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新興国情報

タイのインラック新首相とタクシン元首相が相次いでカンボジア訪問、両国関係改善へ期待高まる
2011/09/26

インラック首相のカンボジア訪問

タイのインラック首相は、9月15日にカンボジアを訪問し、フン・セン首相、シハモニ国王などと会談しました。タイとカンボジアの関係は、タイの前政権時に悪化していましたが、インラック政権はインラック首相の兄のタクシン氏がカンボジアと友好関係を促進した流れを再開し、カンボジアとの関係改善を図るものと大いに期待されています。

今回の訪問では、まず、プレアビヒア寺院周辺での紛争について、同地域の非武装化を命じた国際司法裁判所の決定を遵守することで合意し、インドネシアの停戦監視団の受け入れにも前向きの協議がなされたものとみられます。また、アピシット政権により棚上げとなっていたタイ湾の国境未画定地域(OCA)の海上油田共同開発については、タクシン政権時に締結された覚書に沿って交渉を再開することで合意した模様です。

この他、国境を侵犯して収監されているタイ人2名の恩赦問題、両国間の貿易・観光協力の促進などについても話し合われました。

タクシン元首相もカンボジアを訪問

タイのインラック新首相の兄で、現政権に強い影響力を持つタクシン元首相が、9月17日カンボジアを訪問しました。4日間程度の訪問となる予定です。

タクシン元首相は、首相時代にカンボジアのフン・セン首相との個人的友好関係を活かして、両国間の協力関係を深め、タイ湾のOCAの海上油田共同開発について覚書まで進めた実績があります。他方、タイ国内ではクーデターで首相の座を追われた後、汚職の罪で有罪判決を受けたため、海外亡命生活を続けてきました。

今回の訪問では、早速フン・セン首相と会談しています。内容については明らかにされていません。インラック首相のカンボジア訪問の直後でもあり、両国間の友好関係、経済関係の深化に大きな役割を果たすことが期待されます。その一方で、タイ国内の反タクシン派は、元首相の動きに反発を強めている模様です。タイ軍部にも反タクシン派は根強く、今後のタイ国内情勢の動向にも注目が必要となっています。

(鈴木 博)

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