に利益確定売りが相次いで、430ポイントくらいまで売られる可能性も出てきてしまいます。高水準のCPI発表と金融引き締めとなれば、株価にはかなりのマイナスです。今後ネガティブな材料が出てくる中で450ポイントを維持できるかに注目です。

前年同月比のCPI上昇率

前年同月比のCPI上昇率

(大鳥 洋子)

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