NISAに適した金融商品は? 〜投資信託編 NISA効果!?投信市場のトレンドに変化

ビッグイベントがNISA活用を後押し

 NISA(少額投資非課税制度)の利用がジワリ広がっています。日本証券業協会の集計によれば、NISAの口座数は9月末現在で460万8,891口座(前月比0.8%増)、積立買い付け口座数は35万2,890(同1.3%増)と堅調に推移。特に中・長期の資産運用ツールとしての価値が見いだされ、積立買い付けの口座数も順調に伸びています。

 今後控えるイベントでNISA利用者のすそ野はさらに広がっていきそうです。まずは11月4日に控える日本郵政グループ3社(日本郵政、かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行)の新規上場。仮条件の上限で試算した市場からの吸収額は3社合計で1.4兆円と今世紀最大規模です。各金融機関も売り出しには積極的で、投資家自体のすそ野が広がる可能性があります。小泉内閣からスタートした郵政民営化に向け、今回の株式公開は大きな区切りといえます。「国策には逆らうな」という相場格言がある通り、日本郵政の上場はポジティブに捉えてよさそうです。機関投資家の買い需要にも期待できることから、日本郵政のIPOは株式市場の起爆剤となる可能性もあります。活況な市場は、もちろんNISA拡大の追い風です。

 また、16年1月からスタートする「ジュニアNISA」にも期待が高まっています。親・祖父母世代から子や孫世代へ資産の移転が進むことが期待されます。子供の進学や就職資金の資産形成を目的とした運用の為、原則18歳までは引き出せず、中・長期の運用を基本とした資産形成が見込まれます。
参照:NISAコラム 「ジュニアNISA」を活用せよ!

 これらのビッグイベントに加え、「職場(職域)積立NISA」の活用も広がりそうです。「職場(職域)積立NISA」とは、職場単位でNISA口座を開設し、毎月の給与から天引きする形でNISAを通じ、投資信託などに投資する方法です。多くの投資初心者の取り込みが予想され、投資教育セミナーなどのサービスなど、企業も積極的に推進する構えです。

NISAの影響!?トレンドは毎月分配型から低分配型へ

 NISAの広がりが投資信託市場のトレンドに影響を及ぼしている可能性が指摘されています。国内投信への資金の流出入を決算回数別で表示してみると、毎月決算型以外のファンドへの資金流入額が、毎月決算型を上回る傾向が続いていることが分かりました。15年8月はその資金流入額の差が6,081億円とNISA導入後で最高を記録、9月も3,338億円と依然高水準を維持しています。NISAが始まった14年1月からの推移を見てみると、14年1月から4月までは毎月決算以外のファンドへの資金流入が毎月決算型への流入額を上回っています。その後は15年6月まで毎月決算型への流入の方が多かったものの、15年7月からは再び毎月決算型以外のファンドへの流入が多くなっています。長期での複利効果が狙った低分配型のNISA向けファンドが注目されてきた可能性が高そうです。なお、NISAには長期運用が優位との啓もうが盛んに行われた時期(14年1月から4月まで)は、毎月決算型以外のファンドに資金流入が多かったと解釈できそうです。

図表:NISA開始以降の分配頻度別純資金流出入額推移(単位:億円)

2014年1月 2014年2月 2014年3月 2014年4月 2014年5月 2014年6月
①毎月決算 3,425 538 1,355 734 3,101 4,057
②毎月決算以外合計 4,744 1,897 1,837 1,239 -395 -1,974
②−①(毎月決算以外合計の超過額) 1,319 1,360 481 505 -3,496 -6,032
毎月決算以外が上回った場合は○ × ×
2014年7月 2014年8月 2014年9月 2014年10月 2014年11月 2014年12月
①毎月決算 6,209 4,414 4,979 4,928 -3,862 4,100
②毎月決算以外合計 -1,306 -1,144 -2,274 3,201 -7,691 1,870
②−①(毎月決算以外合計の超過額) -7,514 -5,558 -7,253 -1,727 -3,829 -2,229
毎月決算以外が上回った場合は○ × × × × × ×
2015年1月 2015年2月 2015年3月 2015年4月 2015年5月 2015年6月
①毎月決算 5,351 5,359 5,196 3,955 2,899 3,588
②毎月決算以外合計 2,139 -2,014 2,466 63 1,668 3,311
②−①(毎月決算以外合計の超過額) -3,212 -7,373 -2,729 -3,893 -1,231 -276
毎月決算以外が上回った場合は○ × × × × × ×
2015年7月 2015年8月 2015年9月
①毎月決算 2,100 455 985
②毎月決算以外合計 4,476 6,535 4,324
②−①(毎月決算以外合計の超過額) 2,376 6,081 3,338
毎月決算以外が上回った場合は○

