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新興国情報

インフレ・ドン安の逆風下で買えるディフェンシブ銘柄、ゴムセクターに妙味
2011/07/26

ベトナムでは金融引き締めやインフレで多くの企業が厳しい展開を強いられてします。そのようななか、比較的安定しているゴムセクターを紹介したいと思います。「インフレに強いセクターである」、「輸出産業のため、ドン安はポジティブ材料である」、「油価格との連動性が高く、ゴム価格は大きく値崩れしにくい」――といった点からディフェンシブ銘柄として注目されます。

ベトナムは世界で有数の天然ゴムの生産国です。生産量では世界で5位(1位タイ、2位インドネシア、3位マレーシア、4位インド)となり、輸出に関しては世界で3位(1位タイ、2位インドネシア)に付けています。ゴム生産企業は近年の資源高で業績を伸ばしており、今後も注目できると思います。ゴムの栽培が地域に依存するため、生産はタイやインドネシアなどの東南アジアが主な原産地です。どこでも栽培できないというのはかなりの強みとなっています。

一面に広がるゴムの木、ベトナムは世界有数の天然ゴム生産国

また中国・インドの膨大な人口が今後さらに豊かになり、多くの人がマイカーを持ちたがるでしょう。そうなればタイヤの生産増加でゴム需要は伸びると予想されます。一方、ゴムの木は収穫するのに5年はかかり、収穫量のピークを迎えるまではさらに10〜13年かかるため、急激な増産ができません。需要が伸びるのに対し、地域的・時間的に生産が限定されていることも魅力の1つだと思っています。

デメリットは自然環境(雨の量や台風)によって収穫量が左右される点です。ゴムは樹液なので、雨の少ない年は収穫が減少してしまいますし、沿岸部では台風でゴムの木が倒れてしまうこともあります。

沿岸部は比較的輸送コストが安いですが、台風に見舞われる可能性があり、内陸部は輸送コスト高ではあるものの、台風に見舞われる心配はほとんどありません。ベトナムのゴム生産企業はほとんど省ごとに分かれているので、参考までにホーチミンに上場している企業を掲載しておきます。

銘柄 ティッカー 本社(拠点)
フックホアゴム PHR ビンズオン省(内陸)
ドンフーゴム DPR ビンフォック省(内陸)
タイニンゴム TRC タイニン省(内陸)
ホアビンゴム HRC バリアブンタウ省(海沿い)
トンニャットゴム TNC バリアブンタウ省(海沿い)

ホアビンゴム(HRC)の第2四半期(4−6月期)の業績は売上高が前年同期比72.9%増の1,041億ドン(約4億円)、純利益が同80.6%増の317億4,000万ドンと好調です。ドンフーゴム(DPR)も上半期(1−6月期)に売上高が前年同期比133%増の6,990億ドン、純利益が同142%増の2,420ドンと高い伸びを示しています。

株式市場の低迷もあって株価は上昇していませんが、底堅い値動きをしています。インフレや通貨安という逆風のなかで保有しやすいセクターと言えます。

(大鳥 洋子)

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