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新興国情報

バイクだらけのベトナムは今や昔?ベトナム政府が高級車輸入に慎重なワケ
2011/08/09

初めてベトナムに行ったとき、まず驚いたのはバイクの多さでした。車で空港からホテルへ向かったのですが、とにかくバイク、バイク、バイク。道路がバイクで埋め尽くされて、私の乗っている車に接触するのではないかとひやひやしました。


ベトナムの街中で信号待ちするバイク

小中学生のころ、大量の自転車が道路を埋め尽くしている映像は中国の代名詞的な映像でした。それのバイク版が今のベトナムです。バイクと言っても、またがるような本格的なものではなく、小型のスクーターです。ほとんどの人が持っていて、バイクはベトナム人の足となっています。少しの距離でも常にバイクで移動するので、道を歩いている人はあまりいません。道を歩いている人の数は観光客の方が多いかもしれません。


ベトナムの市街中心部を走行するバイクの「群れ」

そのため、至るところにバイクの駐輪場があります。ホンダやヤマハなど日本の高級バイクは人気が高く、中国のバイクは安いけど壊れやすいそうです。駐輪場によってはホンダやヤマハと中国のバイクを分けて管理するところもあるとか。安い中国のバイクは2、3年乗っていると壊れてしまいますが、お金がない人や学生は中国のバイクを買うことが多いそうです。


ベトナムの駐輪場の様子

もちろん車もそこそこあります。初めてベトナムに行ったときと比べるとかなり増えたように思います。これから国が成長していけば、どんどんと車が増加していくはずです。しかし今の段階では、ベトナム政府は車の増加を望んでいません。貿易赤字の大きいベトナムにとって、高額で生産能力のない車はできる限り輸入したくないからです。生産したものを輸出できたり、今まで輸入しなければいけなかったものを生産できたりする機械を輸入するのは貿易赤字の縮小や経済の発展につながりますが、車(特に高級車)はそのような効果は見込めません。そのため輸入車には高額の関税がかかり、通常の倍近い値段になるとか。株式や不動産で儲けた人はそんな関税お構いなしに高級車を買っていました(最近は株式や不動産市場の停滞もあり、輸入車は減っています)。しかもそういう車をローンも組まずに現金で買うというから驚きです。

ほかにも、私がお金持ちの人の自宅に行ったときには木彫りの豪華なダイニングテーブルセットがありました。二人掛けのイスが2脚、一人掛けのイスが2脚そして大きなテーブル。すべて木彫りで、一人では持ち上げられないような重厚なイスとテーブルです。こっそりと一人掛けのイスも持ち上げようとしたのですが、動かすことすらできませんでした。そのダイニングテーブルセットはいくらするか想像もできないほど高いそうですが、まったく動かせないくらい重いので、実用性は低そうです。ちなみに座り心地も悪いです。木なので硬くて冷たいし、イスを引こうにも重すぎて動きません。実用性よりも座り心地よりも、お金持ちだと分かることが大切という、見栄っ張りな面があるように思います。

(大鳥 洋子)

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