NISAに適した金融商品は?〜株式編 スタート3カ月、口座開設は順調

 2014年1月にNISA(少額投資非課税制度)がスタートして3カ月が経過しました。日本証券業協会の推計などを参考にすると、開設口座数は証券会社やその他の金融機関を含め、約500万口座と推定され順調な滑り出しとなったようです。口座の年齢別構成比を見ると、金融資産を豊富に保有している60歳代以上が全体の約65%を占め、20〜50歳代が約35%と投資経験のある高齢者層の比率が高くなっているようです。業界では2月13日を「NISAの日」と定めるなど、NISAの普及・定着への取り組みを強化しており、早期の1,000万口座開設が目標となっています。

 NISAは年間100万円までの株式や投資信託に対する投資に関し譲渡益や配当が5年間非課税となる制度。一度購入した株式などを売却した場合、売却した部分を再利用することはできませんし、年間100万円に満たない未使用枠を翌年に繰り越すこともできないなどの制約があります。お手本になった英国のISAの例を見ても、若年層を中心とした長期の資産形成を目的とした制度ということができるでしょう。

優良株の長期保有 

 これまでのところ年間100万円の限度枠に対し、実際の投資金額は平均で60万円程度となっているようです。また、購入商品では株式の割合が高くなっているようです。

 具体的な銘柄としては武田薬品工業<4502>、トヨタ自動車<7203>など大手企業の株式がNISAの対象として注目されているようです。こうした企業は日本を代表する国際的な企業であり、事業内容に対する情報量も多く、経営に対する安心感もあります。また、株価に対する配当金の割合を示す配当利回りの高さも魅力となっているようです。武田薬の場合は4月16日時点で約4%となっています。

 もちろん、受け取る配当金以上に株価が値下がりしてトータルで損失になるリスクはあります。国際優良株だからといって必ずしも株価が下がらない、安心できるということはあり得ません。しかし、優良株を長期保有するという観点ならば、別掲の表に挙げた東証1部の時価総額ランキングが参考になるでしょう。時価総額とは株価に発行済株式数を掛けて算出した、企業の価値を表します。表に挙げた企業は、恐らく一度は耳にしたことがある有名な銘柄ばかりだと思われます。

時価総額ランキング

時価総額ランキング

投資金額の低い銘柄で分散投資

 優良銘柄を購入することは選択肢のひとつですが、投資金額も考慮しなければなりません。現在、最低投資金額が100万円を超える銘柄は東証1部で約60銘柄あります。NISAの限度枠では投資できないことになります。東京証券取引所では、望ましい投資金額として5万円から50万円との指針を示しており今後、投資金額が下がる可能性もあります。それでも、トヨタの株主になるとすれば4月16日時点で約55万円かかりますし、武田薬の場合も45万円を超えます。

 100万円という限度枠の中で、一つの銘柄に集中投資してしまうと、株価が下落した場合に損失が膨らむ恐れがあります。こうしたリスクを回避する手段としては、投資金額の低い銘柄を複数購入して分散投資することも一法です。別掲の表は約定金額の低い銘柄ランキングです。東証1部銘柄が対象で外国企業は除いています。単純に50位までピックアップしましたが、すべて3万円以下での投資が可能です。もちろん、「投資金額が安い=株価が割安」ということでは決してありません。経営に問題を抱えていたり、業績が悪化しているなどの理由で株価が安くなっている銘柄もありますから、ランキングはあくまで参考としてください。それでも、業績を分析して問題がないとなれば、少額で投資が可能となるのは魅力でしょう。業種を分散して複数の銘柄を購入することも可能です。初心者にとっては、少額で投資を体験できるメリットもあります。

最低約定代金ランキング

最低約定代金ランキング

決算発表シーズン到来、割安株を見極める

 さて、4月の新年度がスタートしましたが、企業活動の1年間の締めくくりとなる決算の発表が本格化してきます。日本企業の場合、3月決算企業が多く、過去1年間の成績と今後1年間の業績見通しが発表されるシーズンです。投資対象を決めるのに最も重要な時期ともいえるでしょう。

 企業の決算内容を知るには「決算短信」という書類が発表されますから、特に今後1年間に売上や利益など、どんな業績予想を出すかを十分チェックしてください。決算短信は企業や東証のホームページで閲覧することが可能です。

 株価が割安か割高かを判断する尺度としては、第1がPER(株価収益率)。株価を1株利益で割って算出し、低い方が割安と判断します。第2がPBR(株価純資産倍率)。株価を1株純資産で割って算出し、低い方が割安で、特に1倍以下は解散価値以下に株価が放置されていることを意味します。そして、3番目が前述した配当利回り。1株当たりの配当を株価で割って算出します。高ければ株価が割安と判断します。

 この3つが投資尺度の基本中の基本で、公表される決算短信には、必要な数値が記載されていますから、自分自身で計算してみることが大切です。NISAで投資を始める投資家にとっては、投資対象を分析するちょうといいタイミングとなるでしょう。

NISAに適した金融商品は?

NISAに適した金融商品は?〜株式編

銘柄選びで考慮したい制度概要

銘柄選びで考慮したい投資指標『PER』

銘柄選びで考慮したい投資指標『PBR』

スタート3カ月、口座開設は順調

NISA投資1兆円を突破

NISA拡充策に期待高まる

NISAの“駆け込み需要”が話題

NISA利用促進へ 税制改革に関心

NISA改革はこれから

2014年のNISA、利用期限迫る

時流に乗る銘柄への投資の重要性

制度変更で利用増えるか

NISA口座、稼働率上昇

国内経済の好循環に期待

「木を見て森を見ず」に注意

NISA口座の稼働率は50%超に上昇

「ジュニアNISA」を活用せよ!

NISA口座の利用進む、注目すべき日本株は

「シクリカル株」の買い時を探る

統計から業績動向を読む

NISA口座利用は増えるも、認知度は低い!?

米金融緩和 終わりの始まり―過去の影響を検証

NISA今年の買入れのタイミングは?

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4月からはジュニアNISAでの投資が開始!!

地震と株価の関係を知る――過去の事例を検証

NISA今後の買入れのタイミングは?

個人株主数が過去最高、NISAも寄与

NISAに適した金融商品は?〜ETF編

NISAに適した金融商品は?〜J-REIT編

J-REITはNISA向き?

NISAに適した金融商品は?〜投資信託編

リスク低減型ファンド

資産形成型ファンド

分配金受取型ファンド

値上がり益追求型ファンド

低コストが魅力のインデックスファンド

NISA向け新ファンド続々登場!

英国に学び、コスト重視に転換を

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