文字サイズの変更

  • 小
  • 中
  • 大
新興諸国情報

UAEのマダムはキラキラが好き
2011/02/10

ドバイの安物デコ電屋

本日はリッチな人が多い湾岸諸国ならではの面白いビジネスと企業についてご紹介したいと思う。

本日ご紹介するのは、華麗にデコレーションした携帯電話を販売する企業ジヴォリ社(Givori、以下ジヴォリ)である。おそらく日本では全く紹介されていないだろうが、湾岸諸国では大人気企業となっている。同社はロンドン証券取引所に上場が予定されているUAE(アラブ首長国連邦)の携帯電話販売会社アクシオム・テレコムの子会社である。

それではさっそくジヴォリの事業内容について以下でみていきたいと思う。ジヴォリはUAEを本拠とする企業で携帯電話に宝石やビーズ、クリスタルなどのデコレーションサービスを施した超高級デコ電(デコレーション携帯電話)を販売する企業である。

2008年の世界金融危機以降も順調に事業を拡大しており、2009年度の売上高は前年比3倍。2010年度も、UAE、サウジアラビアなど湾岸諸国でのデコ電需要の高まりを受け、売上高は前年比2倍以上となったことが予想されている。

同社のターゲット顧客は、高級感やオリジナル性溢れるデザインの携帯電話を持ちたい、または、流行のデザインを携帯電話にも取り入れたいと望む人達、主にマダム達である。

ジヴォリのビジネス開発マネージャーのナデル・ミカイール氏は以下のように同社のセールスポイントを説明している。

「当社は、建築家、グラフィックデザイナー、ジュエリーデザイナーなど様々な分野の専門家を採用し、顧客からのどのような要望にも応えられる体制を整えています。当社の携帯電話は全て手作業でデコレーションを施しています」

同社にデコレーションの依頼を行うと、イタリアやフランスでデザインを行い、その後ドバイに送られるということである。同社がデザインする携帯電話は50台限定で、売り切れ後の追加は一切行わないということである。

また、デザインごとにシリアルナンバーが1−50まで刻印されているということも、世に二つとない自分独自の携帯電話というイメージを演出している。同社は顧客からのオーダーメイドの依頼も受け付けており、その値段は1,700ディルハム(約3万9,000円)−1万6,000ディルハム(約37万円)までと幅広い。昨年まではブラックベリーとノキア製の携帯電話のみデコレーションしていたが、今年から他メーカーにも範囲を広げている。

現在は、以下の6バージョン(限定バージョン除く)の販売を行っている。

・ファインジュエリー
・エキゾティックスキン
・ヴィンテージ
・クリスタル
・バースストーン
・メタリック

ヴィンテージモデルには1930−1940年代のヨーロッパで使われていたヴィンテージ素材が使用されているほか、現在では製造されていないスワロフスキー製のクリスタルも使用されている。いかにも富裕層が多い湾岸諸国ならではの企業ではないだろうか。

ドバイの街角では安物のデコ電を販売している店舗を結構見かける。本日ご紹介したジヴォリの高級デコ電を買う余裕のない人は、街角のデコ電屋でデコレーションしてもらうのだろう。

今後、湾岸諸国在住の出稼ぎ労働者などの所得水準が向上すれば、さらにデコ電需要の拡大が見込めるのかもしれない。日本の和のデザインなど、湾岸諸国の金持ちマダムにウケると思うのだが。

(マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリード)

マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリードサイトへのリンク

バックナンバー

閉じる

ページの先頭へ戻る