※ 国内公募追加型株式投信(ETF、確定拠出年金専用、ラップ口座専用ファンド除く)が対象
出所:モーニングスター作成

長期で安定した成績に着目

 では、これまで長期での運用で高いパフォーマンスを上げているファンドはどのようなものがあるのでしょうか。分配金を考慮したトータルリターンの高さだけではなく、リスクを考慮したシャープレシオ(数値が大きいほど、リスクの割にリターンをあげている)の高い順にファンドをランキングしてみました。

図表:高シャープレシオファンド一覧

ファンド名 運用会社名 カテゴリー名 トータルリターン
(過去5年・年率)
シャープレシオ
(過去5年・年率)
純資産額
(百万円)
グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンB 三菱UFJ国際 国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし) 26.18% 1.626 16,166
ひふみ投信 レオス 国内小型グロース 22.59% 1.54 24,324
スパークス・新・国際優良日本株ファンド スパークス 国内大型グロース 21.39% 1.418 55,336
中小型株式オープン 三井住友TAM 国内中型グロース 25.91% 1.398 10,692
シンプレクス・ジャパン・バリューアップF シンプレクス 国内中型バリュー 12.64% 1.323 18,195
新世代成長株ファンド 大和 国内中型グロース 20.77% 1.224 17,705
日興 中小型グロース・ファンド 日興 国内小型グロース 26.79% 1.22 16,064
日興 キャッシュリッチ・ファンド 日興 国内小型ブレンド 18.56% 1.22 26,914
野村ピクテ・ジェネリック&ゲノム・ファンド 野村 国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし) 23.01% 1.196 11,673
結い2101 鎌倉 国内小型グロース 10.68% 1.185 19,114

※ 国内公募追加型株式投信(ETF、確定拠出年金専用、ラップ口座専用ファンド除く)のうち、純資産残高100億円以上、年1回決算型ファンドが対象
※ 2015年9月末時点
出所:モーニングスター作成

NISAに適した金融商品は?

NISAに適した金融商品は?〜株式編

銘柄選びで考慮したい制度概要

銘柄選びで考慮したい投資指標『PER』

銘柄選びで考慮したい投資指標『PBR』

スタート3カ月、口座開設は順調

NISA投資1兆円を突破

NISA拡充策に期待高まる

NISAの“駆け込み需要”が話題

NISA利用促進へ 税制改革に関心

NISA改革はこれから

2014年のNISA、利用期限迫る

時流に乗る銘柄への投資の重要性

制度変更で利用増えるか

NISA口座、稼働率上昇

国内経済の好循環に期待

「木を見て森を見ず」に注意

NISA口座の稼働率は50%超に上昇

「ジュニアNISA」を活用せよ!

NISA口座の利用進む、注目すべき日本株は

「シクリカル株」の買い時を探る

統計から業績動向を読む

NISA口座利用は増えるも、認知度は低い!?

米金融緩和 終わりの始まり―過去の影響を検証

NISA今年の買入れのタイミングは?

NISA拡大には逆風、日本株は正念場へ

4月からはジュニアNISAでの投資が開始!!

地震と株価の関係を知る――過去の事例を検証

NISA今後の買入れのタイミングは?

個人株主数が過去最高、NISAも寄与

NISAに適した金融商品は?〜ETF編

NISAに適した金融商品は?〜J-REIT編

J-REITはNISA向き?

NISAに適した金融商品は?〜投資信託編

リスク低減型ファンド

資産形成型ファンド

分配金受取型ファンド

値上がり益追求型ファンド

低コストが魅力のインデックスファンド

NISA向け新ファンド続々登場!

英国に学び、コスト重視に転換を

年1回決算型ファンドへの関心は強まるか

NISAで毎月分配ブーム終焉か

損失回避有望ファンドはこれ

有力ブロガー注目のファンドは?

長期運用実績のあるファンドにも注目

最大下落率の低さで選ぶ

「年1回決算」VS「毎月分配」

「インフォメーションレシオ」とは?

長期で高レーティング獲得

バランスファンドの最大下落率に注目

13年ぶり逆転へ、毎月分配以外が人気化

「NISA」機に資産配分見直しを

NISA効果!?投信市場のトレンドに変化

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