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新興国情報

カンボジアの成長率予測、上方修正相次ぐ
2011/10/03

カンボジア政府、今年の成長率予測を8.7%に上方修正

高成長を支える縫製業。たくさんの女工さんが一生懸命働いています

カンボジア政府は今年の成長率予測をこれまでの6.0%から8.7%に大幅上方修正しました。9月12日のフン・セン首相のスピーチで明らかにされました。首相は、その要因として、縫製品の輸出と観光客の来訪が予想を上回って伸びていることを指摘しています。今年1月〜7月の縫製品輸出は、前年同期比43.3%増の23.3億ドル(約1,780億円)に達しています。
 その一方で、カンボジア経済に影響する要因として、内的要因よりも外的要因の影響が大きいとして、輸出先と輸出品目の多様化努力が必要であるとしています。アメリカやヨーロッパの信用不安、景気減速懸念があるなかで、中国などのアジア諸国向けの輸出を増やす努力をすること、品目も縫製品だけでなく、特に農産品の輸出を振興することが必要としています。

アジア開発概観2011年秋、成長率予測を引き上げ

アジア開発銀行は、9月14日に「アジア開発概観見直し2011」を発表しました。カンボジアについては4月時点の予想の6.5%から今回は6.8%に上方修正されました。その要因として、対米縫製品輸出の好調(1月〜6月:前年同期比23%増)、観光客数増加(1月〜6月:同13%増)、コメの輸出の急増などを挙げています。物価上昇については、海外市場の物価上昇、ベトナムなど周辺国のインフレなどの影響に懸念を示しつつも、4月の予測と同じ5.5%としています。
 なお、2012年の成長率は、欧米経済のスローダウンによる輸出の鈍化を予測し、4月の6.8%から6.5%に引き下げました。

IMFも世界経済見通しで上方修正

国際通貨基金(IMF)は、毎年2回世界経済見通し(WEO)を発表しています。今回発表されたWEOでは、カンボジアの2011年の成長率予測をこれまでの6.5%から6.7 %に上方修正しました。IMFは、カンボジアの輸出と観光が好調としています。インフレ率は、これまでの5.1%から6.4%に予測を引き上げています。インフレは2012年は5.6%と落ち着くと見込んでいます。注目すべき数字としては、2011年に1人当たりGDP(国内総生産)が900ドルを突破して912ドルとなるとみていることです。
 また、2012年の成長率は6.5%、2013年も6.9%と予測し、中期的な成長率予測もこれまでの6〜7%から7〜8%に引き上げ、成長軌道に乗るとみています。

(鈴木 博)

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