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新興国情報

福島第一原発の放射能漏れ、ドバイでも広がる風評被害
2011/03/31

ドバイでも日本の食品に対する放射能汚染の懸念が広がっている。

福島第一原子力発電所の周辺地域の野菜から基準値を超える放射性物質が検出されたことはUAE(アラブ首長国連邦)でも毎日のように大きく報じられているため、UAEの人々が日本食レストランを避ける動きが顕著になってきているようだ。

また、日本からの食品輸入が一時、完全にストップしてしまったことも、日本食レストランの営業に大きな影響を及ぼしつつある。

しかしながら、ドバイ当局によれば、ドバイが年間で輸入する食品に占める日本からの食品輸入の割合は、わずか1%にも満たないということから、日本からの食品輸入がストップしてもドバイの食品、外食産業に与える影響は極めて小さいとの見方を示している。

具体的には昨年の日本からの食品輸入量は9,000トン。今年も3月15日までに2,900トンが輸入されているということである。

日本からドバイへの主な輸入食品は、果物、野菜、魚、海産食品、飲料、ソフトドリンク、穀物、シリアル、ハーブ、スパイス、コーヒー、お茶、チョコレート、砂糖、菓子類などとなっており、主にドバイ在住の日本人によって消費されているということである。

ドバイ市庁貿易部門食品管理部のイマン・アリ・アルバスタキ部長は、「われわれは日本からの食品輸入を完全にストップしました。今後の対応については、現在UAE環境水資源省からの具体的な指示を待っているところです」とのコメントを発表している。

そのUAE環境水資源省だが、24日に、直近2週間以内に日本で生産された、野菜、果物、魚介類、肉類、乳製品の禁輸を発表している。

また、2週間以前に生産された食品は、日本当局により、放射性物質が付着していないと証明された食品のみ輸入可能という厳しい条件が付けられている。

UAEに本拠を置く、コスモ石油系日本食貿易会社サミット・トレーディングは、

「当社はドバイ市庁からの要請を受け、日本からの航空貨物と、船による食品の輸入を停止しました。しかし、日本で野菜から放射能が検出される前の船便が到着しましたので、在庫は今のところ持っていますが、日本の港でUAEに向けて出発を待っている船便がどうなってしまうのかわかりません。日本からの食品禁輸措置が長引くようなら、今後は、日本以外の国からの食品輸入を検討しないといけないかもしれません」

とのコメントを発表している。

UAEだけでなく、世界中が日本からの食品輸入に非常にナーバスになっている。

なんとかして、この状況を打破するには、日本政府によるタイムリーな情報発信、情報開示が欠かせないだろう。

最後に、ドバイのデイラ地区にあるラディソン・ブル・ホテル内の日本料理店「Minato港」のスタッフの話によれば、先週月曜日(21日)のディナーは、開店以来過去最低のわずか13食の提供にとどまったということである。

日本食レストラン関係者にとっては大変な事態だ。

ドバイの日本食レストラン関係者の方々も、なんとかわれわれ日本に住む者と一緒になって、この危機を乗り越えていってもらいたいと思う。

(マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリード)

マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリードサイトへのリンク

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