NISAに適した金融商品は? 〜投資信託編 NISA向け新ファンド続々登場!

低リスク型や非分配、インデックスファンドも注目

証券会社や銀行によるNISA(少額投資非課税制度)の顧客争奪戦が激しさを増す中、運用会社も顧客を取り込もうとNISA向けファンドの設定に力を入れています。そこで今回は、すでに設定された、または今後設定予定の主要なNISA向けファンドをまとめました。特徴は大きく分けて3つありますので、1つずつ確認し、10月のNISA向け口座開設の受付開始に備えましょう。

1)損益通算できないNISA向け、低リスク型・リスク管理型ファンド

NISAでは損益通算ができないことから、非課税期間終了時の損失を避けるため、資産価格の下落リスクを抑えたファンドが相次ぎ設定されています。日興アセットマネジメントは、「高格付債券ファンド(為替ヘッジ70)毎月分配型/資産成長型<愛称:73(しちさん)>」、「ファイン・ブレンド(毎月分配型)/(資産成長型)」を3月にそれぞれ設定しました。いずれもNISAを視野に入れ、下値リスクを低減することを目指す商品となっており、「73(しちさん)」は純資産の70%程度に対して対円で為替ヘッジを行い、円高時の為替差損を軽減する仕組みです。一方、「ファイン・ブレンド」は値動きの異なる傾向にある5つの資産に分散投資します。各資産がファンドの基準価額に対して与える影響度を概ね均等とする「リスク・パリティ」戦略用いて資産配分を決定することが特徴です。

「ファイン・ブレンド」のように、複数の資産に分散投資して、配分比率を戦略的に変更するファンドはNISA向けの商品として他社も注目しており、大和証券投資信託委託がNISA向け新ファンドとして7月12日に設定した「US債券NB戦略ファンド」は景気サイクルや投資機会の変化を捉えて、資産配分比率を機動的に変更します。また、同社がNISAの中核商品として位置付ける「スマート・ミックス・Dガード」は、複数資産への分散投資に加えて、マーケット急変時に各資産の均等比率を維持しながらリスク資産の全体に占める割合を75%−50%程度に機動的に引き下げる「Dガード戦略」を用います。

また、リスク軽減手法を用いるファンドとしては、日興アセットマネジメントが6月に設定した「RS 日本株式ファンド(愛称:市場リスク配慮型日本株式ファンド)」も注目です。同ファンドは日興アセットが独自に開発した市場の変動を察知する「リスクセンサー」に基づき、株式市場の変動が大きくなると判断される局面で日本株の実質組み入れ比率を通常時の100%から50%に引き下げます。

この他、ETF(上場投資信託)でも三菱UFJ投信が5月、すでに昨年上場していた「MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信」、「MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信」にそれぞれ「NISA向けリスコン5」、「NISA向けリスコン10」という愛称を付与し、NISA向け商品として売り出しています。これらのETFは、TOPIXのリスクコントロール指数と呼ばれる指数に連動するもので、同指数は株式の組入比率を可変にすることによりボラティリティ(変動の大きさ)を抑制し、下落リスクを管理します。

NISA向けのリスク管理型や戦略的資産配分の投信・ETF

ファンド名 運用会社 設定日
(ETFは上場日)
MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信
(愛称:NISA向けリスコン5)
三菱UFJ投信 2012年2月23日
MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信
(愛称:NISA向けリスコン10)
三菱UFJ投信 2012年8月9日
高格付債券ファンド(為替ヘッジ70)毎月分配型/
資産成長型<愛称:73(しちさん)>
日興アセットマネジメント 2013年3月25日
ファイン・ブレンド(毎月分配型)(資産成長型) 日興アセットマネジメント 2013年3月25日
スマート・ミックス・Dガード(為替ヘッジあり)
(為替ヘッジなし)
大和証券投資信託委託 2013年5月9日
(為替ヘッジあり)
2013年6月10日
(為替ヘッジなし)
RS 日本株式ファンド
(愛称:市場リスク配慮型日本株式ファンド)
日興アセットマネジメント 2013年6月18日
US債券NB戦略ファンド(為替ヘッジあり/年1 回決算型)
(為替ヘッジなし/年1 回決算型)
大和証券投資信託委託 2013年7月12日

出所:モーニングスター

2)既存ファンドの「NISAバージョン」、非分配志向で複利効果生かす

すでに多額の資金を集めている既存の大型ファンドの「NISA向けバージョン」を設定する動きも相次いでいます。共通しているのは原則として非分配の方針としたり、分配回数を少なくしたりすることで、NISAの非課税枠を減らさずに複利効果を生かせる仕組みになっている点です。

フィデリティ投信は毎月分配型の「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」と「フィデリティ・USリート」のNISA向け商品として年1回決算の「資産成長型」をそれぞれ5月、6月に設定しました。また、ドイチェ・アセット・マネジメントも「DWSグローバル公益債券ファンド(毎月)」のNISA向けバージョンとして、年1回決算型のファンドを7月23日に設定しています。同様に、大和証券投資信託委託もNISA向け新ファンドとして「ダイワ 日本国債ファンド(毎月分配型)」、「ダイワ 高格付カナダドル債(毎月分配型)」の年1回決算型をそれぞれ7月26日、29日に設定しました。

いずれも既存ファンドの純資産残高は数千億円規模と残高を伸ばした実績があるため、NISA向けファンドも資金を集めるか注目されます。

既存ファンドの「NISAバージョン」

ファンド名 運用会社 設定日
フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型) フィデリティ投信 2013年5月23日
フィデリティ・USリート・ファンド(資産成長型)(為替ヘッジあり)D(為替ヘッジなし) フィデリティ投信 2013年6月19日
DWS グローバル公益債券ファンド
(年1回決算型)Cコース(為替ヘッジあり)
Dコース(為替ヘッジなし)
ドイチェ・アセット・マネジメント 2013年7月23日
ダイワ日本国債ファンド(年1回決算型) 大和証券投資信託委託 2013年7月26日
ダイワ高格付カナダドル債オープン(年1回決算型) 大和証券投資信託委託 2013年7月29日

出所:モーニングスター

3)長期投資が前提のNISA向け、低コストのインデックスファンドやETF

NISAでは非課税期間が5年と長期投資が前提となるため、ファンドを保有する限り負担する必要がある信託報酬をいかに低く抑えるかは重要なポイントです。低コストのインデックスファンドやETFは信託報酬が一般的なファンドに比べて安く、注目されます。「NISA向け」と称されているわけではありませんが、ブラックロック・ジャパンは7月17日に日本を除く先進国の大型・中型株に投資する「iシェアーズ先進国株ETF(MSCIコクサイ)」など3本の海外株式ETFを東証に上場しており、低コストで世界の株式に幅広く分散投資するツールとしてNISAの投資先としても注目を集めそうです。

ブラックロック運用の7月に上場した東証ETF

ファンド名 運用会社 上場日
iシェアーズ 先進国株ETF(MSCI コクサイ) ブラックロック・ジャパン 2013年7月17日
iシェアーズ エマージング株ETF(MSCI エマージング IMI) ブラックロック・ジャパン 2013年7月17日
iシェアーズ フロンティア株ETF(MSCI フロンティア 100) ブラックロック・ジャパン 2013年7月17日

出所:モーニングスター

なお、ブラックロック・ジャパンはみずほ証券とみずほ銀行とインデックスファンドシリーズをNISA対応商品として開発し、今年8月から9月にかけてインターネット専用でノーロード(販売手数料無料)で販売すると発表しています。ETFと異なり販売手数料がかからないため、NISAで積み立て投資をしたい方には便利な商品となるでしょう。

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