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新興国情報

カンボジアの灌漑事業に円借款43億円 日本からの支援続々
2011/08/29

灌漑施設の整備に円借款43億円

8月15日に日本政府はカンボジア政府と円借款供与に関する書簡を交換し、8月23日には借款契約も滞りなく調印されま した。対象事業は「トンレサップ西部流域灌漑施設改修事業」です。この事業では、コメどころのバッタンバン州、プルサット州、コンポンチュナム州の6か所の地域で灌漑施設の改修・整備、水利組合の設立・強化及び営農指導を行うとしています。この事業の目的は、コメの増産により、この地域の所得、生活水準を向上させることです。借款金額は42億6,900万円、金利はわずか0.01%/年、償還期間は40年(うち据置期間10年)と援助条件は大変緩やかです。

人口の8割が農村部で暮らすカンボジアでは、農業による経済の底上げが不可欠です。コメが主要作物ですが、いまだに天水 に頼った地域がほとんどで生産性が低いことが課題です。コメは、現在平均2.7トン/ヘクタール・年しか取れていませんが、水が来れば、これが4トン程度に増加し、さらに二期作が可能となれば7〜8トン程度にまで増加させることが可能とみられています。灌漑は、カンボジアではリターンの大きい投資の一つと考えられます。昨年8月にフン・セン首相がコメの生産・輸出振興政策を打ち出しており、まさに時宜にあった支援と言えます。

ブルドーザーなど建設機械114台を供与

ずらりと並ぶ建設機械。日の丸が付けられています。この後、地方の各州に運ばれていきました。

8月11日にプノンペンのカンボジア水資源気象省に於いて、「自然災害対処能力向上計画」のための重機引渡式が開催され ました。2009年11月に東京で開催された日メコン首脳会談において発表されたグリーンメコンイニシアティブの一環とのことです。洪水や干ばつなどの自然災害に備えるための堤防、水路などの施設のリハビリ・建設のため、カンボジア水資源気象省に対してバックホー、ブルドーザーなどの建設機械114台が供与 されました。

国道一号線改修(第3期)が竣工

8月16日に国道一号線改修計画(第2期)の竣工式典が、フン・セン首相及び黒木雅文駐カンボジア日本国大使出席の下、開催されました。日本は、プノンペンとベトナム国境を結ぶ国道1号線の改修にずっと協力してきており、ステップバイステップで工事を進めてきました。これまでの第1期と第2期で42キロを完成させ、今回の第3期で9.1キロを更に完成させました。最もプノンペンに近い側の約10キロがまだ残されており、早期の完成が期待されます。なお、式典に参加したフン・セン首相は、震災で大きな被害を受けた日本が引き続きカンボジアに支援を続けていることに深い感謝の意を表しました。

(鈴木 博)

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