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新興国情報

スリランカ、経済成長続くが株式市場は曲がり角へ
2011/08/12

スリランカ・コロンボ証券取引所(CSE)のメインインデックス「オール・シェア・インデックス(ASI)」が今年の2月28日にこれまでの最高値である7797.96ポイントに到達。2009年の内戦終了後2年間で株価は約3倍と驚異的な上昇率を記録し、投資家の心理はここ2年大いなる幸福感に満たされていたが、徐々にそれが終わりを示していると現地メディアが報じている。

現地の証券アナリストによると、投資家は換金しにくい市場に投資することのリスクを認識し始めているとされる。フロンティア・キャピタル・パートナーズ社のスマネディラCEO(最高経営責任者)は、「スリランカ株式市場はすでに内戦終結によるご褒美(株価上昇)を楽しんだ。投資家はより慎重な銘柄選択・ポートフォリオを構築するアプローチを取るようになってきていて、スリランカ株式市場はまだまだ課題があり強化している段階にある」とスリランカのメディアに答えている。

このように現地の証券アナリストおよびファンド関係のトップの発言はスリランカ株式市場でここ2年続いた熱狂的な相場が終わったことを忠告している。実際、最初に紹介したインデックスはここ2年間と違いここ数カ月は膠着状態というか横ばいの状態が続いている。

株式市場には暗雲が見え出しているが、スリランカに対する長期的な経済成長性については前出の金融関係者含め大きな可能性があるという見解が多い。

最近、スリランカ国債の格付け見通しが格付会社ムーディーズによって「安定的」から「ポジティブ」へと変更された。アメリカの国債が史上始めて「トリプルA」から格下げされたことが多くのメディアで報じられているのとは対照的にスリランカの格付けは低い状態で今後の引き上げ余地が逆に大きく、実際に格上げされていけば世界中の投資家から熱い視線をまた注がれるのではないだろうか。

スリランカ・コロンボ証券取引所の時価総額は約1兆8,000億円で、これはGDP(国内総生産)の半分未満だ。アメリカや日本、イギリスなど主要国の市場ではGDP比で60%〜80%のところが多い。だからといってスリランカの株式市場が今後も順調に成長していくという根拠にはならないが、今後も経済成長が続くとされるなかで株式市場が経済成長とともに拡大していくのかは気になるところ。その経済成長に関しては、今年のGDP成長率は8%前後になると予想され、特に民間企業の収益が20%以上伸びることによってそれが国全体の成長に寄与すると予想されている。

スリランカでは、今年の第1四半期に過去最高となる2億3,600万ドル(約182億円)の海外直接投資(FDI)を受け取った。大部分は観光産業が占めているということで、この小さな島国が持ついくつかの世界遺産が、観光客を惹きつけているのかもしれない。

世界遺産が最も密集していると言われるスリランカ、旅行先を検討する際は候補にいれてみてはどうだろうか。

(しむしむ)

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