NISAに適した金融商品は?〜株式編 NISA改革はこれから

金融庁がNISAの開設・利用状況の調査結果を公表

 金融庁は9月12日、6月30日時点のNISA(少額投資非課税制度)の開設・利用状況の調査結果を発表しました(NISA取扱全金融機関717法人)。

 まず、NISAの口座開設数ですが、727万3,667口座となり、増加率は3月末から11.8%増、1月1日から47.7%増となりました。1月から3月末までの増加率が32.1%ですから、3月末から6月末の伸び率は大幅に鈍化したことになります。

 年代別の口座数に占める割合は60歳代が28.2%と最も高く、次いで70歳代の22.2%、いわゆるリタイア層の割合は80歳代以上の8.0%を加えると58.4%と約6割を占めています。若年層への普及が進んでいない現状が改めて浮き彫りとなりました。

 NISA口座による買い付け額も公表されています。総額は1兆5,631億円。利用可能限度額が7兆2,737億円ですから、その2割強しか利用されていないことになります。商品別では、投資信託がもっとも多く全体の66.5%、次いで株式が31.7%、ETFとREITがそれぞれ0.9%となっています。

年代別のNISA口座の開設数

年代別のNISA口座の開設数

NISA口座における買付額・商品別内訳

NISA口座における買付額・商品別内訳

出所:金融庁の「NISA口座の開設・利用状況等調査(14年6月末時点)」からモーニングスター作成

スタート前から指摘されていた多くの課題

 今回金融庁が行った調査では、口座開設者の利用促進、そして若年層への普及拡大が課題として明らかとなりました。制度が広く活用されない背景には様々な要因があると考えられますが、やはり制度スタート前に指摘されていた、使い勝手の悪さがあるようです。野村総合研究所によれば利用意向のある回答者でもっとも多かった意見は「条件がたくさんあり、分かりにくい」でしたが、次いで「金融商品の買い替えが出来ない」「金融機関の変更が出来ない」など制度の不便さを指摘する声が多かったということです。

 また、そもそも、非課税期間が5年、年間の上限額が100万円と限定されており、非課税メリットは限られたものになるのではないか、または、損失するリスクがあるなど明確なメリットを見出すことができない方もいるのではないでしょうか。

英国では導入から9年後に大改革

 NISAの導入に際し参考となった英国のISAは株や投資信託はもちろん、社債や保険等の金融商品への乗り換えが自由です。また、口座開設期間10年、非課税期間5年という制限があるNISAに対し、英国のISAは口座開設期間、非課税期間共に恒久化されています。もっとも、英国でも導入当初は時限措置制度で、導入後7年目に制度の効果を検証することが決まっていました。その検証を経て、導入から9年後にようやく制度の恒久化や年間拠出額の引き上げなど大幅な改革が行われています。

 NISAは導入1年目。金融庁はすでに「ジュニアNISA」の創設、年間上限投資額の引き上げ、NISA口座の手続き簡略化など、現在NISAが抱える課題クリアに向けた改革案を示しています。NISAは、まだ日本での十分な効果検証が済んでいない中で、制度改革の要望を出すということは異例なことなのかもしれません。

 ただ、恒久化や年間拠出限度額の引き上げ効果は絶大で、その後の英国ISAの口座残高は大きく増えています。現在金融庁が要望として掲げている制度変更はそう遠くない未来に実現される可能性が高そうです。ただ、最大の改革である恒久化については、効果検証などでもうしばらく時間がかかるかもしれません。

米国株式への投資に挑戦!

 今回はNISAで投資が可能な外国株、特に有望な米国株式を紹介したいと思います。ダウ工業株30種平均と日経平均株価を比較した場合、13年12月末を基準として指数化した値では、14年のダウ工業株30種平均は日経平均を一度も下回っていません。

日経平均株価とダウ工業株30種平均の推移(指数化)

日経平均株価とダウ工業株30種平均の推移(指数化)

出所:Morningstar Direct、13年12月30日を100として指数化。13年12月30日〜14年10月27日まで

 もちろん、このままの現象が続くとは限りませんが、少なくとも年初から10月27日まではそうでした。全体市場が好調な米国株の中から有望銘柄を選ぶことも選択肢としてあると思います。特に9月中旬からの株価下落で、米モーニングスターのアナリストがカバーする約1,200銘柄は、予想適正株価を下回って割安感が出ています。大型銘柄で特に割安感強まっている10銘柄をピックアップしましたので、ご参考にしてみてください。

割安感強まる米国株式市場

割安感強まる米国株式市場

出所:米モーニングスターHP、対象は米モーニングスターがカバーする1,200銘柄。米モーニングスターが算出する予想適正株価に対し、赤が割高、青が割安、太線が予想適正株価(フェアバリュー)。

割負け感強い大型銘柄

銘柄名 テッカー PER(倍)
フォード・モーター F 8.79
トランスオーシャン RIG 8.83
ディア DE 9.17
インターナショナル・ペーパー IP 9.24
バレロ・エナジー VLO 9.78
TRWオートモーティブ TRW 9.97
レイノルズ・アメリカン RAI 10.52
デルタ航空 DAL 11.15
マラソン・ペトロリアム MPC 11.28
ヒューレット・パッカード HPQ 11.31

出所:Morningstar Direct、米国市場上場の時価総額100億ドル以上で、直近の通期純利益が赤字ではない企業。PERは10月27日終値ベースで直近4四半期累計のEPS(1株利益)を基に算出

NISAに適した金融商品は?

NISAに適した金融商品は?〜株式編

銘柄選びで考慮したい制度概要

銘柄選びで考慮したい投資指標『PER』

銘柄選びで考慮したい投資指標『PBR』

スタート3カ月、口座開設は順調

NISA投資1兆円を突破

NISA拡充策に期待高まる

NISAの“駆け込み需要”が話題

NISA利用促進へ 税制改革に関心

NISA改革はこれから

2014年のNISA、利用期限迫る

時流に乗る銘柄への投資の重要性

制度変更で利用増えるか

NISA口座、稼働率上昇

国内経済の好循環に期待

「木を見て森を見ず」に注意

NISA口座の稼働率は50%超に上昇

「ジュニアNISA」を活用せよ!

NISA口座の利用進む、注目すべき日本株は

「シクリカル株」の買い時を探る

統計から業績動向を読む

NISA口座利用は増えるも、認知度は低い!?

米金融緩和 終わりの始まり―過去の影響を検証

NISA今年の買入れのタイミングは?

NISA拡大には逆風、日本株は正念場へ

4月からはジュニアNISAでの投資が開始!!

地震と株価の関係を知る――過去の事例を検証

NISA今後の買入れのタイミングは?

個人株主数が過去最高、NISAも寄与

NISAに適した金融商品は?〜ETF編

NISAに適した金融商品は?〜J-REIT編

J-REITはNISA向き?

NISAに適した金融商品は?〜投資信託編

リスク低減型ファンド

資産形成型ファンド

分配金受取型ファンド

値上がり益追求型ファンド

低コストが魅力のインデックスファンド

NISA向け新ファンド続々登場!

英国に学び、コスト重視に転換を

年1回決算型ファンドへの関心は強まるか

NISAで毎月分配ブーム終焉か

損失回避有望ファンドはこれ

有力ブロガー注目のファンドは?

長期運用実績のあるファンドにも注目

最大下落率の低さで選ぶ

「年1回決算」VS「毎月分配」

「インフォメーションレシオ」とは?

長期で高レーティング獲得

バランスファンドの最大下落率に注目

13年ぶり逆転へ、毎月分配以外が人気化

「NISA」機に資産配分見直しを

NISA効果!?投信市場のトレンドに変化

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