ついに聖地メッカ、メディナの玄関口であり、世界的な港町であるジェッダのキングアブドゥルアジーズ国際空港新ターミナル建設工事が開始された。
先日、スルタン皇太子出席のもと、工事開始のセレモニーが開催されている。
新ターミナルの総工費は72億ドル(約6,000億円)。完成は約3年後。
完成後のジェッダ国際空港の年間旅客処理能力は3,000万人となり、現在の1,700万人から大幅に拡大する。
新ターミナル建設は、巡礼者の増加に対応するためのものである。
新ターミナル建設工事を受注したのは、中東のスーパーゼネコン、「リヤドの闇の帝王」バクル・ビンラディン率いるサウジ・ビン・ラディングループ(SBG)である。
SBGは670,000平方メートルの新ターミナルのほか、敷地内に建設される世界一高い管制塔(133m)の建設も手がけることになる。
新ターミナルはジェッダ、メッカ、メディナを結ぶ、高速鉄道にも連結する計画である。
まもなく(今年第1−2四半期中?)、外国人投資家にも門戸が開かれることが確実視されるサウジアラビア株式市場。
残念ながら、中東を代表するスーパーゼネコンであるサウジ・ビン・ラディングループは非上場の完全家族経営企業であるので、われわれは投資することはできないが、同社が出資するジャバル・オマルなどの、聖地メッカ開発関連企業には、われわれも直接投資できるようになりそうである。
イスラム教という宗教が滅びない限り、聖地メッカ、メディナの街は世界中から訪れる巡礼者で賑わうことは確実。
今から少しずつでもよいので、メッカ、メディナ経済、企業などについて調べるとともに、イスラム教関連企業などを探してみるのも面白いと思う。
サウジアラビアには、巡礼者専用航空会社アル・ワフィールなども事業を展開している。
実はこの会社にもサウジ・ビン・ラディングループの資本が入っているのだが、イスラム教関連企業としてはなかなか興味深い。
この会社もサウジアラビア上場が噂されている。
(マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリード)