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雨季のカンボジア、自然の脅威も恵みに変える「洪水農法」
2011/09/12

雨季の大雨

雨季の大雨と洪水で湖のようになっている水田地帯。コンポンチャム州で8月30日撮影。

カンボジアは5月〜10月が雨季です。8月〜9月には「バケツをひっくり返したような」スコールに襲われることも度々あります。傘も全く役に立たないような激しさです。そんなときはちょっと雨宿りするしかありません。プノンペンでも町のあちこちはすぐ水たまりと化します。バイクに乗っている人たちのなかには、ビニールポンチョをかぶって走っていく元気な人たちもいます。トゥクトゥクは、雨除けのカバーを出して走ります。

沈む大地

8月末にコンポンチャム州など、地方を回る機会がありました。今年は例年よりメコン河などの水位が高いと言われており、通常は農地となっているところも湖のようになっていました。プノンペンでも乾季と雨季ではメコン河の水位が9メートルも違います。
 灌漑が不十分で天水に頼っているカンボジアの農村にとっては、雨が多いことは、豊作を意味すると言ってもよいので、嬉しいことです。また、洪水によって養分が運ばれ、農地の地味が豊かになるという効果もあります。

洪水農法

カンボジアでは、洪水をうまく使った米作り(リセッションライス)が行われています。メコン河の水位が高くなる雨季(9月〜11月)は、田んぼも水浸しで、一面、湖のようになります。11月から乾季になると、標高が高い田んぼから順番に水が引いていきますが、この引きかけのちょうどよい水のあるときに種(米)を蒔きます(田植えをする場合もあるそうです)。それを繰り返して、数カ月後に収穫となります。洪水によって栄養分のある土も運ばれるそうで、洪水という自然の脅威を恵みに変える、カンボジアの人々の知恵に感銘を受けます。

(鈴木 博)

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