NISAに適した金融商品は?〜株式編 銘柄選びで考慮したい制度概要

2014年1月からNISA(日本版ISA:少額投資非課税制度)がスタートします。年間100万円までの投資で得た配当や譲渡益を非課税とする制度であり、投資対象としては、上場株式、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)や、株式投資信託などとなっています。ここでは、このうち上場株式に投資する場合の考え方や、考慮すべき制度のポイントについてコメントしたいと思います。

投資できるのは年間100万円まで

まず注意したいのは、投資信託などと違い、上場株式は銘柄ごとに最低投資金額が異なるということです。NISAで投資できるのは年間100万円までなので、最低投資金額が100万円を超えている銘柄はそもそも投資できません。例えば、ユニクロを展開しているファーストリテイリング<9983>やディズニーランドを運営しているオリエンタルランド<4661>、パズドラで話題のガンホーオンラインエンターテイメント<3765>なども、現時点の株価では対象外となります。もっとも、下表のように、こうした銘柄は全体の一割にも満たないので、実際にはそれほど意識する必要はないかもしれません。ただ、80万円の株式に投資してしまえば、その口座で同じ年に購入できるのは最低投資金額が20万円以下の銘柄となります。投資タイミングはもちろんですが、最低投資金額を意識した銘柄選びも重要となるでしょう。

最低投資金額別の銘柄数の分布状況

東証一部 東証二部 マザーズ JASDAQ
100万円以上 74 8 4 14
50万円以上〜100万円未満 192 17 8 49
30万円以上〜50万円未満 295 39 10 89
10万円以上〜30万円未満 726 171 54 283
〜10万円未満 429 174 106 474

※ 5月31日終値(当日値付かずの場合は直前の株価)で算出
※ 単位・銘柄
出所 モーニングスター作成

高値つかみとなる可能性のある銘柄を避ける

NISAのメリットは、この口座で購入した商品は、いくら値上がりしても最長5年間の非課税期間に売却すれば、譲渡益に税金(復興特別所得税含め20.315%)がかからないことです。ただ、この口座で損失が発生したとしても、その損失は特定口座や一般口座の利益と損益通算はできません。また、この口座で購入した株式を売却しても、その売却代金相当額を再度非課税枠として使うこともできません。このため、この口座で購入した株式については、多少値下がりしても、売却しないで保有し続ける、といった傾向が強まると思います。

もちろん、NISAでは最長5年間保有できますので、その間に値上がりすればいいのですが、5年を超えると特定口座や一般口座などの課税口座に移管するか、翌年の非課税枠を利用してNISA口座で保有することになります。その場合、購入価格はその時点の時価となりますので、課税口座に移管した後に売却した場合、実際には利益が出ていなくても譲渡益課税される可能性もあります。(例えば、100万円で購入した株式を5年後に時価70万円で課税口座に移管し、その後90万円で売却した場合などです)こうした事態を避けるためには、直近で人気が盛り上がっているような銘柄など、高値で購入する可能性のある銘柄は、NISAでは投資対象としないことです。こうした短期的に機動的な売買が必要な銘柄は、通常の口座で投資すべきでしょう。NISAでは、割安感のある銘柄を選んで購入し、長期に保有することで、配当金や値上がり益を狙うといった投資が理想的と考えられます。

取得コストは割高になる可能性はありますが、同一銘柄を一定の金額ずつ継続的に購入するといった投資手法も有効と考えられます。社員持株会などでも利用されていますが、ドルコスト平均法と呼ばれるこの方法は、株価が高い時は購入株数が少なくなり、株価が低い時には購入株数が多くなるので、株価変動の影響を平準化し、購入単価を低くすることができます。

次回は、銘柄選定のポイントについてコメントしたいと思います。

NISAに適した金融商品は?

NISAに適した金融商品は?〜株式編

銘柄選びで考慮したい制度概要

銘柄選びで考慮したい投資指標『PER』

銘柄選びで考慮したい投資指標『PBR』

スタート3カ月、口座開設は順調

NISA投資1兆円を突破

NISA拡充策に期待高まる

NISAの“駆け込み需要”が話題

NISA利用促進へ 税制改革に関心

NISA改革はこれから

2014年のNISA、利用期限迫る

時流に乗る銘柄への投資の重要性

制度変更で利用増えるか

NISA口座、稼働率上昇

国内経済の好循環に期待

「木を見て森を見ず」に注意

NISA口座の稼働率は50%超に上昇

「ジュニアNISA」を活用せよ!

NISA口座の利用進む、注目すべき日本株は

「シクリカル株」の買い時を探る

統計から業績動向を読む

NISA口座利用は増えるも、認知度は低い!?

米金融緩和 終わりの始まり―過去の影響を検証

NISA今年の買入れのタイミングは?

NISA拡大には逆風、日本株は正念場へ

4月からはジュニアNISAでの投資が開始!!

地震と株価の関係を知る――過去の事例を検証

NISA今後の買入れのタイミングは?

個人株主数が過去最高、NISAも寄与

NISAに適した金融商品は?〜ETF編

NISAに適した金融商品は?〜J-REIT編

J-REITはNISA向き?

NISAに適した金融商品は?〜投資信託編

リスク低減型ファンド

資産形成型ファンド

分配金受取型ファンド

値上がり益追求型ファンド

低コストが魅力のインデックスファンド

NISA向け新ファンド続々登場!

英国に学び、コスト重視に転換を

年1回決算型ファンドへの関心は強まるか

NISAで毎月分配ブーム終焉か

損失回避有望ファンドはこれ

有力ブロガー注目のファンドは?

長期運用実績のあるファンドにも注目

最大下落率の低さで選ぶ

「年1回決算」VS「毎月分配」

「インフォメーションレシオ」とは?

長期で高レーティング獲得

バランスファンドの最大下落率に注目

13年ぶり逆転へ、毎月分配以外が人気化

「NISA」機に資産配分見直しを

NISA効果!?投信市場のトレンドに変化

私たちはみなさまの資産運用・資産形成を応援しています

  • SBI証券
  • 大和証券
  • 野村アセットマネジメント
  • 野村證券
  • フィデリティ証券
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券

この情報は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。又、弊社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、安全性等について保証するものではありません。著作権等の知的所有権その他一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar,inc.に帰属し、許可なく複製、転載、引用、配布することを禁じます。