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新興国情報

港湾整備進むカンボジア、経済特区併設で活性化狙う
2011/05/30

メコン河岸に中国の支援で建設中の新プノンペン港。工事現場に立つ看板。

海外の投資家にとって、原料の輸入や製品の輸出になくてはならない港湾の整備は、大変重要なポイントです。

カンボジアの主要港は、唯一の深海港(深さ−10m)であるシアヌークビル港と、プノンペンに隣接した河川港のプノンペン港となります。

シアヌークビル港は、プノンペンから約230キロ。完全舗装の国道4号線で直結しています。シアヌークビル港は、これまで日本のODA(政府開発援助)で順次整備されてきました。特にコンテナターミナルについては、2009年初めにガントリークレーンなどが一気に設置され、大幅な効率化、高速化が実現しました。現在では年間26万TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個分)を扱うカンボジアで最も重要な港となっています。また、港のすぐ隣には日本のODAで経済特別区が建設されており、本年末の完工後は港と直結した工業団地として賑わうことが期待されます。さらに、これも日本のODAで港の拡張工事がまもなく始まる予定です。石炭や木材チップなどのためのバルク貨物バース(停泊所)や石油開発のためのオイルサプライベースが2014年に完成の予定です。

プノンペン港も、90年代に内戦からの復興に欠かせないものとして日本のODAで整備されました。水深も浅く、後背地も限られているため、取扱量はこれまで限定的でしたが、2009年7月のベトナムのカイメップ・チーバイ港への太平洋航路大型コンテナ船就航以降、プノンペン〜メコン河〜カイメップ港〜日本〜アメリカ方面への輸出というルートの重要な拠点となりつつあります。2010年のプノンペン港の取扱量は、前年比44%増の6万2,256TEUに達しました。本年はさらに20%増の7万5,000TEUを見込んでいます。この伸びを受けて、中国の支援により、メコン河の下流、プノンペンから約30キロの地点に新プノンペン港が3,000万ドル(約24億6,000万円)の予算で建設工事が始まっています。

次に空港です。カンボジアの主要3空港は、プノンペン、シェムリアップ、シアヌークビルです。3空港とも、フランスの民間会社(SCA)により、管理・運営されています。2008年には、プノンペン空港は約170万人、シェムリアップ空港は約153万人の乗降客となっています。シアヌークビル空港については、これまで定期便の運行が中断していましたが、今年から国内便が運行される予定となっています。

各地方には、合計8カ所の地方空港もありますが、最近は道路整備が進んでいるため定期便の運行はなく、残念ながら十分に活用されていない状況です。

(鈴木 博)

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