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新興国情報

金も通貨の一つ!?自国通貨の安定を目指すベトナム
2011/09/13

ベトナムの自国通貨であるドンはあまり信用がないという話は何度かしたことがあります(前年比の消費者物価上昇率が20%を超えれば当然ですが)。国民は金か米ドルで資産を持つ傾向が強いです。そのため、金の輸入量を規制したり、米ドル建ての預金金利を引き下げたりと政策を講じています。その効果もあって、8月の金価格上昇の影響は多少あったものの、現在は比較的安定した状態です。
 しかし、まだまだ金や米ドルの上昇には敏感です。中銀総裁が「必要であれば金輸入を許可する」と発言したことを受けてドル高が進み、投資家に緊張が走りました。金の輸入を制限することで貿易赤字の拡大を抑制した結果、国内市場の金価格が高騰して国際価格とのカイ離が大きくなってしまいました。それを緩和するために、追加の金輸入を許可したのですが、今度は輸入する際に決済で必要なドルが上昇してしまいました。ドルの上昇幅はそれほどではなかったのですが、現地メディアでも多く報じられ、関心度が高いことをうかがわせます。他にも、現地の情報サイトではトップページに金価格や為替が表示されていることもあります。以下の写真のサイトでは今日の天気、VN紙数、金価格、為替と続いています。


赤で○が付いているところが金価格

自国通貨の信用を高めるにはまだ時間がかかりそうですが、政策の効果が表れているのも確かです。通貨安定は経済成長をしていくうえで非常に大切なことなので、国民の通貨に対する意識に注目しています。

ドンで大金を持つと大変

数年前、現地のガイドに「家を買うときは金か米ドルで決済する」と聞きました。何とも不思議な感覚ですが、いま以上にドンの信用が低かったこともあり、それが普通だったのでしょう。
 一方、ドンで家を買った人の話を聞いたこともあります。そのときは段ボール数個に現金を入れて運んだとか。まだまだ電子決済が進んでいないのもあり、発注先によってはそのようなことが起こることもあるようです。
 私も一度、現地でまとまったドンをおろしたとき(とは言っても十数万円分ですが)、札束が出てきたのでびっくりしました。ベトナムの紙幣は50万ドン(※約1,850円)、20万ドン(約740円)、10万ドン(約370円)、5万ドン(約185円)、2万ドン(約74円)、1万ドン(約37円)……となっています。よく流通する紙幣が10万ドン以下のため、銀行に50万ドン札や20万ドン札はほとんど置いていないそうです。そのため10万ドン札や5万ドン札で渡されて、すごい数の札束になってしまったのです。これには物価や金銭価格の違いを感じました。
 財布に入らないどころが、片手では持ちきれない札束をかばんに入れて、ソワソワしながらホテルに帰りました。よく行くからといって、あまり換金するものではないですね…

※1円=270ドン換算

(大鳥 洋子)

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