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新興国情報

ゴラン高原の不動産価格上昇中、一般家庭では手の届かない値段に
2011/02/25

本日はシリアの不動産事情についてお伝えしたいと思います。

シリアの不動産市場は、バッシャール・アル・アサド大統領が、今から10年前に父親のハーフェズ・アル・アサドから権力を継承して以降、徐々に規制緩和を進め、シリア国民、外国人の不動産取得の自由化を進めてきました。

しかし、シリアでは良質の住宅が慢性的に不足しているという状況のなか、イラクからの難民の増加や、避暑を求める湾岸諸国富裕層によるアパートメント購入が相次いだことで、過去5年間に住宅価格は大きく値上がりしています。

住宅需要拡大に応えるべく、UAE(アラブ首長国連邦)の財閥系マジド・アル・フタイム・プロパティーズや、ブルジュハリファ開発で知られるエマール・プロパティーズがダマスカス郊外で住宅開発を行っているほか、カタール政府系不動産デベロッパーのカターリ・ディアルが、地中海沿岸のリゾート地ラタキアで住宅開発プロジェクト(24万平方メートル)を完成させるなど、シリア国内の住宅建設市場は非常に活発な状態にあります。

その他、意外に思われる方も多いかもしれませんが、あのゴラン高原にも、都会の喧騒(けんそう)を逃れるため、また、避暑を求めるために、富裕層がサマーハウスを建てる動きが目立ってきています。

ダマスカスからゴラン高原を結ぶ、ピースハイウェイ(高速道路)建設が進んでいることもあり、ゴラン高原の土地価格は10年前は1区画1,500ドル(約12万4,000円)だったのが、今では1万3,000ドルまで上昇しています。

ゴラン高原の不動産価格は、既にシリアの一般家庭では手の届かない値段となってしまっています。ゴラン高原と言えば、きな臭い印象を持つ日本人が多いと思いますが、この辺りの事情は日本では報じられることがないので仕方ありませんね。

昨年、直接シリアに出向き、シリア在住の日本人に直接話を聞いたところ、アパートの賃料も非常に高くなっており、日本からの留学生などは、アパートを何人かでシェアしているということです。ドバイのような投機目的の不動産購入ではなく、実需での買いのため、バブルの様相ではないということでした。

また、リゾート地ラタキア周辺のアパートメントは、湾岸諸国の富裕層が買い占めてしまい満室状態だということです。こちらも投機目的というよりは、家族で休暇を過ごすための需要であるということです。

シリア中の不動産市場が大きく盛り上がっていることが何となくご理解いただけましたでしょうか。

海外投資は株式投資だけではありません。

海外の不動産投資にも注目していきましょう。

(マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリード)

マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリードサイトへのリンク

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