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新興国情報

新たな株価指数で市場活性化を狙うベトナム
2011/09/30

ベトナムのホーチミン証券取引所は、先日ハノイで“VN―30”という新しい株価指数について紹介を行った。
 この新たな株価指数設立の目的についてホーチミン証券取引所のR&D部門トップは、現状のVN指数における欠点を補うとともに、より売買しやすいインデックスを市場へ提供することであるとコメントしている。

上述したVN指数とは、ホーチミン証券取引所に上場する全銘柄の時価総額をベースとしたインデックスで、これまでベトナム株式市場の相場を語るうえでよく用いられてきた。
 今のベトナム株式市場は時価総額上位10銘柄が時価総額の60%を占めており、さらにこれら時価総額上位の銘柄は元々国有企業であることが多いため国が保有している株数も多い、したがって売買可能な浮動株が少ないという問題点がある。
 その結果、これら上位10銘柄の株価がVN指数を左右している状況で、市場の実態を表していないという批判がこれまで度々挙げられてきた。
 これらの批判に対して応えるかたちで登場するのが今回紹介した“VN―30”という新たなインデックスで、6カ月毎に採用銘柄を入れ替えていくことになる。

“VN―30”の採用銘柄は、浮動株数の割合が最低5%以上であることと、6カ月間の売買代金の上位50位以内に入っているなどの条件で決定され、インデックスを構成する1銘柄当たりの配分は、最大でも10%とすることになっていて、これまでのVN指数よりも機関投資家・ファンドが売買しやすいインデックスになる条件を備えている。

現在ベトナム株のみに投資するETF(上場投資信託)はアメリカで上場しているマーケットベクターベトナムETF(VNM:US)とロンドンや香港などで上場しているFTSEベトナムインデックスETF(03087:HK)の2種類のみで、このうち日本の証券会社を通して購入できるのは香港に上場しているFTSEが組成したETF。

この2つのETFはそれぞれ発行企業が外国人投資家でも売買できる銘柄などから独自に定義しているインデックスをもとにETFを組成しており、そのためこの2つのETFのパフォーマンスには大きな違いが発生する。

例えば、2009年8月を基準にVN指数、VNM:US、03087:HKの騰落率を比較すると、VN指数がマイナス13%、マーケットベクターETFがマイナス29%、FTSEのETFがマイナス48%と見事なまでにバラバラになっていて、悪いことにETFの方が市場のインデックスよりもさらに大きなマイナスとなっている。

個人投資家にとってETFがどのインデックスに連動するように設計されているかまで、確認するのはまれだと思われるため、これら2つのETFがどちらもベトナムの株価指数と同じ動きをするものと勘違いをしている個人投資家は多いと推測される。

今回紹介した“VN―30”が認知され、この指数をもととしたETFが組成され上場することによって市場のインデックスとETFとのカイ離が抑えられ、さらにETFが多く生まれることによってベトナム株式市場に資金が流れるようになれば、ベトナム株復活へとつながることになるのではないかとベトナム株に投資する一投資家として期待している。

(しむしむ)

ベトナム株・BRICsプラス11投資情報へのリンク

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