NISAに適した金融商品は? 〜投資信託編 長期で高レーティング獲得

NISA口座では長期投資が前提なものの、ここ数年は短期解約指向の傾向強まる

 NISA(少額投資非課税制度)口座で購入するファンドは、長期的な観点から選択する必要があるとよく言われます。これはNISA口座では一度売却してしまうと、その枠を再利用できないためです。一方で、ここ数年、日本国内の投資家のファンド保有期間は短くなってきています。追加型株式公募投資信託の平均保有期間<(当年の解約額+償還額)÷(前年末と当年末の純資産額の平均値)>の推移をみると、2009年以降、短期化が進んでいる様子がうかがえます。

 同期間、国内の追加型株式公募投資信託全体では概ね純資金流入傾向が続いています。このため、別の投資信託に乗り換える動きが強くなった可能性があると推測されます。国内の投資信託全体の値動きを表すモーニングスターオールインデックスについて、2009年以降の暦年のリターンをみると、2011年を除いて概ねプラスのリターンをあげており、上昇基調で推移してきました。一般的に投資家は利益の出ているファンドを心理的に売却しやすい傾向があると言われているため、国内の投資家はプラスのリターンをあげたファンドを中心に解約した可能性があります。

図表1:平均保有期間の推移

図表1:平均保有期間の推移

※1. 対象は追加型株式公募投信、DCやSMAなどを含む
※2. 平均保有期間は(当年の解約額+償還額)÷(前年末と当年末の純資産額の平均値)によって算出
出所:投資信託協会データからモーニングスター作成

継続的に高レーティングを獲得したファンドに注目

 こうした背景には、多くの投資家が短期的に大きく値上がりする、変動の大きいファンドを中心に購入する傾向があるため、とみられます。一方で、NISA口座では短期的に売買したくなるようなファンドは向きません。むしろ、上記の通り、長期にわたって、リスクを抑えながらより高いリターンをあげるファンドが向いていると考えられます。

 そこで、今回は長期的なリスク・リターンを考慮した指標であるモーニングスターレーティングに注目したいと思います。モーニングスターレーティングは相対的にリスクを抑えながら、高いリターンをあげたファンドが評価されます。今回はベーシックな資産クラスである国内外の株式、債券について、継続的にモーニングスターレーティングで高評価を獲得したファンドを、2本ずつご紹介します。

 具体的にはモーニングスターレーティングが現在の算出基準となった2010年7月以降、5段階中上位評価である4ツ星、5ツ星の獲得回数について、2014年1月時点で集計しました。上位レーティングの獲得回数が多いほど、長期的に優れたリスク・リターン水準となり、継続的に高評価を得ることができたファンドとなります。下記の図表では2010年7月以降、すべての月で4ツ星または5ツ星を獲得したファンドのうち、国内外の株式、債券のそれぞれの資産クラスごとに、パッシブファンドを除く純資産額上位のファンド2本を掲載しています。これらはその他の指標で見ても相対的に優れたパフォーマンスのファンドです。今後のファンド選びの参考としてください。

図表2:高レーティング獲得回数トップファンドの例

分類 ファンド名 純資産額
(億円)
国内株式 JPM ザ・ジャパン 1,177
日本好配当株投信 471
国内債券 DLIBJ 公社債オープン(中期コース) 215
東京海上・国内債券ファンド 11
海外株式 朝日Nvest グローバルバリュー株オープン 442
ピクテ・プレミアム・ブランドF(3カ月決算) 358
海外債券 短期豪ドル債オープン(毎月分配型) 6,437
高金利先進国債券オープン(毎月分配型) 3,466

※1. 2010年7月から2014年1月までの期間で、モーニングスターレーティングで4ツ星または5ツ星を獲得したファンドを集計。すべての月で4ツ星または5ツ星を獲得したファンドのうち、国内外の株式、債券の資産クラスごとにパッシブファンドを除いて純資産額の多い2ファンドを掲載
※2. 掲載している純資産額は2014年1月末時点
出所:モーニングスター作成

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