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新興国情報

MSCI新興国市場指数から格下げされたパキスタン
2011/07/01

新興国投資ファンドのベンチマークとして用いられるMSCI新興国市場指数(MSCIエマージングマーケットインデックス)。

先日、MSCIは恒例の年次評価を発表しMSCI新興国市場指数およびMSCI発展途上国指数(MSCIフロンティアマーケットインデックス)の採用国について発表しました。

事前の話題として現在MSCI新興国指数に組み入れられている韓国、台湾がそれぞれ日本やアメリカが属するMSCI先進国指数(MSCIデヴェロップメントマーケットインデックス)に格上げされるのではないかと噂になっていましたが、結局は格上げされなかったということが各ニュースサイトやブログなどで取り上げられていました。

既に韓国や台湾については色々なメディアで触れられていますので、ここでは以前エマージングマーケットに組み入れられていた南アジアのパキスタンについて触れたいと思います。

パキスタンは1994年から2008年の14年間もの間MSCI新興国市場指数に採用され続けましたが、2008年に導入した株価の下限規制ルールによって株式市場がクラッシュ。数カ月でパキスタンのインデックスが42%下落する出来事があり、現在はMSCIフロンティア市場指数へと格下げされています。

そんなパキスタンの株式市場に対して、MSCIは今回の状況報告で、昨年から状況はほとんど変わっていないと述べています。

パキスタンのKASB証券に所属するアナリストによるとパキスタンが再び新興国市場指数に返り咲くには、パキスタン株式市場に対する投資家からの関心が不足していると言います。

ちなみに、現在パキスタンの株式市場で新興国市場指数の時価総額要件を満たしている銘柄はMCB銀行など3銘柄のみしかありません。

MSCI先進国市場指数と新興国市場指数はETF(上場投資信託)やインデックスファンドなどでベンチマークとして活用されているのに対し、発展途上国市場指数を対象としたETFやインデックスファンドというのはほとんど目にしません。

それだけに、新興国市場指数に組み入れられると世界のファンドや年金基金から投資資金が向かうことになりますが、反面、発展途上国市場に格下げされると、資金が引き上げられて他の国へと割り振られてしまうのではないかと思います。

現在、発展途上国市場指数から新興国市場指数への格上げが期待されているのはパキスタンよりも中東のカタール、そしてドバイ、アブダビといった株式市場を持つUAE(アラブ首長国連邦)です。

今後パキスタンやバングラデシュ、スリランカといった成長著しい南アジアの国々が注目を集め、MSCI新興国市場指数に格上げされればこれらの株式市場が再び注目されるきっかけになるのではないかと思うとともに、MSCI発展途上国市場指数をベンチマークとしたETFが日本に登場することを個人的には期待したいところであります。

(しむしむ)

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