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新興国情報

まだまだ未整備のベトナム市場、粉飾決算にインサイダー取引
2011/10/11

ベトナム市場はまだまた整備されておらず、インサイダーは日常的に行われています。現地では常に多くのうわさが飛び交っており、どれが本当かまったく分からない状態だそうです。しかもそのうわさを流すのが、会社の社長だったり、同株式を持つ証券会社だったりと非常に悪質であるケースも多いです。

なかでも、ハタイ製薬(DHT)の株価操縦とビエンドン製薬(DVD)の粉飾決算が有名です。DHTの株価操縦は2010年6月頃から同業他社にあたるDVDのズン会長がサコムバンク証券(SBS)のブローカーを含む数人と結託し、DHTの株価を操縦したというものです。共犯者と共に10以上の口座を開設し、証券委員会には報告せずにDHTの保有率を60%前後まで引き上げました。その後、高値圏で売却したため、株価は8日間で40%強の大暴落を強いられました(内7日間はストップ安)。これに対してDHTが抗議した結果、ズン会長やDVD経営陣、SBSのブローカー数名が逮捕されています。

ことはそれだけに留まらず、DVDは2010年12月3日、証券委員会に「架空売上による粉飾決算を行った」と指摘され、今年の8月下旬に破産申請。9月5日をもって上場廃止となっています。

同社は2010年9月に1株当たり2万ドンで100対55の有償増資を計画していました。現地報道によると、ズン会長の親族や知人を社長とする複数の会社を設立し、多額の架空売上を計上。好業績を装い大型の有償増資を有利に実施しようとしていました。有償増資で得た資金で借金の返済に充てる予定だったのでしょうが、架空売上が発覚したため増資は取り消され、資金難に陥ってしまいました。

これほど大々的に報道されたのは初めてですが、インサイダーや粉飾決算は多く存在しています。粉飾ではないですが、未上場と上場後の財務諸表がまったく違うなんてこともよくあります。

このように、日々インサイダーなどの行為は頻発しています。これが事実である以上、それを否定しても始まらないので、個人投資家としてはその事実を理解して投資していくしかありません。特別な理由がないのに株価が上昇している銘柄には注意が必要です。

(大鳥 洋子)

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