NISAに適した金融商品は?〜株式編 NISA拡充策に期待高まる

 NISA(少額投資非課税制度)の拡充策が話題となってきました。1月にスタートしたNISAは年間100万円までの株式や投資信託に対する投資に関し、売却益や配当が5年間非課税となる制度。20歳以上を対象としています。これに対し、スタート当初から非課税枠の拡大や非課税期間の延長、さらに対象年齢の引き下げなどの要望が出ていました。

「子ども版NISA」創設も

 こうした声に応える形で、政府も「成長戦略」でNISAの拡充を盛り込み、菅義偉官房長官をはじめ政府の高官からも制度充実へのコメントが聞かれるようになってきています。報道された内容なども含めて、検討されている内容はどんなものでしょうか。

 非課税枠の拡大に関しては現行の年100万円から200万円程度への引き上げが検討されているようです。こうなると投資総額も現在の500万円から1,000万円へと上限が引き上げられる可能性があります。また、非課税期間に関しても金融界から恒久化を求める声が出ていることを踏まえ、延長される公算が大きくなっています。

 そして、新しい制度として「子ども版NISA」の導入も課題となっています。現在はNISAの対象は20歳以上となっていますが、20歳未満の子どもの名義で両親や祖父母が非課税で投資できる制度です。NISAの手本となった英国の「ISA」でも、子ども版が運用されており、日本もこれを参考にすると見られています。

個人金融資産の流動化

 そもそも、NISAは制度の性格上、比較的若い世代の資産形成に役立つと見られています。株式などを短期間に売買するのではなく、長期間じっくり保有して将来の蓄えとするという側面が強いものです。しかし、スタートして半年以上が経過しましたが、各種のデータを見る限り、実際の利用は高齢者の比重が高いのが現実です。若年層の利用はまだまだ本格化していなというのが実情でしょう。

 若年層には、そもそも投資の元本である資金が足りないという事情があります。日本の個人金融資産は1,600兆円とも言われていますが、その多くの部分は、高齢者が保有しています。この膨大な個人金融資産を流動化して、投資に回してもらおうというのがひとつの目的でしょう。

 現役の働く世代は子育てなど消費意欲の強い世代でもあります。一方で景気が回復してきているとはいえ、所得が大きく伸びるという状況にはありません。消費や投資を したくとも元手が足りないというのが現状でしょう。

 政府は高齢者に偏りがちな金融資産を若い世代に移転する政策を打ち出しています。例えば、祖父母が孫に教育資金を贈与した場合、1,500万円まで贈与税がかからない制度などはその一例です。高齢者が保有する金融資産が流動化する上、子育て世代にも資金的な余裕が出るメリットもあります。資産の世代間移転で日本経済を活性化しようという目的ですが、今回浮上した「子ども版NISA」の構想もこうした政策の一環と位置付けられそうです。

企業の第1四半期決算発表に注目

 さて、株式投資に当たって重要なイベントが本格化しています。2015年3月期決算企業の第1四半期(4〜6月)決算の発表です。4月に消費税率が5%から8%に引き上げられ、駆け込み需要の反動で、今期の企業業績予想は保守的との見方が一般的です。実際にこの影響がどの程度なのかが今回の第1四半期決算の焦点です。

図表1:主な企業の4〜6月期決算発表予定日

7月31日 新日鉄住金<5401>、日立<6501>、東芝<6502>、パナソニック<6752>、ソニー<6758>、マツダ<7261>、富士重<7270>、アイシン精<7259>、菱重工<7011>、郵船<9101>、商船三井<9104>、菱地所<8802>
8月1日 三菱ケミHD<4188>、武田薬<4502>、アステラス薬<4503>、シャープ<6753>
8月5日 大成建<1801>、トヨタ<7203>
8月6日 三井物<8031>、三井不<8801>、NTT<9432>
8月7日 清水建<1803>、ニコン<7731>、三菱商<8058>
8月8日 大和ハウス<1925>、DOWA<5714>、第一生命<8750>、ソフトバンク<9984>

出所:モーニングスター作成

 とくに注目しておきたいのは進ちょく率です。業種によってバラつきはありますが、年間の4分の1が経過するわけですから、大まかに見て中間期の業績に対しては半分、通期の計画に対しては4分の1の売上なり利益を上げていることが通常とみることができるでしょう。これに対し、実際の数値がこの水準以上となれば、将来的に業績計画の上方修正が実施される公算が大きくなるわけです。

 すでに決算発表を終えている企業に概ね共通するのは、進ちょく率の高さです。第1四半期時点で早くも中間期や通期の業績を増額修正する企業も出ているほどです。ここでは先陣を切って決算を発表した安川電機<6506>の例をご紹介しておきましょう。7月17日に発表された安川電の第1四半期の連結売上高は前年同期比6%増の910億2,100万円、営業利益は同7%増の68億1,000万円でした。スマートフォンや自動車関連を中心にACサーボモーターが好調でした。中間期の営業利益は110億円と公表していましたが、第1四半期での進ちょく率は62%に達し、高い達成率となりました。これを受け、同社では中間期の営業利益予想を130億円に増額しました。通期の計画は据え置きとしましたが、足元の好調が確認された形となりました。株価もこれに反応、翌日は急騰した経緯があります。

図表2:安川電機(週足)

図表2:安川電機(週足)

出所:モーニングスター作成

 こうした決算を見るためには、企業や東証のホームページで「決算短信」という書類を閲覧することができます。株式投資に当たって最も重要な企業業績を分析するちょうどいいタイミングを迎えています。

NISAに適した金融商品は?

NISAに適した金融商品は?〜株式編

銘柄選びで考慮したい制度概要

銘柄選びで考慮したい投資指標『PER』

銘柄選びで考慮したい投資指標『PBR』

スタート3カ月、口座開設は順調

NISA投資1兆円を突破

NISA拡充策に期待高まる

NISAの“駆け込み需要”が話題

NISA利用促進へ 税制改革に関心

NISA改革はこれから

2014年のNISA、利用期限迫る

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