「新興国投資のグル」との異名を持つ、世界的なファンドマネージャー、マーク・モビアス氏が、中東株式市場および中東経済について自身の見方を明らかにしている。
モビアス氏は、
「私はアラブ諸国での反政府デモの動きについて、とてもポジティブな見方をしています。なぜなら、反政府デモの動きは長期的にみれば、アラブ諸国で、『より開かれた社会』が実現するキッカケになると思うからです。アラブ諸国社会がより開かれたものになれば、当然、株式市場、債券市場にも良い影響が及ぶことになるのは間違いないと思います。残念ながら、全ての反政府デモがアラブ諸国の人々にとって良い結果をもたらすとは考えていませんが、全般的にみれば、現在進行中の反政府デモはアラブ諸国の政治、経済にとってプラスの効果の方が大きいと思います」
とのコメントを発表している。
アラブ諸国での反政府デモの動きについては、様々な立場の専門家が様々な意見を述べているが、投資家の立場から意見を述べる人は日本では見当たらない。
したがって、時にはマーク・モビアス氏のような世界的な投資家の意見に耳を傾けてみるのも良いことではないかと思う。
(マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリード)